ものづくり補助金平成27年度製造業茨城県

IOTを考慮した最新円筒研削盤の導入による研削加工の生産性向上

株式会社東洋

成果研削加工時間は25%削減される見込み。

この事例のポイント

  • 同時に2加工以上の作業ができない。
  • 小径から大径まで研削可能な大型CNC円筒研削盤を導入した。
  • 研削加工時間は25%削減される見込み。数値化と標準化により作業を一元化でき、真円度と鏡面の精度が向上して顧客の厳しい要求に応えられる見通しとなった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東洋
所在地茨城県 つくば市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1993年

事業の背景

株式会社東洋は1993年に旧東洋メッキ工業から独立し、つくば市で硬質クロムめっきを中心とした産業部品の表面加工を主要業務としている。2008年からは金属溶射も導入し、加工後の研削研磨まで社内で一貫して行っている。中心顧客は印刷機の部品を製造する企業で、主力製品は印刷機のシリンダーなどの大型回転部品である。研削研磨設備は導入後約20年が経過していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力同時に2加工以上の作業ができない。
  • 人手・技能熟練の技術者でないと研削盤の操作が困難である。
  • その他メーカーのメンテナンス期間が終了し、修理によるロスが生じている。
  • 品質・精度顧客の要求する寸法精度(1000分の5ミリ以内)と鏡面に近い仕上がりに、現状の設備では対応しきれない。

やったこと

小径から大径まで研削可能な大型CNC円筒研削盤を導入した。この設備は、熟練の技術者が長年の経験で行っていた部分を数値化でき、読み取った数値を加工プログラムに書き込んで反映できる。熱膨張による寸法差や振動の感知、衝突防止機能を備えている。加工データを共通化することで、IOT対応も視野に入れられるようになった。

加工機大型CNC円筒研削盤

事業の効果

  • 研削加工時間は25%削減される見込み。
  • 加工段取り時間は20%短縮される見込み。

数値化と標準化により作業を一元化でき、真円度と鏡面の精度が向上して顧客の厳しい要求に応えられる見通しとなった。加工時間と段取り時間が短縮され、稼働電力の削減によりコストダウンにつながる。熟練工の時間が減り、若手育成に充てられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のめっき・溶射・研削の一貫体制を背景に研削設備を更新すると読めるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    印刷機部品で1000分の5ミリの精度が求められ、鏡面仕上げ需要に応える点は読み取れるが、市場動向や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    設備が20年経過し同時2加工不可・熟練者依存・メンテ期間終了の3課題を挙げ、加工時間25%短縮の見込みを示している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間25%、段取り時間20%の短縮見込みと稼働電力削減が数値で示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練工による若手指導や平均年齢36歳の体制に触れているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    印刷機部品の精度要求や鏡面化のニーズを具体的に示し、新規参入として重機部品・医療機器を挙げている。

  • 事業化までの道筋3

    数値化、標準化、プログラム共通化により課題を解決する方法は示されるが、スケジュールや中長期の検証は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    硬質クロムめっきや金属溶射を組み合わせ、高硬度・高精度の大型回転部品を製作する点は示されるが、市場の認知度の数値は無い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    若手育成や新規分野進出に触れる程度で、雇用創出や波及効果の具体的な記述はわずかにうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    加工時間25%、段取り時間20%の削減など効果は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    数値化やデータ共有で作業を標準化する点はうかがえるが、先端デジタル技術の活用や地域への貢献は具体的に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    つくば市で創業し若手育成に取り組む点はうかがえるが、地域の特性を活かした成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存顧客の満足度向上に加え、新規参入分野として重機部品と医療機器の市場への進出を目指している。

事業者の声

「人であること。プロであること。社会に還元すること。」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。