ものづくり補助金平成24年度大阪府

ゲル微粒子の膨潤作用を用いた芳香性粘着シートの試作開発

Efligo合同会社

この事例のポイント

  • 高分子ゲル微粒子を応用した新商材の開発と用途拡大が課題であった。
  • 介護の現場などでの臭いによるストレスを和らげるため、ゲル微粒子を調合した芳香性粘着剤を用いて、リタックシール等の粘着シートを試作した。
  • 介護・医療分野での臭いストレスを軽減する粘着芳香シートやゲルタックの販売を始めた。

事業者のプロフィール

事業者名Efligo合同会社
所在地大阪府 八尾市
業種プラスチック製品製造業
技術分野塗装
従業員数1人
資本金50万円

事業の背景

同社はEAPゲルを基に芳香剤や粘着芳香剤を製造し、家庭用芳香剤として販売するほか、EAPゲルを原料としてフィルターメーカーに納品していた。顧客からの問い合わせに応じて試作を重ね、「安眠アロマスポンジシート」を開発していた。在宅介護の増加を背景に、香りを身に着けるウェアラブル・アロマセラピーに注力していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術高分子ゲル微粒子を応用した新商材の開発と用途拡大が課題であった。
  • 人手・技能介護分野での粘着シートの販売は価格面で折り合わず、やや苦戦していた。

やったこと

介護の現場などでの臭いによるストレスを和らげるため、ゲル微粒子を調合した芳香性粘着剤を用いて、リタックシール等の粘着シートを試作した。香気成分の徐放により、介護・医療分野での臭いに対するストレス軽減を狙った。また、介護ベッドの周囲など押しピンの落下が気になる場所の安全に配慮したゲルタックを製品化し、販売を始めた。ゲルを様々な日用品に応用する試作も進めた。

新しい製品・サービス:ゲルタック、安眠アロマスポンジシート、ゲル化精油、芳香性粘着シート

事業の効果

介護・医療分野での臭いストレスを軽減する粘着芳香シートやゲルタックの販売を始めた。EAPゲルは加熱不要で香料を揮散させず高含量のゲルを作れ、樹脂との混和性も高いため、香りの持続性と成型性を両立できるようになった。ウェアラブル・アロマセラピーや日用品への応用など新たな可能性も見出している。ただし介護分野の粘着シートは価格面で苦戦しており、具体的な売上につながるまでには時間がかかる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    EAPゲルの特許技術を深化させた基本特性と、顧客要望に応じた試作の積み重ねが示されており、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    加熱不要で香料を揮散させず高含量のゲルを作れる点、樹脂との混和性が評価されていると書かれ、強みは読み取れる。ただし市場環境との関係は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決2

    介護分野で粘着シートが価格面で苦戦していると課題に触れているが、解決に向けた高付加価値化の具体策は書かれていない。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    代表取締役の知的好奇心や近隣企業・人脈の活用は書かれているが、従業員1人規模の体制や事務処理能力の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    家庭用芳香剤の香りの持続性、介護現場の臭いストレス、在宅介護の増加など顧客ターゲットとニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    介護分野から撤退せず次の用途へ広げる段階的な展開と、小ロットでの価格面の課題が示されているが、スケジュールは明確でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    加熱を必要としないEAPゲルの特性や、香りが既製品より長持ちする点が高付加価値の根拠として示されている。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    在宅介護の増加や臭いストレス軽減、バイオ燃料電池など幅広い分野への応用が書かれ、社会的ニーズへの貢献がうかがえる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    ゲル微粒子を用いた新しい応用製品は示されるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    在宅介護の増加を背景にウェアラブル・アロマセラピーへ注力する点が、成長分野への進出としてわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    大阪府の技術を活かした八尾市の企業とされるが、地域の雇用や経済成長への波及は書かれていない。

今後の展望

匂いが脳を活性化するという研究成果を取得した後、介護医療分野にウェアラブルセラピーを広めたい。自動車関連のアメニティー商材の開発も進め、医療・介護に限らずバイオ燃料電池など対象マーケットの拡大を目指す。ラインナップは現在3種類程度のため、さらなる拡充に努める。

  • 目標:EAPゲルは比表面積が大きい(100m2/g)有機多孔質微粒子のネットワーク構造体である。

事業者の声

新素材の高分子ゲルに惹きこまれ、21世紀の環境負荷が小さく、持続的社会の構築につながるような応用研究と用途開発に没頭してきました。ものづくり補助金の制度利用がタイミングよく獲得できたことが、製品化への大きなステップとなりました。弊社の技術を利用すると香り成分を保持し、樹脂等と混和させることで、成型性と香りの持続性を実現することができました。今後とも5イノベーション・シップの魅力にあふれた新製品開発に貢献してまいります。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。