ものづくり補助金平成26年度製造業長崎県

新製茶ラインを活用した新たな玉緑茶の品質確立と製造・販売事業

有限会社茶友

成果売上高 100%→140%

この事例のポイント

  • リーフ茶の需要は減少傾向が続き、今後も増加は考えにくい一方、ティーバッグ型の日本茶は伸びている。
  • 新型製茶ラインの設備の仕様や接続を決定し、葉打機、採茶機、締機のほか、それらを結ぶコンベアや各制御装置を導入した。
  • 売上高 100%→140%。新型製茶ラインの確立により、新たな玉緑茶や紅茶、ウーロン茶などの多様な茶製品の開発が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社茶友
所在地長崎県 東彼杵町
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野バイオ,製造環境
従業員数5人
資本金300万円
設立2004年

事業の背景

リーフ茶の需要は減少傾向が続いており、人口減少などを考えると今後も増加は考えにくい。一方、ティーバッグ型の日本茶は販売が伸びており、今後もさらに伸びると予想される。オリジナル商品「あさつゆ」が「日本茶 AWARD 2014」で日本茶大賞を受賞したことをきっかけに、平成27年7月から農林水産省、機械メーカー、長崎県とともに当社工場内で新型製茶ラインの実証研究を行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力リーフ茶の需要は減少傾向が続き、今後も増加は考えにくい一方、ティーバッグ型の日本茶は伸びている。
  • 生産能力従来のラインだけでは蒸し製玉緑茶のリーフ茶を製茶できず、製茶能力が不足していた。
  • 販路・情報発信食品加工など様々な業界への販売を広げるため、玉緑茶の製茶機械を含むラインの整備が必要だった。
  • 新製品・新技術新たな玉緑茶や紅茶、ウーロン茶などの多様な茶商品を開発する必要があった。
  • 納期・工程一番茶から一年間販売するサイクルの中で、2月頃には欠品状態となっていた。

やったこと

新型製茶ラインの設備の仕様や接続を決定し、葉打機、採茶機、締機のほか、それらを結ぶコンベアや各制御装置を導入した。既存ラインに追加導入したため機械間の接合部分に隙間などの小さな不具合があったが、各機械を調整して解決した。その後、一番茶及び二番茶の一部を使用して試運転を重ねた。導入した炒蒸機の特徴を活かし、新しい玉緑茶「炒り蒸し製玉緑茶」を開発し、3番茶葉による紅茶・ウーロン茶の試作も行った。さらに管理茶園の面積を450haから800haに拡大を進めている。

新しい製品・サービス:炒り蒸し製玉緑茶、蒸し製玉緑茶、紅茶・ウーロン茶(試作)

事業の効果

  • 売上高 100%→140%

新型製茶ラインの確立により、新たな玉緑茶や紅茶、ウーロン茶などの多様な茶製品の開発が可能となった。工場の製茶能力は従来比で140〜150%となり、フル稼働しなくても需要に対応できるようになった。機械のメンテナンスに時間をかけられるため、最適な時期に摘採し安定した品質の製茶も可能になった。飲料だけでなく食品加工材料としての納入も進み、売上高は40%増となり経営の安定化に寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    「あさつゆ」の日本茶大賞受賞をきっかけに新型製茶ラインの実証研究を始めたと書かれ、過去の取組との連続性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ティーバッグ型の日本茶の販売伸長やリーフ茶需要の減少に触れ、食品加工への販売拡大を図るとあるが、自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    玉緑茶の製茶能力不足という弱点を補完するため設備を追加したとあり、課題認識と対応はあるが、高付加価値化の具体的な計画は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製茶能力が従来比140〜150%、売上高40%増と数値は示されているが、これは導入後の成果で、目標値として設定されていたかは読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数5名と記載があるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力についての記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    多様な茶製品の開発や食品加工材料としての納入が進んだと書かれ、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は読み取りにくい。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入後の試運転や機械調整、管理茶園面積の450haから800haへの拡大など進め方の一部は読み取れるが、スケジュールは明確でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    玉緑茶の新製法や紅茶・ウーロン茶の試作、炒り蒸し製玉緑茶の開発など新たな商品開発に触れているが、市場の普及度との比較は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    食品加工材料としての納入や生産能力向上が書かれ、地域経済への波及効果はわずかにうかがえるが、国が補助する積極的理由までは書かれていない。

  • 費用対効果3

    製茶能力140〜150%、売上高40%増、機械メンテナンス時間の確保などの効果が示されるが、補助金額に対する費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献2

    新型製茶ラインを実証研究する取組は示されるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献についての記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ティーバッグ型日本茶の販売伸長や食品加工分野への進出がわずかに読み取れるが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    長崎県東彼杵町の茶づくりや長崎が育んだ独自の製法に触れ、地域特性を活かした取組と読めるが、雇用や地域成長への効果は書かれていない。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。