ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

ダイレクトブロー成形を新たな強みとし新たな需要取り込みを目指す

株式会社西沢インダストリー

成果食品容器のうち海苔の容器を1万個新規受注するなどの成果があった

この事例のポイント

  • 同業他社が対応しにくいダイレクトブロー成形による半透明・透明な食品容器を、県内でまだ製造できる企業が少ない中で、得意先から小ロットで求められている。
  • 今回の補助事業でダイレクトブロー成形機を導入し、透明な容器の製造を試みた。
  • 食品容器のうち海苔の容器を1万個新規受注するなどの成果があった。和歌山県内で唯一となるPET樹脂を用いたダイレクトブロー成形が可能となり、同業他社との差別化が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社西沢インダストリー
所在地和歌山県 紀の川市
業種プラスチック製品製造業
技術分野デザイン,精密加工,立体造形
従業員数25人
資本金1億円
設立2008年

事業の背景

同社は2008年に、株式会社西沢のプラスチック成形部門を分社化して設立された。主な製造品目はプラスチック食品容器と日用雑貨品で、百円均一ショップ向けなどに全国へ流通している。得意先からは、ダイレクトブロー成形による半透明・透明な食品容器を小ロットで製造してほしいという声が比較的多く寄せられていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術同業他社が対応しにくいダイレクトブロー成形による半透明・透明な食品容器を、県内でまだ製造できる企業が少ない中で、得意先から小ロットで求められている。
  • 生産能力インジェクションブロー成形による大量生産は県内に複数のメーカーがあり、多品種少量・安定品質を求める市場の声に応えるため、ダイレクトブロー成形の強化が必要だった。

やったこと

今回の補助事業でダイレクトブロー成形機を導入し、透明な容器の製造を試みた。導入当初は厚みが出ず均一に仕上がらなかったため、肉厚をコントロールできる装置を新たに設置し、成形温度・型締めのタイミングなどを約4ヵ月にわたって微調整した。あわせて作業方法を改善し、効率的で安定した品質の製品を作れるようにした。

加工機ダイレクトブロー成形機
加工機肉厚コントロール装置

新しい製品・サービス:PET樹脂を原材料とするダイレクトブロー成形による透明な食品容器

事業の効果

  • 食品容器のうち海苔の容器を1万個新規受注するなどの成果があった

和歌山県内で唯一となるPET樹脂を用いたダイレクトブロー成形が可能となり、同業他社との差別化が図れた。食品容器の海苔容器を1万個新規受注するなどの販売成果があった。機械導入により社内のモチベーションも高まり、新製品の考案など社内活性化にもつながっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    第二工場建設や複数台の成形機保有など設備投資の流れが書かれ、ダイレクトブロー成形を強みとする方向性が過去の取組と一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内でPETダイレクトブロー成形できる企業は少ないと書かれ、得意先の小ロット透明容器の要望を踏まえた差別化が述べられている。

  • 課題の認識と解決3

    透明容器の厚みムラという課題と肉厚制御装置の設置が書かれるが、高付加価値化や成長への定量的な計画値は見当たらない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。海苔容器の1万個新規受注など販売成果はあるが目標値との対比はない。

  • 事業を進める体制3

    若手社員が生活用品雑貨の製造を担い、設備も複数台保有すると書かれるが、補助事業の遂行体制として具体的な人員配置は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    得意先から半透明・透明の小ロット容器の要望が比較的多かったと書かれ、ニーズの裏付けと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    厚み調整や成形温度の微調整を4ヵ月程度繰り返したと書かれるが、中長期のスケジュールや課題解決手順は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    県内でPET透明容器をダイレクトブロー成形できる企業はないと書かれ、同分野で高付加価値の差別化を図る点が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域雇用や県内の製造体制への言及はあるが、川上川下への波及効果や国が補助する理由は明確に書かれていない。

  • 費用対効果2

    稼働率や販売成果は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    複雑化する要望に応える体制づくりは書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンのイノベーションへの言及はわずかである。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県内で唯一の技術として地域での差別化が書かれるが、地域の雇用創出や経済成長を牽引する記述は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

中長期的には自社オリジナル製品を製造し、提案型の営業を進めたい。また、和歌山県外からの問い合わせにも対応していく予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。