ものづくり補助金平成27年度製造業新潟県

新潟県産小麦と米粉を原料とした自社製自然酵母の培養技術の確立と新商品開発

株式会社冨士屋

成果自然酵母の同時培養数 1種類→4種類

この事例のポイント

  • 自然酵母は味や風味に優れるが雑菌に弱く、24時間人手で時間帯別に温度・湿度を徹底管理する必要があった。
  • 補助金を活用し、高温殺菌が可能な洗浄設備と、温湿度制御が可能で自然酵母の培養と生地の低温長時間発酵に最適なドウコンディショナーを導入した。
  • 自然酵母の同時培養数 1種類→4種類。24時間高精度な温度・湿度管理により自然酵母の安定供給が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社冨士屋
所在地新潟県 新潟市
業種食料品製造業
技術分野バイオ,製造環境
設立1924年

事業の背景

新潟市古町通に店舗を構え、1924年(大正13年)創業のパン製造販売店で、セルフ販売方式を新潟で初めて定着させるなど県のパン文化を牽引してきた。近年はヨーロッパの小麦・ライ麦などで作られる自然酵母パンの需要が急速に高まっている。消費者の食の安心・安全へのニーズも高まっていた。自家製酵母を使ったパンは全商品の4割ほどまで増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度自然酵母は味や風味に優れるが雑菌に弱く、24時間人手で時間帯別に温度・湿度を徹底管理する必要があった。
  • 人手・技能温度・湿度の管理を人手に頼っており、自然酵母の安定供給が難しかった。
  • 生産能力自然酵母は1種類ずつしか培養できず、新潟県産小麦に合う酵母を選びにくかった。

やったこと

補助金を活用し、高温殺菌が可能な洗浄設備と、温湿度制御が可能で自然酵母の培養と生地の低温長時間発酵に最適なドウコンディショナーを導入した。24時間高精度に温度・湿度を管理できる環境が整い、酵母の安定供給が可能になった。これまで1種類ずつしか培養できなかった自然酵母が4種類同時に培養できるようになり、新潟県産小麦に最適な酵母を見つけることができた。その結果、県内初となる、小麦粉から酵母まで全ての材料を県内産でまかなうオール新潟パンの製造・販売を実現した。

その他高温殺菌が可能な洗浄設備
加工機ドウコンディショナー(温湿度制御可能)

新しい製品・サービス:小麦粉から酵母まで全ての材料を新潟県産でまかなうオール新潟パン

事業の効果

  • 自然酵母の同時培養数 1種類→4種類

24時間高精度な温度・湿度管理により自然酵母の安定供給が可能になった。自然酵母を4種類同時に培養できるようになり、新潟県産小麦に最適な酵母を見つけられた。これにより県内初となる全材料県内産のオール新潟パンの製造・販売を実現した。自家製酵母パンの商品化も進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業95年の老舗パン店で県内初のオール新潟パンを開発したと書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    食の安心安全へのニーズや国内外の自然酵母パン需要の高まりに触れているが、自社の強みとの関係は具体的に述べられていない。

  • 課題の認識と解決3

    24時間の温湿度管理が人手に頼る課題として挙げられ、設備導入で酵母の安定供給を実現したと書かれているが、事業計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    若杉専務取締役が登場するが、人材や事務処理体制について書かれた記述はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自然酵母パンは味・風味・こくに優れ、オール新潟パンは県内初の県産素材で安心安全を訴求する点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    設備導入により酵母を4種類同時培養できるようになったと書かれ、今後の遂行方法やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    自然酵母パンの割合が全商品の4割ほどに増え、県内初のオール新潟パンを実現したと書かれ、高付加価値品の展開が読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    県産小麦・酵母で全材料を県内産にする地産地消の取組が書かれ、地域の食材需要への貢献が読み取れる。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    温湿度を24時間高精度に制御する設備導入は書かれるが、デジタル技術の活用やサプライチェーンへの波及は明記されていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    新潟の地産地消を支え、古町通の店舗で新潟県のパン文化を牽引してきたと書かれ、地域特性を活かした事業であることが読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

「このパンでいいのか!」と日々自問自答しながら、魅力ある商品をつくっていきたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。