ものづくり補助金平成27年度複合サービス事業青森県

高齢者の見守り・安否確認・「元気 声掛けポイントサービス」構築事業

空街カード協同組合

この事例のポイント

  • 大型店の郊外出店や若い世代の流出により市街地の人口が減り、商店・飲食店の廃業が続いて商店街が生活の場でなくなっている。
  • 三沢市、商工会・商店会と連携し、ポイント発行機が発する電子音で加盟店側や事務局員が高齢者に声掛けやポイント割増を行う仕組みを構築した。
  • 検証の結果、当初の事業計画どおりに一連の実施体制が構築されたことを確認した。

事業者のプロフィール

事業者名空街カード協同組合
所在地青森県 三沢市
業種協同組合
従業員数2人
資本金122万円
設立1993年

事業の背景

当組合は平成18年に三沢市内の2つのポイントサービス事業協同組合が統合して現在に至り、大型店とのサービス差別化を図ってきた。大型店の郊外出店と若い世代の就職・郊外転居により市街地から人口が流出し、市街地の多くの商店・飲食店が廃業している。廃業を免れた加盟店も影響を受け、組合売上高(ポイント手数料収入)は減少傾向にある。一方で空き店舗の介護施設への再利用や民間病院による高齢者向け機能回復トレーニング施設の計画など、商店街にも変化が出始めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑大型店の郊外出店や若い世代の流出により市街地の人口が減り、商店・飲食店の廃業が続いて商店街が生活の場でなくなっている。
  • 販路・情報発信加盟店のポイントカード事業の組合売上高(ポイント手数料収入)が減少傾向にある。
  • その他高齢者が住み慣れた商店街周辺で暮らす一方、見守りや安否確認の仕組みが地域にない。

やったこと

三沢市、商工会・商店会と連携し、ポイント発行機が発する電子音で加盟店側や事務局員が高齢者に声掛けやポイント割増を行う仕組みを構築した。まず三沢市との連携事業の打合せと加盟店向け事業説明会を行い、加盟店を訪問して新カード端末機を設置した。65歳以上のポイントカード会員4名に実験用ポイントカードを発行し、30日以上経過後に未使用のまま来店して端末画面で元気声掛け・ポイント割増の対象と判別されるかを確認した。見守り・安否確認を希望する会員(親族を含む)については、ポイントの利用行動が30日以上無い場合に安否確認できるかを確認した。さらに希望者が骨粗しょう症などの検診を受けた際にポイントが発行されるかを確認し、高齢者へのアンケートも実施した。

その他新カード端末機

新しい製品・サービス:元気声掛けポイントサービス(ポイントカードを利用した高齢者の見守り・安否確認の仕組み)

事業の効果

検証の結果、当初の事業計画どおりに一連の実施体制が構築されたことを確認した。ポイントカードを利用した元気声掛けや安否確認、骨粗しょう症検診時のポイント発行までの流れが三沢市との連携で成立した。今後は賛同する加盟店と、元気声掛け会員9,000人、一般会員47,000人をそれぞれ年間5%ずつ加入促進する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    ポイントサービス事業を平成18年から行ってきた経緯はあるが、経営戦略上の位置付けは事例からは明確に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大型店の郊外出店や人口流出で売上が減少している外部環境と、加盟店網という強みへの言及はあるが、競争優位の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    組合売上高(ポイント手数料収入)の減少という課題を示し、元気声掛けやポイント割増で加盟店を支える事業を計画している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    会員募集で元気声掛け9,000人、一般47,000人、年間5%加入促進と数字はあるが、付加価値や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員2名の体制と市・商工会との連携打合せ、加盟店説明会の実施は読み取れるが、事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    65歳以上会員4名への実験や、閉じこもりがちな高齢者という顧客像とニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    加盟店訪問、端末設置、30日以上の利用なし確認など段階的な検証手順と、後継者のいる市街地店舗への展開が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ポイントカードと見守りを組み合わせた取組だが、分野の普及度や高付加価値化の水準は事例からは判断できない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用4

    三沢市との連携による安否確認や骨粗しょう症検診率向上への寄与が書かれ、地域の社会インフラとしての必要性がうかがえる。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加の数値がなく、費用対効果は公開事例からは読み取れない。

  • イノベーションへの貢献3

    端末画面での判別や電子音による声掛けなど仕組みはあるが、先端的デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及5

    三沢市の商店街で空き店舗や人口流出の課題に対し、地域生活者に密着したポイント事業で地域の見守り体制を築く点が具体的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

後継者がいて経営に前向きな市街地店舗を中心に賛同加盟店を募集し、市内全域と隣接町村の店舗も対象とする。加盟店の声掛けや市併催行事・市検診時に随時カード会員を募集する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。