ものづくり補助金平成26年度製造業鹿児島県

超精密板金加工による医療関連機器コア部品の製造

鹿児島ケース株式会社

成果加工精度は±0.1mm以内を達成

この事例のポイント

  • 従来はミクロン単位の精度を持つマシニング設備等でしか加工できなかったコア部品を、板金加工で置き換えることが課題となっていた。
  • 精密板金加工の独自ノウハウを発展させ、医療機器向け部品の超精密板金加工を目指して取り組んだ。
  • 加工精度は±0.1mm以内を達成。機械導入により加工精度が向上し、初期目標の±0.1mm以内を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名鹿児島ケース株式会社
所在地鹿児島県 日置市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数46人
資本金1,000万円
設立1963年

事業の背景

鹿児島ケース株式会社は創業59年の精密板金加工を手がける会社で、小さな金具から制御盤まで幅広く製作している。これまで半導体製造装置メーカー、食品製造装置メーカー、梱包機器装置メーカーのコア部品を手がけてきた。高齢化の進展により医療機器の開発ニーズが高まり、医療機器市場は年々拡大しており、世界的にも年率8%程度の成長が予測されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来はミクロン単位の精度を持つマシニング設備等でしか加工できなかったコア部品を、板金加工で置き換えることが課題となっていた。
  • 新製品・新技術高精度かつ難加工が必要とされる医療機器分野の部品を受注できる技術が不足していた。

やったこと

精密板金加工の独自ノウハウを発展させ、医療機器向け部品の超精密板金加工を目指して取り組んだ。サンプル製品を試作しテスト加工を行い、検証した結果、初期の目標であった精度±0.1mm以内を達成した。機械導入によりリードタイムを10%短縮し、生産性向上の効果を確認した。

加工機機械装置

新しい製品・サービス:医療機器向けコア部品の超精密板金加工

事業の効果

  • 加工精度は±0.1mm以内を達成
  • リードタイムを10%短縮

機械導入により加工精度が向上し、初期目標の±0.1mm以内を達成した。リードタイムも短縮され、生産性向上に大きく貢献した。加工精度の向上により、半導体製造装置等の部品に加え医療関連機器への参入が可能になった。機械装置の有効性も確認できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業59年の精密板金加工の経験と、半導体・食品・梱包機器向けコア部品の実績が記載されており、事業の連続性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    独自の加工ノウハウや多品種少量対応が示されるが、市場動向との比較や競合に対する優位性の数値は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    医療機器分野への参入という課題認識と高精度・難加工への取組は書かれているが、高付加価値化の定量的な計画は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    リードタイム10%短縮と±0.1mm以内の精度達成は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員46名や職人の存在にはふれているが、補助事業を遂行する体制や事務処理の具体的な記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療機器向け精密板金部品という顧客ターゲットと高精度・短納期という価値は読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    テストサンプルとテスト加工を行ったことはわかるが、中長期のスケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    医療機器市場は年率8%程度の成長が見込まれると記載され、高精度な医療関連部品への参入という高付加価値化の方向性がある。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    高齢化による医療機器ニーズの高まりは触れられているが、雇用創出や波及効果など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    リードタイム10%短縮や精度向上による生産性向上は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    機械導入による高精度加工は示されるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    医療機器分野への進出は成長分野への転換として読み取れるが、日本経済の構造転換との関連は示されていない。

  • 地域経済への波及2

    鹿児島の日置・北薩エリアの企業という地域性はわかるが、地域の雇用や経済成長への貢献は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

医療機器向け精密板金部品を提供することを目指し、医療関連機器分野への参入を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。