ものづくり補助金平成26年度製造業福岡県

最新型の全自動蒸練機(生地製造装置)を 導入し生産量及び売上高を増加させる

北九食品株式会社

成果1日の蒸練時間 540分→250分

この事例のポイント

  • 包餡機を増設して包餡能力は上がったが、前工程の生地づくりが追いつかず、包餡工程で待ち時間が出ていた。
  • 最新型の全自動蒸練機(生地製造装置)を導入した。
  • 1日の蒸練時間 540分→250分。新しい蒸練機の導入により、1回の生地処理能力が従来の2〜2.5倍に高まり、1日の蒸練時間は半分以下に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名北九食品株式会社
所在地福岡県 鞍手町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数70人
資本金3,000万円
設立1978年

事業の背景

昭和53年に餅の製造販売で創業し、スーパー向けの販売競争が激しくなったことから冷凍和菓子の比率を高め、業務用和菓子の製造に移った。売上高は平均で毎年10%ずつ伸びている。包餡機の導入で生産能力が飛躍的に高まり、現在は大福、くず餅、わらび餅など50種類の商品を製造している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力包餡機を増設して包餡能力は上がったが、前工程の生地づくりが追いつかず、包餡工程で待ち時間が出ていた。
  • 生産能力蒸練機は1台あたり1回100kgしか生地を作れず、1日に4台で19回ずつ蒸練を行うため、1日の蒸練にかかる時間が9時間に及んでいた。
  • 人手・技能景気回復と少子化の影響で人材確保が難しくなり、限られた人員で細やかで迅速な対応を続けるには従業員の負担が大きかった。

やったこと

最新型の全自動蒸練機(生地製造装置)を導入した。従来の蒸練機は1回100kgの生地をつくれたが、新しい機械は1回200〜250kgに対応でき、処理能力は従来の2〜2.5倍になった。1日100kgの釜4台で1台あたり19回行っていた蒸練は、1台あたり8回で済むようになった。生地をふっくらさせるエアレーション機能により、これまでより良い生地ができるようになった。

加工機全自動蒸練機(生地製造装置)

事業の効果

  • 1日の蒸練時間 540分→250分
  • 1台当たりの蒸練回数 19回→8回
  • 1回の生地処理量 100kg→200kg

新しい蒸練機の導入により、1回の生地処理能力が従来の2〜2.5倍に高まり、1日の蒸練時間は半分以下に短縮された。エアレーション機能により生地がふっくらし、品質も向上した。大量生産が可能になったことで価格競争力も強まった。人手不足の中でも対応できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業後の包餡機導入から大量生産体制への流れや、業務用和菓子へのシフトが書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    1日の蒸練時間が9時間から4時間10分へ短縮、処理能力2~2.5倍など数字で強みが示され、競争優位が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    生地づくりが包餡に追いつかず待ち時間が出ていた課題が書かれ、蒸練機導入で解消する流れは読めるが、計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    年平均売上10%増の実績はあるが、今回の設備で目指す付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    開発専属の部署と担当者を置いていることや、受注対応の文化は読めるが、補助事業の遂行体制としては具体性が薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先の要望に迅速に応える開発力や、大福・くず餅・わらび餅など50種類の商品群が示され、選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    海外展開と人手不足解消の方針は示されるが、遂行方法やスケジュール、課題解決の具体策は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    業務用和菓子の中で大量生産と品質向上を図る点は読めるが、高付加価値化の水準を示す数字は少ない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    海外市場開拓や和食・和菓子の食文化発信に触れており、波及効果への言及はあるが、国が補助する理由としては薄い。

  • 費用対効果4

    蒸練時間半減、処理能力2~2.5倍、製造原価の低下など、設備投資に対する効果が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    全自動蒸練機の導入は読めるが、先端デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及はうかがえる程度にとどまる。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    海外展開や食文化の観光需要に触れるが、構造転換に資する成長分野への進出としては読み取りが限られる。

  • 地域経済への波及2

    福岡県鞍手郡の企業であることは書かれるが、地域の特性を活かして雇用や成長を牽引する記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

和菓子の海外展開を見込んで大量生産体制を整えた。後発組として中国などアジア圏での市場開拓に力を入れたい考えで、2年前から海外での売上が伸び始めている。和食や和菓子に触れる外国人観光客の増加も、同社の認知度を高め新しい市場を開拓する機会になると見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。