ものづくり補助金平成27年度製造業福島県

自動バリ取り機とエアーブロー装置導入による作業効率、品質の向上システムの開発

有限会社プラステック

成果サイクルタイム 7.2秒→5.5秒

この事例のポイント

  • 熱転写工程で端面フィルムがバリとして残るため、作業員が手作業でバリを除去しており、製品の仕上げに時間がかかっていた。
  • 既存の熱転写自動システムに自動バリ取り装置(ホットスタンプ連動ライン除塵検査装置)を新たに組み込んだ。
  • サイクルタイム 7.2秒→5.5秒。自動バリ取り機の導入でサイクルタイムが短縮され、1日の生産台数が増加する見込みとなった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社プラステック
所在地福島県 白河市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数20人
資本金300万円
設立2002年

事業の背景

当社はプラスチック容器の熱転写(ホットスタンプ)による加飾加工を主な事業としている。近年、化粧品容器はプラスチックを金属のように見せる加工を施した商品が増えている。当社は長年培った熱転写フィルムを使う加飾手法で、従来の加工法に比べ需要に応えてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能熱転写工程で端面フィルムがバリとして残るため、作業員が手作業でバリを除去しており、製品の仕上げに時間がかかっていた。
  • 品質・精度仕上げのエアーブローに使うコンプレッサーのオイルなど不純物が混ざることがあり、品質が不安定になっていた。

やったこと

既存の熱転写自動システムに自動バリ取り装置(ホットスタンプ連動ライン除塵検査装置)を新たに組み込んだ。これによりサイクルタイムを従来の7.2秒から5.5秒に短縮し、1個当たり1.7秒の時間短縮を可能にした。また、オイルを使わないオイルレスコンプレッサーを導入し、エアーブローや機械内の各所で使うエアーからオイルを排除した。

加工機自動バリ取り装置(ホットスタンプ連動ライン除塵検査装置)
その他オイルレスコンプレッサー

事業の効果

  • サイクルタイム 7.2秒→5.5秒
  • 1日の生産台数 12,000個→15,000個

自動バリ取り機の導入でサイクルタイムが短縮され、1日の生産台数が増加する見込みとなった。部品のコストは40%近く削減でき、そのことで化粧品業界からの加工受注を新たに開始できた。オイルレスコンプレッサーの導入によりオイルの混入や付着がなくなり、良質な製品を安定して製造できるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    熱転写(ホットスタンプ)加飾を長年の主力事業とし、今回の自動化もその延長にあると読めるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    一人当たり生産数が同業他社の3倍近いこと、化粧品業界からの受注を開始したことなど、強みと市場機会が具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業のバリ除去による工程の時間とオイル混入による品質不安定を課題とし、サイクルタイム短縮と生産増を伴う解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    サイクルタイム7.2秒から5.5秒、1日の生産台数12,000個から15,000個(3,000個増)、部品コスト約40%削減と数値目標と成果が明示されている。

  • 事業を進める体制2

    公開されている事例からは、人材や事務処理体制について読み取れる記述はわずかです。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    化粧品容器の金属調加飾という製品価値と、化粧品業界からの新規受注、今後の受注増の見込みが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後の画像認識による自動検査システムの充実や新分野への参入検討が示されているが、スケジュールや方法は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属調の美しい加飾を熱転写で実現する手法が、従来工法に比べ差別化されていると説明されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    化粧品容器分野への参入や新規取引の拡大がうかがえるが、経済波及や雇用創出への言及は確認できない。

  • 費用対効果3

    投資により生産数3,000個増、部品コスト約40%削減が示されるが、補助金額に対する費用対効果の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    オイルレスコンプレッサーや今後の画像認識による自動検査がうかがえるが、デジタル技術の活用度合いは限定的である。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    化粧品容器など新たな分野への進出を目指すとあるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    白河市という地域での事業は示されるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

化粧品容器部品の熱転写加工の受注増に備え、画像認識等を活用した自動検査システムを充実させて品質の安定と生産数の確保を図る。今後は他商品への応用や新しい分野への参入も検討していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。