ものづくり補助金平成24年度大阪府

進化型ハイブリッド金型による薄板板金試作加工の生産プロセス強化計画

株式会社豊里金属工業

成果建築金物向け取引金額 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 絞り金型を早く安く仕上げることが、さらなる短納期・低価格の実現に向けた一番の課題だった。
  • 絞り部を有する板金部品の金型製作に用いる、マシニングセンターを導入した。
  • 建築金物向け取引金額 1倍→2倍。ハイブリッド金型により、以前は難しかった絞りを含む複雑な製品の製造が可能になり、金型製造も以前より低価格でできるように…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社豊里金属工業
所在地大阪府 大阪市東淀川区
業種金属製品製造業
技術分野金型
従業員数14人
資本金1億円
設立1966年

事業の背景

1966年に白物家電等の部品量産と試作を主事業に創業し、1980年の法人化を機に薄板板金試作の専門メーカーとなった。関西圏の大手家電メーカーや自動車部品、建築金物メーカーの試作品を主に手掛け、短納期と低価格が強みである。近年は家電製品のモデルチェンジが早く、製品試作開発の費用が抑制される傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程絞り金型を早く安く仕上げることが、さらなる短納期・低価格の実現に向けた一番の課題だった。
  • 生産能力同業他社よりさらに早くという社内の気運が高まり、より一層のスピードアップや精度向上には新たな設備投資が不可欠だった。
  • 人手・技能金型製作の工程を外注に頼っていたため、社内で細かな打ち合わせができず、ワンストップで試作品を提供できなかった。

やったこと

絞り部を有する板金部品の金型製作に用いる、マシニングセンターを導入した。従来の積層金型と、マシニングセンターで作成したつくり型を融合させた独自の「ハイブリッド金型」の製作に活用した。これにより外注していた工程を内作化し、社内で細かな打ち合わせをしながらワンストップで試作品を提供できるようになった。その後、1,000トンの油圧プレス機(ベッドサイズ1,300×1,300)も導入した。

  • 加工機マシニングセンター1,000トン油圧プレス機ベッドサイズ1,300×1,300

新しい製品・サービス:ハイブリッド金型(積層金型とマシニングセンターで作成したつくり型を融合させた金型)

事業の効果

  • 建築金物向け取引金額 1倍→2倍

ハイブリッド金型により、以前は難しかった絞りを含む複雑な製品の製造が可能になり、金型製造も以前より低価格でできるようになった。硬い材料の絞り込みも可能となり、受注できる案件の幅が広がった。大型テレビのバックパネルなどの依頼が増えつつあり、建築金物メーカー向けの取引金額は約2倍への引き上げを見込む。社内の士気も向上し、同業他社からの板金加工を請け負うケースも増えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性強みは短納期と低価格、金属製作から絞り・溶接まで社内一貫加工と明記され、家電モデルチェンジ対応という外部環境も示されている。
  • 4
    課題の認識と解決絞り金型を早く安く仕上げることが課題と明記され、ハイブリッド金型で受注幅が広がり、建築金物向け取引額を約2倍にする予定とある。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標取引額を約2倍に引き上げる予定とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1966年創業の試作板金メーカーが、短納期・低価格の推進としてマシニングセンター導入を決めた流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    強みは短納期と低価格、金属製作から絞り・溶接まで社内一貫加工と明記され、家電モデルチェンジ対応という外部環境も示されている。

  • 課題の認識と解決4

    絞り金型を早く安く仕上げることが課題と明記され、ハイブリッド金型で受注幅が広がり、建築金物向け取引額を約2倍にする予定とある。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    取引額を約2倍に引き上げる予定とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    社員が当事者意識を持って取り組み、新しい設備を使いこなしたい社員が増えたと書かれているが、体制の具体的な人数や事務体制は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期・低価格を訴求ポイントに大型テレビバックパネルの依頼増と書かれ、顧客ターゲットは読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    次段階として1000トン油圧プレス機を導入したとあるが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    薄板絞り試作の高水準な対応力を示す記述はあるが、分野全体の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    神社神額や耐震用補強金具など地域の板金加工に触れるが、国が補助する積極的理由や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    取引金額を約2倍に引き上げる予定とあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    大阪市東淀川区の板金試作メーカーとして関西の家電・建築金物メーカーに対応し、地域の取引を担う事業と読める。

今後の展望

既存得意先を中心に短納期・低価格を訴求し、受注量の拡大を目指す。新規の販路開拓が今後の課題である。

事業者の声

知名度の向上には今しばらくの時間を要すると思いますが、今後もお客様からのニーズに合わせたかたちで短納期・低価格を実践し、顧客の信頼を徐々に得ていくことが大切だと考えています

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。