ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

革新型エアジェット織機の導入と高伸縮性を持つアパレル縫製品の開発

丸栄タオル株式会社

成果作業工数軽減:従来の6分の1に低減した。

この事例のポイント

  • 従来のエアジェット織機はドビー仕様で、大口一括受注品の生産に使っていたため、デザイン性の高い高性能商材の生産ができなかった。
  • 織り幅の変更に素早く対応でき、多品種小ロットでファッション性のある高品質なアパレル生地を可能とする新型エアジェット織機(エアジェット織機と電子ジャガードの組み合わせ)を導入した。
  • 作業工数軽減:従来の6分の1に低減した。エアジェット織機の導入により、デザイン性の高い複雑な柄やダイナミックな模様を実現できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名丸栄タオル株式会社
所在地愛媛県 愛媛県今治市
業種繊維工業
技術分野機械制御
従業員数75人
資本金3,000万円
設立1989年

事業の背景

愛媛県今治市で1958年に創業したタオルメーカーで、ハンカチからタオルケット、バスローブやタオルシャツなどの縫製品を製造販売してきた。2003年にプライベートブランド「イデアゾラ」を立ち上げ、2007年には東京銀座にタオルブティックを併設するなど、自社ブランドと今治タオルの知名度向上に注力してきた。海外では厚手のバスローブ類は好まれず、薄くて吸水性・伸縮性に優れた商品に高いニーズがあり、当社の片面パイル生地が海外顧客のニーズに合致することが判明した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来のエアジェット織機はドビー仕様で、大口一括受注品の生産に使っていたため、デザイン性の高い高性能商材の生産ができなかった。

やったこと

織り幅の変更に素早く対応でき、多品種小ロットでファッション性のある高品質なアパレル生地を可能とする新型エアジェット織機(エアジェット織機と電子ジャガードの組み合わせ)を導入した。導入した機械メーカーとの技術的な連携により高伸縮性素材を使用し、薄くて伸縮性の高い生地の生産が可能となった。織り幅の変更がスピード化され、多品種小ロット生産における作業工数が削減され、生産性が向上し納期短縮につながった。細番手の両面パイルに伸縮糸を入れて織り、少しストレッチをきかせた生地でかぶりができるアイテムをつくった。

加工機新型エアジェット織機(エアジェット織機と電子ジャガードの組み合わせ)

新しい製品・サービス:高伸縮性素材を使用したアパレル縫製品

事業の効果

  • 作業工数軽減:従来の6分の1に低減した。
  • 生産能力 1倍→2倍

エアジェット織機の導入により、デザイン性の高い複雑な柄やダイナミックな模様を実現できるようになった。作業工数は従来の6分の1に低減し、機械の能力では約2倍に生産能力が向上した。織り幅変更や多品種小ロット生産が速くなり、納期短縮にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来のタオル事業と2003年のPB展開、2007年の銀座店併設と海外展開の流れが一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    約6億人のアセアン市場で薄手・伸縮性の高い片面パイル生地へのニーズがあり、自社独自生地と合致したと示されている。

  • 課題の認識と解決4

    大口一括受注中心で高性能商材を作れない課題を、小口受注対応と試作スピード向上で解決しようとしている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業工数6分の1、能力約2倍という数値が示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    担当は常務取締役兼営業部長で従業員75名とあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の説明は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    薄手で吸水性・伸縮性に優れた商品が海外で好まれるという根拠と、高級アパレル縫製品の顧客像が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    展示会出展やアパレルメーカーへの営業など活動は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決の方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    高級綿のスーピマコットンを使った無撚糸タオルや高級アパレル縫製品を志向しているが、価格水準の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    今治タオルのブランド価値向上やアセアンへの販路拡大を掲げるが、雇用創出や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果3

    工数6分の1や能力約2倍の数値はあるが、補助金投入額と付加価値増加の関係は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    電子ジャガード付エアジェット織機と機械メーカーとの技術連携は示されるが、地域サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    アセアン市場の成長を取り込む海外展開は示されるが、日本経済の構造転換に資するという説明は見当たらない。

  • 地域経済への波及3

    今治タオルの産地ブランドの知名度向上に寄与する点はあるが、地域の雇用や経済成長への効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

約6億人の人口を擁するアセアン諸国は、高成長により購買意欲が中間層・富裕層へ拡大しつつある成長著しい消費市場であり、積極的に国際展示会に出展・参加して販路拡大に努める。ファッション性、実用性及び機能性を兼ね備えた付加価値の高い高級アパレル縫製品は、アパレルメーカーなどを対象に営業活動を実施し、当社のノウハウ及び人脈を活用し、経験やネットワークを海外で活かしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。