ものづくり補助金平成27年度複合サービス事業青森県

使用済み太陽光発電パネル最適処理プロセスを構築

三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業協同組合

この事例のポイント

  • 太陽光パネルは経年劣化で発電効率が低下し、製造時の不良や運搬・設置時の破損などで廃棄パネルの処理依頼が増えている。
  • 大手メーカーが最近開発した『リユース対応診断システム』を購入し、開発を進めた。
  • 使用済み太陽光発電パネルの最適処理プロセスを構成する診断・評価の装置とソフトの設置を終えた。

事業者のプロフィール

事業者名三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業協同組合
所在地青森県 三沢市
業種協同組合
技術分野測定計測
資本金6,250万円
設立2012年

事業の背景

当組合は、メガソーラーで発電した電力を電力会社に販売する売電事業と、発電を効率よく行うためのメンテナンス事業を行っている。太陽光パネルは経年劣化で発電効率が低下し、製造時の不良、運搬・設置時の破損、ガラス破損や断線、天変地異などにより廃棄パネルの処理依頼が増加している。まだ使用可能な状態のパネルも多く、リユース品として流通できる可能性は非常に高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力太陽光パネルは経年劣化で発電効率が低下し、製造時の不良や運搬・設置時の破損などで廃棄パネルの処理依頼が増えている。
  • 品質・精度まだ使用可能なパネルも多いが、性能を正しく評価してリユース品として流通させるための最適な処理プロセスが確立されていない。
  • 品質・精度リユース品は新品とは電気特性が異なり、既存のソーラーシミュレータでは測定値に差異が生じて適切な評価ができない。
  • 人手・技能初めてのラインであり、装置の運用方法や製品化の技術を習得する必要があった。

やったこと

大手メーカーが最近開発した『リユース対応診断システム』を購入し、開発を進めた。モジュール診断システムと資源性・有害性評価システムの装置・ソフトを設置し、運用方法を習得した。実際の使用済み太陽光発電パネル約150枚を使って評価試験を実施し、その結果を解析してリユース品の判断基準を検討した。大手メーカーが納品を担当し、当組合が実際にシステムを運用して問題点をフィードバックしながら改良を進めた。

検査測定モジュール診断システム
検査測定資源性・有害性評価システム

新しい製品・サービス:使用済み太陽光発電パネルのリユース品

事業の効果

使用済み太陽光発電パネルの最適処理プロセスを構成する診断・評価の装置とソフトの設置を終えた。運用方法を習得し、約150枚のパネルで評価試験を行い、リユース品の判断基準を検討した。その結果、使用済み太陽光発電パネルをリユースする事業の事業性を確認できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成24年創立の組合が売電・メンテナンス事業を続けてきた経緯は読めるが、リユース事業を経営戦略上どう位置付けるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手メーカーが開発した機器をラインとして持つのは全国で三沢に1つだけと書かれており、競争上の希少性がうかがえる。市場データの記載はない。

  • 課題の認識と解決4

    廃棄パネルの処理依頼増加と、新品と異なる電気特性による測定値の差異という課題が明示され、評価システムで解決する流れが書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    組合は大手メーカーの納品を受けて運用を習得し、大学の理工学部と連携している。人員数や事務処理体制の具体的記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    リユース品として流通させる対象を一般ユーザーと企業に分け、自家消費用メガソーラーを安価で提供し通年メンテナンスも受注する価値提案が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    実績評価、耐用年数の決定、一般ユーザー営業へ進む順序は示されているが、時期や数値を伴うスケジュールはない。

  • 財務と資金の調達2

    出資金6,250万円の記載のみがあり、金融機関からの借入や資金調達の見込みは書かれていない。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    使用済みパネルのリユース判定とレアメタル回収を組み合わせた取組は全国で1ラインのみとされ、普及度の低い分野での独自性がうかがえる。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用4

    埋め立てゼロで全量マテリアルリサイクルする仕組み、都市鉱山としての資源活用、大学との連携など、国が支える公益的理由が具体的に書かれている。

  • 費用対効果3

    実証試験は約150枚のパネルで行われたと数字があるが、投資額に対する付加価値や費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献3

    メーカーのリユース対応診断システムと資源性・有害性評価システムを導入し、リユース品の自家消費という新しい事業形態を検討している。

政策面70%
  • 成長分野への進出3

    使用済みパネルの資源循環と都市鉱山活用は社会的課題への対応として読めるが、市場の成長分野への進出という位置付けは明示されていない。

  • 地域経済への波及4

    青森県を全国区のレアメタル出荷基地とし、組合員の炉やガラス発泡リサイクル資材のプラントを地域で活かす構想が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

当組合が自らリユース品を使った太陽光発電施設を設置・稼働させ、実績を評価・分析したうえで耐用年数を決め、一般ユーザーへの営業を展開する計画である。企業には自家消費用のメガソーラーとして安価に提供し、通年のメンテナンス受注も目指す。ガラスからの建材化や海外輸出、電池からのレアメタル回収も検討している。

業種と困りごとが近い成果事例

三重県複合サービス事業平成27年度

ヒスタミン低減化技術構築のためのバイオセンサーの導入

ヒスタミンを容易に測定できるよう、固定化酵素を用いてヒスタミンから発生する過酸化水素を検出する高度バイオセンサー(BF-7)を導入した。

効果:補助事業終了後、1か月あたり20~30件の測定依頼が入っている。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。