ものづくり補助金平成27年度製造業岡山県

新型ロボットによるブロースボイラーの高精度生産ライン構築

みのる化成株式会社

この事例のポイント

  • リアスポイラーの表面加工は仕上がりが製品ごとに異なり、わずかな凹凸でも不良品となるため高い精度が求められていた。
  • リアスポイラーの成形後の表面加工工程に、力覚センサー付きの産業用ロボットを樹脂成形ラインに導入した。
  • 新型ロボット導入により仕上がりが大変良くなり、製品ごとのばらつきが少なくなった。

事業者のプロフィール

事業者名みのる化成株式会社
所在地岡山県 岡山県赤磐市
業種プラスチック製品製造業
技術分野機械制御
従業員数382人
資本金4,500万円
設立1966年

事業の背景

みのる化成は自動車部品や農業機械部品、仮設トイレなど樹脂製品を生産し、西日本最大級のブロー成形設備を持つ。売上高は97億円(2017年12月期)で、生産する樹脂製品の約半数は自動車部品であり、三菱自動車やマツダにティア1として供給している。中でもリアスポイラーとエアコンダクトがブロー成形の2大製品で、リアスポイラーは自動車外観の一部となるため非常に高い品質が求められている。自動車の燃費改善を目的に採用される車種やデザイン性の高い複雑形状の製品が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度リアスポイラーの表面加工は仕上がりが製品ごとに異なり、わずかな凹凸でも不良品となるため高い精度が求められていた。
  • 人手・技能従来のロボットはバネで削る力を調整する方式で、一定の効果はあったものの仕上がりにばらつきが生じていた。

やったこと

リアスポイラーの成形後の表面加工工程に、力覚センサー付きの産業用ロボットを樹脂成形ラインに導入した。3軸のセンサーで加わっている力を測定し、力加減を自動調整することで人の手に近い加工精度を再現できるようにした。2017年4月に1ラインへ新型ロボットを導入し、2018年のゴールデンウイークには別ラインにも同様の設備を導入した。削る際の振動をいかに低減するかについて検討と改良を重ね、実用化に結びつけた。現在は既存ラインを順次置き換えており、最終的には全ラインの更新を計画している。

事業の効果

新型ロボット導入により仕上がりが大変良くなり、製品ごとのばらつきが少なくなった。新人作業者も熟練作業者と同様の作業を短時間で行えるようになり、技術継承が進んだ。作業者のレベルを問わず高い品質を維持できるため、品質の安定に寄与している。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.1 / 514観点のうち11観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性西日本最大のブロー成形設備や金型から組立まで一貫生産の体制を強みとし、リアスポイラーの高品質要求に応える力を示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け自動車燃費改善やデザイン上の複雑形状の増加を背景に、三菱自動車やマツダへの部品供給という顧客ニーズに応える。
  • 4
    新しさ・高付加価値リアスポイラーの表面を鏡面状に仕上げる独自の高外観ブロー成形システムを開発し、高い品質水準を実現している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用国が補助する経済波及や雇用創出に関する記述は見当たらず、自社の品質向上が中心に述べられている。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    約10年前からロボット導入で省力化に取り組み、今回は既存ラインの置き換えを順次進める計画で、過去の取組と一貫している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    西日本最大のブロー成形設備や金型から組立まで一貫生産の体制を強みとし、リアスポイラーの高品質要求に応える力を示している。

  • 課題の認識と解決3

    旧ロボットはバネ方式で仕上がりがばらつく課題があり、力覚センサーで解決する方針が示されている。

事業の実現可能性3.3
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    山下さんら技術開発部の先行開発グループが担当し、既に2ラインで導入・実用化した経験がある。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車燃費改善やデザイン上の複雑形状の増加を背景に、三菱自動車やマツダへの部品供給という顧客ニーズに応える。

  • 事業化までの道筋3

    既存ライン置き換えを順次行い最終的に全ラインを更新する段階的な計画が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    リアスポイラーの表面を鏡面状に仕上げる独自の高外観ブロー成形システムを開発し、高い品質水準を実現している。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    国が補助する経済波及や雇用創出に関する記述は見当たらず、自社の品質向上が中心に述べられている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    力覚センサー付き産業用ロボットを樹脂成形ラインに応用し、人の手に近い加工精度を再現している。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    岡山県赤磐市を拠点とし地域の事業者との関わりに触れるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は弱い。

今後の展望

残るラインにも導入し、全ラインの更新を進める計画である。

事業者の声

「どれくらいの力が加わっているかをきちんと把握できれば、製品どとのパラツキは少なくなる。新型ロボットは力覚センサーで力を把握し、調整している。削る際の振動をいかに低減するかなど、思案し、手を加えながら実用化に結びつけることができた]」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。