ものづくり補助金平成27年度製造業岩手県

新食感ヨーグルト開発のための生産プロセスの改良

株式会社 湯田牛乳公社

この事例のポイント

  • ギリシャヨーグルトは粘度が高いため、ラインでスムーズに送ることが難しく、その解決のために試行錯誤を重ねていた。
  • ギリシャヨーグルト製造仕様の専用発酵タンクを設置し、合わせて発酵タンク専用のラインを導入した。
  • 濃厚でクリーミーな本場の食感を実現し、ギリシャヨーグルトの製造により、牛乳以外の商品として「プレミアム湯田ヨーグルト」との二枚看板でシェア拡大を目指せる体制が整った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 湯田牛乳公社
所在地岩手県 西和賀町
業種食料品製造業
技術分野バイオ
従業員数60人
資本金9,896万円
設立1966年

事業の背景

当社は1966年(昭和41年)に湯田町・農協・酪農家・販売店の出資により設立された。総売上の約85%を牛乳が占めるが、安売り競争の激化によって低迷している。健康志向の高まりから日本のヨーグルト市場には十分な成長の余地があると見込まれ、国内ではほとんど製造されない本場のギリシャヨーグルトに希少性を見出した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ギリシャヨーグルトは粘度が高いため、ラインでスムーズに送ることが難しく、その解決のために試行錯誤を重ねていた。
  • コスト・採算総売上の約85%を占める牛乳が安売り競争の激化によって低迷しており、牛乳以外の魅力ある商品を開発する必要があった。

やったこと

ギリシャヨーグルト製造仕様の専用発酵タンクを設置し、合わせて発酵タンク専用のラインを導入した。製造にあたってはXARA㈱と提携し、ギリシャ人指導者から本場のヨーグルト製造の技術指導を受けた。ギリシャから直輸入した発酵タンクを用い、岩手県内産生乳を原料に、砂糖不使用のプレーンタイプの新食感ギリシャヨーグルトを開発した。

加工機ギリシャヨーグルト製造仕様の発酵タンク
加工機発酵タンク専用のライン

新しい製品・サービス:新食感のギリシャヨーグルト「ga・ra」

事業の効果

濃厚でクリーミーな本場の食感を実現し、ギリシャヨーグルトの製造により、牛乳以外の商品として「プレミアム湯田ヨーグルト」との二枚看板でシェア拡大を目指せる体制が整った。水切り作業が不要になり原材料等のロスも発生しないというメリットもある。展示会への出展で大きな反響を得て、10月1日から店頭販売も開始した。プレミアム湯田ヨーグルトとは別の味わいを楽しめるため消費者の多様なニーズに対応でき、経営基盤の安定化を図っていく。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    牛乳が売上の約85%を占めるが安売りで低迷したため牛乳以外の商品開発に力を入れていると書かれ、既存事業からの流れはうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    国内ではギリシャヨーグルトがほとんど製造されず希少性が高く、日本のヨーグルト市場に成長余地があると述べられている。自社の経営資源との関係は詳述されていない。

  • 課題の認識と解決4

    牛乳の安売り競争による低迷という課題に対し、ギリシャヨーグルトで二枚看板を作りシェア拡大と経営基盤安定を図る方針が具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの数値目標は書かれておらず、シェア拡大と経営基盤安定という方向性がうかがえるのみである。

  • 事業を進める体制3

    XARA㈱との提携やギリシャ人指導者からの技術指導を受けたことは書かれているが、社内の人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    本場の濃厚でクリーミーな食感と砂糖不使用のプレーンという特徴、展示会での大きな反響が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    粘度の高さによるライン送液の課題に対し試行錯誤を重ねたと書かれ、専用タンクとラインの導入という手順は示されているが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    国内ではほとんど製造されていない本場のギリシャヨーグルトを岩手県産生乳で製造し、希少性が高いと明記されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    岩手県産生乳を原料として使う点が示されるが、地域の雇用創出や波及効果の数値は書かれていない。

  • 費用対効果2

    水切り作業が不要になりロスが発生しないというメリットはあるが、投入額に対する効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    先端的なデジタル技術の活用や新しいビジネスモデルの記述はなく、読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    健康志向の高まりでヨーグルト市場に成長の余地があるとされ、成長分野への進出がうかがえる程度である。

  • 地域経済への波及4

    岩手県内産生乳を使い、地域の乳業として牛乳を新製品に生まれ変わらせる取組が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ヨーグルト市場におけるシェア拡大と、経営基盤の安定化を図っていく。

  • 目標:白と黒を基調にした400g入りのモダンなパッケージデザイン容器

事業者の声

ヨーグルトをぜひ食べてもらいたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。