ものづくり補助金平成26年度製造業愛媛県

板面凹凸追随型サンダーの導入による天然化粧板の高品質・低コスト化

翠化粧合板株式会社

成果天然突き板の厚さ 0.5mm→0.25mm

この事例のポイント

  • 極薄の突き板は貼付け作業時に破れやすく、仕上げ段階のサンダー工程で突き板の厚みを削りすぎて表面に破れが生じていた。
  • 板面凹凸追随型サンダーを導入した。
  • 天然突き板の厚さ 0.5mm→0.25mm。極薄の突き板でも破らずに研磨できるようになり、従来は二工程だったサンダー工程が一工程で済むようになった。

事業者のプロフィール

事業者名翠化粧合板株式会社
所在地愛媛県 宇和島市
業種木材・木製品製造業
技術分野デザイン,精密加工,表面処理
従業員数6人
資本金500万円
設立2013年

事業の背景

創業は昭和47年で、化粧合板の突き板を製造している。主力は建築内装材の天然化粧合板で、関西地方を中心に関東地方にも販路を持つ。大都市圏の建築増と東京オリンピックまでに東京都の不燃領域率を60%から70%へ引き上げる計画により、不燃の天然化粧合板の需要が国内で伸びている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度極薄の突き板は貼付け作業時に破れやすく、仕上げ段階のサンダー工程で突き板の厚みを削りすぎて表面に破れが生じていた。
  • 生産能力台板となるベニヤ板などの厚み精度によっては仕上げ研磨で破れが発生するため、薄い突き板でも破らずに研磨できる設備が必要だった。

やったこと

板面凹凸追随型サンダーを導入した。材料検知装置で化粧板の前端・後端や表面の厚み誤差を計測し、その情報をエアーパッドの上下位置に反映させる仕組みとした。これにより過剰研磨や端ダレを解消した。作業員による確認作業がなくなり、加工時間と段取りを含むリードタイムを短縮できた。

加工機板面凹凸追随型サンダー
加工機ワイドベルトサンダー
加工機突き板製造設備
検査測定材料検知装置

新しい製品・サービス:0.25mmの極薄突き板を使った天然化粧合板

事業の効果

  • 天然突き板の厚さ 0.5mm→0.25mm
  • 原料突き板コストを20%削減
  • 製品不良率を10%削減
  • 自社主力の内装材・家具向け天然化粧合板のコストを15%程度削減の見通し

極薄の突き板でも破らずに研磨できるようになり、従来は二工程だったサンダー工程が一工程で済むようになった。作業員の確認作業がなくなり、リードタイムが短縮され、不良品の発生が抑えられた。原料突き板コストと製品不良率の削減により、天然化粧合板のコストを15%程度削減できる見通しが立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は国産天然化粧合板の需要増を捉えて業容拡大する方針を示すが、過去の取組との連続性を示す記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    東京都の不燃領域率60%→70%や国産品回帰の市場動向を踏まえ、極薄突き板で低価格・高品質を実現する強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    突き板の破れと厚み精度による不良が課題とされ、サンダー導入で0.25mm化と工程の1工程化により解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    突き板コスト20%削減、不良率10%削減、コスト15%程度削減の見通しと、厚さ0.5〜0.8mmから0.25mmへの具体的数値が示されている。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    不燃の極薄突き板という製品価値、関西・関東の取引先、都市部マンション需要が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    自動車内装材の新市場や拡販への取組は示されるが、導入後の遂行スケジュールや課題解決の段取りは具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    不燃性能の高い極薄天然化粧合板の製造という高付加価値分野で、0.25mm製造を実現した点が事例に具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    東京都の不燃領域率引き上げや都市部建築増に関連する需要創出はうかがえるが、国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    原料コスト20%削減や不良率10%削減など効果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    サンダーの凹凸計測やエアーパッド制御はわずかに技術革新をうかがわせるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    自動車内装材という新市場への進出が期待として触れられるが、日本経済の構造転換に資する記述は限定的。

  • 地域経済への波及2

    宇和島市の事業所から大都市圏へ出荷する構図はうかがえるが、地域の雇用や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大幅な製造コストダウンにより、需要の伸びが続く大都市部への輸送コストを負担しても競争力に余裕がある。都市部マンション建築の増加と、国産品重視への市場の回帰を捉えて拡販に努める。また自動車内装材を新たな市場として期待している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。