ものづくり補助金平成27年度製造業茨城県

電子レンジで焼き魚の食感が出せるプレミアム焼き魚生産体制の構築

ダイカツ水産 株式会社

成果1時間当たりの生産量 500パック→1,200パック

この事例のポイント

  • 近年、焼き魚を敬遠する家庭が増え、子どもだけでなく中高年にも魚離れが広がっている。
  • 最新の炭酸ガス入り窒素ガス全自動深絞真空包装機を導入した。
  • 1時間当たりの生産量 500パック→1,200パック。包装機の導入により、焼き魚の品質を保ちながら消費期限を2〜3週間維持できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名ダイカツ水産 株式会社
所在地茨城県 大洗町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数100人
資本金6,000万円

事業の背景

同社はホッケやサバなどを干物に加工する水産加工業者で、安全・おいしさ・新鮮さにこだわっている。氷温熟成技術を駆使した干物は「魚のうま味を最大限に引き出している」と高い評価を得ていた。近年は単身者や一人暮らしの高齢者が増え、電子レンジなどで簡単に調理できる商品が売れ筋となり、スーパーやコンビニも力を入れている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術近年、焼き魚を敬遠する家庭が増え、子どもだけでなく中高年にも魚離れが広がっている。
  • 品質・精度取引先から、電子レンジで調理できて、うま味があり、焼き魚の食感があるプレミアム焼き魚の品質向上と消費期限の保持を求められた。
  • 品質・精度焼いたものをそのままパックするだけでは消費期限が2〜3日と短い。
  • 生産能力従来は真空包装後に85度のお湯で20〜30分殺菌する工程があり、増産が難しかった。

やったこと

最新の炭酸ガス入り窒素ガス全自動深絞真空包装機を導入した。この機械はトレータイプの容器に焼き魚を載せた後、酸素を抜いて炭酸ガス入り窒素ガスを充填しながら包装する。包装をトレータイプの容器に変更したことで、電子レンジで温めた後に皿に移さずそのまま食べられる簡便な商品にした。従来の低温殺菌工程が省けるようになり、増産が可能になった。

加工機炭酸ガス入り窒素ガス全自動深絞真空包装機

新しい製品・サービス:氷温熟成技術を用いた旨みたっぷり干物のプレミアム焼き魚

事業の効果

  • 1時間当たりの生産量 500パック→1,200パック
  • 1日当たりの生産量 1,000パック→20,000パック

包装機の導入により、焼き魚の品質を保ちながら消費期限を2〜3週間維持できるようになった。低温殺菌の工程が省け、1時間当たりの生産量が500パックから1,200パックに増えた。その結果、1日5,000パックの納品を実現し、多くのスーパーやコンビニで扱ってもらえるようになって販路が広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取り組みとして2014年度ものづくり補助金で氷温熟成のプレミアム焼き魚を商品化した経緯が書かれ、一貫性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取引先から三条件の増産要望があり、強みの氷温熟成技術と市場ニーズの一致が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    低温殺菌工程を省き1時間500パックから1200パックへ増産する課題解決策が具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1日当たり1,000パックから現在2万パック、今後5〜6万パックへの増産目標が数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員数約100名との記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    電子レンジで調理でき焼き魚の食感があるという顧客条件と、スーパーやコンビニの需要増が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    煮魚への機械の展開を検討するとの今後の方針はあるが、スケジュールや課題解決の方法は詳しく書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    氷温熟成を用いた製法と炭酸ガス入り窒素ガス包装の組み合わせで、同分野で差別化を図る高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    魚離れという業界課題と時代ニーズへの対応が書かれ、業界全体への意義はうかがえるが波及効果の数値は薄い。

  • 費用対効果3

    増産と販路拡大の成果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    包装技術の導入は書かれるが、サプライチェーンや地域全体へのイノベーション貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    単身者や高齢者の増加という社会変化への対応はうかがえるが、日本経済の構造転換との関係は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    大洗町の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした雇用創出や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

プレミアム焼き魚に続き、炭酸ガス入り窒素ガス全自動深絞真空包装機を煮魚にも使い、商品開発に取り組む考えである。今後は生産量を5〜6万パックへ増やしていきたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。