ものづくり補助金平成27年度製造業兵庫県

お餅を「つきたての、やわらかいまま」包装し、長期間保存を可能にする技術の確立

モチクリームジャパン株式会社

この事例のポイント

  • お餅を柔らかいまま長期間保存する包装技術が確立されておらず、手軽に生食できる柔らかいお餅を提供できなかった。
  • 深絞り真空包装機とボイル包装機を導入し、包装時の最適な圧力設定と加熱による殺菌法の確立を図った。
  • つきたての柔らかいお餅を長期間保存できる独自製法の確立に向けて、包装と殺菌の条件を検証した。

事業者のプロフィール

事業者名モチクリームジャパン株式会社
所在地兵庫県 神戸市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数184人
資本金1,000万円
設立2004年

事業の背景

「モチクリーム」は2004年に大阪で1号店を開店し、全国に100店舗以上を持つ小売業から始まった。2013年ごろから店舗の撤退を進め、自社工場や営業所を新設して製造販売業へシフトしている。現在の主力事業は、お餅デザートやアイスクリームの製造と国内外の小売業への販売である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術お餅を柔らかいまま長期間保存する包装技術が確立されておらず、手軽に生食できる柔らかいお餅を提供できなかった。
  • 品質・精度お餅は硬くなる、加熱すると溶ける、粘着性が高いという特性があり、柔らかいお餅の製品化が不可能だった。

やったこと

深絞り真空包装機とボイル包装機を導入し、包装時の最適な圧力設定と加熱による殺菌法の確立を図った。深絞り真空包装機の圧力調整機能とボイル装置の温度制御機能を活用し、一定の温度に保った状態で包装済みのお餅をボイル殺菌した。その結果、60日経過した製品の菌検査と食味検査で問題ないことが確認できた。さらに3パターンのフィルムでお餅の真空包装を行い最適なフィルムを選定した。もち粉100%のお餅では加熱殺菌時にフィルム内で溶けてフィルムにくっつき、開封しても取り出せないことが判明した。今後は米粉を加えて粘りを抑えたり、二重構造にして焼餅にしたりして商品化を目指す。

  • 加工機深絞り真空包装機ボイル包装機

新しい製品・サービス:つきたての柔らかさを保つ長期保存可能なお餅(独自製法、特許出願中)

事業の効果

つきたての柔らかいお餅を長期間保存できる独自製法の確立に向けて、包装と殺菌の条件を検証した。60日経過後の菌検査と食味検査で問題がないことを確認した。手軽に生食できるお餅の商品化を進めており、今後は米粉の活用や焼餅化による改良で製品化を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    新しさ・高付加価値「モチアイス」は米国で一般普及しておらず、展示会で1万人規模の試食を行い、商品力の優位性を述べている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員数184人と記載があるのみで、補助事業を遂行する体制や人材の具体的な確保状況は読み取れない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    小売から製造販売へシフトし、お餅デザートやアイス製造に事業を集中させた経緯が書かれており、一貫性はうかがえるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    全国100店舗以上の小売経験や海外展開の取り組みに触れるが、市場動向と自社の強み・弱みの分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    「かたくならない」「溶けない」など課題認識と、米粉加工や介護食工場構想への言及はあるが、事業計画の数値や実効性は読み取れない。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制2

    従業員数184人と記載があるのみで、補助事業を遂行する体制や人材の具体的な確保状況は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    「つきたてのやわらかさ」「いつでも・どこでも手軽に食べられる」など製品価値と想定顧客は書かれているが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    米粉配合による改良や二重構造の焼餅化など今後の改善方針は書かれているが、スケジュールや検証計画は具体的でない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    「モチアイス」は米国で一般普及しておらず、展示会で1万人規模の試食を行い、商品力の優位性を述べている。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    農業参入や介護食工場による地域医療産業への貢献、雇用創出の構想が書かれているが、経済波及の規模は示されていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は書かれておらず、わずかにうかがえるのみ。

  • イノベーションへの貢献2

    深絞り真空包装やボイル殺菌などの技術導入は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確でない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    米粉活用や介護食分野への進出構想がうかがえるが、日本経済の構造転換に資するとの説明は乏しい。

  • 地域経済への波及3

    神戸市のポートアイランドでの介護食工場構想や神戸医療産業都市への貢献が書かれ、地域特性の活用がうかがえる。

今後の展望

米粉を加えた柔らかいお餅や二重構造の焼餅を開発し、商品化を目指す。スーパーの生鮮品売場での展開やアメリカでのモチアイスの展開を進め、海外売上比率を1割から5割に伸ばしたい。

事業者の声

スイーツで日本を元気に、世界を笑顔に!

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。