ものづくり補助金平成27年度製造業山梨県

高性能射出成形機の導入と工場のIoT化構想による経営革新

三浦化成工業株式会社

この事例のポイント

  • 高性能射出成形機では取引先が要求する公差2/100mmが実現できない時があり、不良率の発生が増加する時があった。
  • 最新鋭の次世代型電動射出成形機を導入し、難度の高い部品の品質安定供給を図った。
  • 導入機で成形した製品の寸法が公差内に収まり、目標としていた精度を達成できたことが確認された。

事業者のプロフィール

事業者名三浦化成工業株式会社
所在地山梨県 山梨県南都留郡忍野村
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数48人
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

1974年設立の会社で、もとは撚糸業だったが、ニクソン・ショックを機に射出成形へ転換した。現在は自動車関連の外装部品やデジカメ部品などの成形を柱としている。顧客要求は微細緻密な樹脂成形が多くなり、医療器部品、ビデオ、デジカメ部品、自動車部品(ガソリンスタンドの給油機の重要管理部品など)での加工要求が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度高性能射出成形機では取引先が要求する公差2/100mmが実現できない時があり、不良率の発生が増加する時があった。
  • 人手・技能5名の管理者がエクセルで成形機ごとに材料発注・納入管理・金型管理などを行っており、マンパワーによるアナログ的管理から脱却できていなかった。

やったこと

最新鋭の次世代型電動射出成形機を導入し、難度の高い部品の品質安定供給を図った。併せて射出成形工場専用の生産管理システムを導入し、工場内の製品や機器に取り付けたセンサーでデータを収集して、受注から設計、調達、製造、物流までを一元管理できる体制を構築した。全成形機をネットワークでリンクさせ、データをモニタリング・分析・メンテナンスに活用して可視化と効率改善を進めた。導入機で成形した成形品の寸法が公差内に収まることを確認し、目標精度を達成できたことを確かめた。

加工機次世代型最新鋭電動射出成形機
ソフト射出成形工場専用の生産管理システム
その他工場内の製品や機器に取り付けたセンサー

事業の効果

導入機で成形した製品の寸法が公差内に収まり、目標としていた精度を達成できたことが確認された。生産管理システムにより、チョコ停の把握・記録、スケジュール管理、金型メンテナンス時期の把握が可能になり、これまで経験者の勘と記憶に頼っていた管理を可視化して効率改善につなげられるようになった。発見・管理・集計したデータが次の改善につながる財産になることが期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業から44年の二色成形への取組や、射出成形工場のIoT化が経営革新と位置づけられている点が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    競合他社が少ない二色成形が利点とされ、公差2/100mmや型締め力50~280tの強みが書かれているが、市場動向の分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    公差2/100mmが実現できず不良率も増加する課題が数字つきで示され、IoT化で可視化・効率改善する解決策が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、差別化や体質強化という方向性がうかがえるのみ。

  • 事業を進める体制3

    5名の管理者や技能検定を受ける社員が多いことは書かれているが、補助事業の遂行体制として具体的な記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療器部品や自動車部品などで微細精密な成形需要が高まっていることは読み取れるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    既存のアナログ管理からの脱却と生産管理システム導入の段階は書かれているが、スケジュールや課題解決方法の詳細は不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    二色成形は競合が少なく高度な技術が必要とされ、高付加価値化の方向性がうかがえるが、数値の裏付けはない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する雇用創出や波及効果といった積極的理由は直接書かれておらず、地域貢献の記述も見当たらない。

  • 費用対効果2

    費用対効果を示す付加価値額や生産性の数値は書かれておらず、チョコ停の把握など定性的な効果にとどまる。

  • イノベーションへの貢献4

    射出成形工場のIoT化と生産管理システムによるネットワーク一元管理が、データ活用の具体策として明確に書かれている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    スマート工場化による企業体質強化が語られるが、日本経済の構造転換に言及する記述はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

IoT化生産管理システムの活用と次世代型最新鋭電動射出成形機の導入により、スマート工場化による企業体質の強化を図っていきたいとしている。

事業者の声

「あの頃は、ほんとうに大変でした。技術習得も含めて実によく働いたなぁ。」

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。