ものづくり補助金平成27年度製造業山形県

自動車用精密加工部品の外観自動検査化および社内ネットワーク管理化

金山コネクタ株式会社

成果検査人員 12名→6名

この事例のポイント

  • 人材不足により生産量に影響が出ることが懸念され、機械化による自動化が急務だった。
  • 高性能レンズに最新鋭の2000万画素高解像度カメラ、照明、精密測定器を搭載した自動検査機を導入した。
  • 検査人員 12名→6名。新規自動検査機の導入により、月産72万個の生産で検査人員が12名から6名に半減し、生産性が向上しコスト削減につながった。

事業者のプロフィール

事業者名金山コネクタ株式会社
所在地山形県 最上郡金山町
業種電気機械器具製造業
従業員数156人
資本金9,000万円
設立1972年

事業の背景

当社の主要製品は自動車用精密加工部品で、受注が好調であり、今後も受注増が見込まれていた。本事業申請時には自動寸法検査機と外観検査機を所有していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能人材不足により生産量に影響が出ることが懸念され、機械化による自動化が急務だった。
  • 品質・精度熱処理後の部品表面にムラが出るため、既存の外観検査機では検査が難しく、人の目視検査に依存していた。
  • コスト・採算それぞれの検査データを手入力する作業が発生していた。

やったこと

高性能レンズに最新鋭の2000万画素高解像度カメラ、照明、精密測定器を搭載した自動検査機を導入した。これにより、これまで人の目視による作業に依存していた外観検査工程を自動化した。また、自動検査機導入に伴い、社内および工場内をネットワーク化し、検査データの監視・解析体制を構築した。新規導入機と現有機の検査状況をパソコンにつなぎ、検査データを共有化できるようにした。

検査測定自動検査機(高性能レンズ・2000万画素高解像度カメラ・照明・精密測定器搭載)
ソフト社内・工場内ネットワークシステム(検査データ監視・解析)

事業の効果

  • 検査人員 12名→6名

新規自動検査機の導入により、月産72万個の生産で検査人員が12名から6名に半減し、生産性が向上しコスト削減につながった。検査データをネットワークで共有し、現場にいながら検査機の稼働状況を確認・監視できるようになり、夜間の作業状況もパソコンで監視できるため人員削減や作業・生産効率が向上した。外観検査工程の自動化により人材を適材適所に配置転換でき、有効活用につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    受注好調で機械化が急務とあるが、過去の取組や経営戦略上の位置付けは事例からうかがえる程度にとどまる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車用精密部品の受注が好調で今後も増加が見込まれると読み取れるが、市場動向や競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    人材不足で生産量に影響が出る懸念と人的コスト削減の目標が具体的に書かれ、外観検査の自動化で課題に対応している。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産数を月産72万個とした場合、12名の検査が6名体制で可能になると数字で示され、生産性向上の目標が読み取れる。

  • 事業を進める体制2

    社内外の推進体制や事務処理能力の記述は事例からわずかにうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客は世界の車両メーカーへ供給する企業で、次のモデルでも受注見込みがあるとあるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    導入、データ集計と解析、W検査体制、完全自動化の検討という段階と今後の方針が書かれ、スケジュールの流れが読み取れる。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    熱処理後の表面ムラに対応した外観検査の自動化とあるが、分野の普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性67%
  • 波及効果・雇用2

    地元の雇用を増やし地域に根ざした企業として貢献するとあり、波及効果がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果4

    投資額は書かれていないが、12名から6名への省人化と品質向上、コスト削減が具体的な成果として示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    自動検査機とIoTによる検査データのネットワーク化、夜間の遠隔監視など先端的なデジタル技術の活用が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    自動車産業界への挑戦と産業構造への言及がわずかにあるが、構造転換との関係は明確でない。

  • 地域経済への波及3

    地元の雇用増加と地域に根ざした貢献に触れているが、地域の特性を活かした付加価値の内容は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の導入で品質向上とコスト削減が実証されたため、自動車産業界でも挑戦していける自信となった。現在の加工部品は次のモデルでも受注の見込みがあり、今回の結果を活かして技術力の研鑽に取り組む。現在は自動検査機と人間によるW検査体制だが、今後の解析結果次第では完全自動化も検討している。人材の有効活用や新規雇用を行い、地元の雇用を増やして地域に根ざした企業として貢献していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。