ものづくり補助金平成27年度製造業茨城県

豊富なビタミンCと高栄養価の果汁製造装置の導入による売り上げ向上

株式会社 ベルファーム

成果ビタミンC含有量 19mg→118mg

この事例のポイント

  • 需要の高まりに対応するため、生産量を増やす必要があった。
  • ビタミンCを損失せずに高栄養価の青汁を大量生産するため、装置の重要部分となるヘリカルギアを独自開発した。
  • ビタミンC含有量 19mg→118mg。新たな果汁製造装置の導入により、生産量はこれまでの約30%アップした。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 ベルファーム
所在地茨城県 つくば市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,精密加工,複合・新機能材料
従業員数28人
資本金400万円

事業の背景

1999年に大手通販会社カタログハウスの「通販生活」に掲載されてから、健康志向の読者に支持され、現在は同誌掲載商品のリピート率2位を誇る人気商品になった。さらに三越、伊勢丹、紀ノ国屋などの有名小売店でも取り扱われている。近年は国民の健康志向も高まり、青汁のニーズが増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力需要の高まりに対応するため、生産量を増やす必要があった。
  • 品質・精度一般的な高速回転のジューサーで青汁を作ると、製造過程でビタミンCなどの栄養素が失われるという欠点があった。

やったこと

ビタミンCを損失せずに高栄養価の青汁を大量生産するため、装置の重要部分となるヘリカルギアを独自開発した。そのヘリカルギアと自社独自の搾り機構を備えた果汁製造装置を導入し、葉物だけでなく根物や果物も搾汁できるようにした。日本食品分析センターに依頼して比較したところ、ケールの基葉100g中のビタミンC含有量は123mgだったのに対し、電動ジューサーで作った青汁は19mgで破損率は85%だった。自社の搾り機で作った青汁のビタミンC含有量は118mgで、破損率はわずか4%だった。

加工機果汁製造装置(自社独自搾り機構・ヘリカルギア搭載)

新しい製品・サービス:自家農園で無農薬栽培したニンジンや茨城県鉾田市産のメロンを、ケールと同じ製法で搾汁したジュース

事業の効果

  • ビタミンC含有量 19mg→118mg
  • 破損率 85%→4%

新たな果汁製造装置の導入により、生産量はこれまでの約30%アップした。ビタミンCを多く残せるため、栄養価の高い果汁を生産できるようになった。葉物に加え根物や果物の搾汁も可能になり、新たなジュース商品の開発にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    1999年の通販掲載から人気商品化し、25年の青汁製造販売という過去の取組の延長として果汁製造装置導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ケールの栄養価をビタミンC123mgと電動ジューサーの19mgで比較し、独自搾り機で118mgを確保と数値で強みを示している。

  • 課題の認識と解決4

    電動ジューサーでビタミンCが失われる課題を数値で示し、新装置で生産量を約30%アップさせ今後70%増を目指すとしている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産量を現時点で約30%アップ、今後は従来の70%アップを目指すと具体的な増加目標が書かれている。付加価値額や賃上げの目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数28名や資本金400万円は記載があるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    健康志向の現代人に向けた無農薬・無添加・生搾りの青汁という価値と、通販でのリピート率2位という支持の裏付けが書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    新たな果汁装置の開発や海外への技術提供の視野は書かれているが、遂行方法やスケジュール、課題解決の方法は具体的に読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    独自特許製法で根物や果物の搾汁も可能にし、ケールの青汁で同じ分野の中で栄養価を高める差別化が示されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    若者の農業者育成や地元の生産者支援、ベトナムへの堆肥指導などの取組はあるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果3

    生産量30%アップという成果は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献2

    独自の搾り機構や循環型堆肥づくりは書かれているが、先端的デジタル技術や新ビジネスモデルへの言及は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    牛久沼を望む地域の農園で原料を栽培し、茨城県産メロンを使うなど地域資源を活かす取組が読み取れるが、地域経済への波及の数値は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は従来から70%アップの生産量を目指す。海外企業から新開発機械の問い合わせがあり、海外への技術提供も視野に入れている。また、若手の農業者育成にも取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。