ものづくり補助金平成27年度建設業福島県

現在の精密機械と伝統を受け継ぐ大工が織りなす新たなる美

株式会社増子建築工業

成果製材加工にかかる時間 48分/坪→9分/坪

この事例のポイント

  • 従来の機械では木材加工の生産体制が大工の必要とする需要に追い付かず、稼働時間を延長して対応しているのが現状である。
  • 床板加工等を行う6軸モルダを導入した。
  • 製材加工にかかる時間 48分/坪→9分/坪。6軸モルダと高周波板はぎ・枠組接着機の導入により木材加工にかかる時間が短縮し、生産性が上がって材料の安定供給につながっ…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社増子建築工業
所在地福島県 郡山市
業種総合工事業
技術分野精密加工,製造環境,接合・実装
従業員数31人
資本金2,000万円
設立1967年

事業の背景

当社は人に優しい自然素材の家づくりをモットーにしている。供給体制は社内で構築しているが、従来の機械では木材加工の生産体制が大工の需要に追い付かなかった。近年は「木の家づくり」が増えており、現スタイルではこれ以上のキャパシティーの増加は見込めないと判断せざるを得なかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の機械では木材加工の生産体制が大工の必要とする需要に追い付かず、稼働時間を延長して対応しているのが現状である。
  • 生産能力近隣への時間外騒音などを考えると、これ以上稼働時間を延長することは現実的に不可能である。

やったこと

床板加工等を行う6軸モルダを導入した。現状で製材加工にかかる時間を1坪あたり48分から約9分へ、現状の5分の1に短縮することを目標に設定した。各機械へ材料を移動する回数も現状の5回から1回へ、5分の1にすることを目標とした。板をつなぎ合わせる高周波板はぎ・枠組接着機も導入し、木材圧着の時間を1日~2日(気候による差異)から8分に短縮することを目指した。

加工機6軸モルダ
加工機高周波板はぎ・枠組接着機

事業の効果

  • 製材加工にかかる時間 48分/坪→9分/坪
  • 各機械への材料移動回数 5回→1回

6軸モルダと高周波板はぎ・枠組接着機の導入により木材加工にかかる時間が短縮し、生産性が上がって材料の安定供給につながった。設定した目標を達成したことで品質と生産性が向上し、コスト競争力を持たせられるようになった。その結果、適正価格での供給が可能になった。福島県産木材を100%使用した住環境を、伝統技法を用いて提供できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    設立は昭和42年で、木の家づくりへの原点回帰と伝統工法の継承が語られており、過去の取組との一貫性はうかがえるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    供給体制を社内で構築していることや福島県産木材100%使用が書かれるが、市場動向や競合に対する強み弱みの分析は読み取れない。

  • 課題の認識と解決4

    木材加工時間を1坪あたり48分から約9分に短縮、移動回数5回を1回にする目標が数字で示され、キャパシティ限界という課題認識も明確。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間を48分から約9分、圧着時間を1~2日から8分に短縮する具体的な数値目標が設定され、成果として短縮が記述されている。

  • 事業を進める体制2

    若手技術者の育成や職人の取組は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    福島県産木材100%使用の住環境や木材の美を提供するという価値は示されるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入機械による短縮は書かれるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールの詳細は事例紹介からはうかがえない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木材加工の高精度化を図る点は述べられるが、分野の普及度や高価格化の水準を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    福島県地域の風土に根差した住環境づくりや若手職人育成による地域活性化への言及がある程度で、波及効果の定量は示されていない。

  • 費用対効果4

    約48分から約9分へと加工時間を5分の1に短縮し、生産性向上の効果が数字で示されており費用対効果の方向性は読み取れる。

  • イノベーションへの貢献2

    高周波板はぎ機など機械導入はあるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    福島県産木材を使い地域の風土に根差した住宅を提供し、地域活性化に貢献すると述べられているが、雇用や成長の数値は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

木材に機械加工を施すことで、精密な形状で品質の良い材料を使用した住宅を、福島県内のより多くのお客様へ提供していく。生産時間の短縮で生まれた時間を若手技術者の技能向上に充て、最新技術と伝統工法を融合させた若手職人の育成に取り組む。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。