ものづくり補助金平成27年度製造業山口県

和菓子の香・味を損なわない冷凍・包装システム導入による国内外の販路拡大

有限会社ほうえい堂

成果-1℃から-5℃の温度帯を30分以内の短時間で通過させる急速冷凍が可能になった

この事例のポイント

  • 従来の冷凍は緩慢冷凍のため、食品組織を損ない香・味や栄養素が劣化していた。
  • 急速冷凍機を導入し、-1℃から-5℃の温度帯を30分以内の短時間で通過させる急速冷凍を可能にした。
  • -1℃から-5℃の温度帯を30分以内の短時間で通過させる急速冷凍が可能になった。急速冷凍により食品組織の損なわれ方が少なくなり、冷凍焼けによる品質劣化を防げるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社ほうえい堂
所在地山口県
業種食料品製造業
技術分野製造環境

事業の背景

当社の代表的な商品は「わさびまんじゅう」で、冷凍食品の賞味期限は国内向けに製造後3ヶ月として販売していた。販売委託先から海外向け商品について賞味期限6ヶ月を要求され、製造プロセスの冷凍・包装工程を刷新する必要が生じた。近年日本の菓子の輸出額は増加傾向にあり、海外の消費者の日本の菓子への需要の高まりがみられる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の冷凍は緩慢冷凍のため、食品組織を損ない香・味や栄養素が劣化していた。
  • 品質・精度非密封型の角折包装では食品と空気の遮断が完全にできず、風味が外へ抜けたり冷凍焼けが起きていた。
  • 新製品・新技術海外販売向けには賞味期限6ケ月が求められたが、従来方法では長期保存に限界があった。
  • 品質・精度大福のような柔らかい餅生地は包装フィルムに固着して包装できず、包装前に一度冷凍していた。

やったこと

急速冷凍機を導入し、-1℃から-5℃の温度帯を30分以内の短時間で通過させる急速冷凍を可能にした。非密封型の角折包装に代えてピロー自動包装機(補封包装機)を導入し、食品と空気を遮断した。ピロー包装機は商品の形状や長さに左右されにくいため、包装前の冷凍工程を省けるようになった。

新しい製品・サービス:「雪どけ大福(わさび)」

事業の効果

  • -1℃から-5℃の温度帯を30分以内の短時間で通過させる急速冷凍が可能になった

急速冷凍により食品組織の損なわれ方が少なくなり、冷凍焼けによる品質劣化を防げるようになった。ピロー包装機の導入で食品と空気を遮断し、風味の抜けや冷凍焼けを防止できるようになった。商品の水分含有量や食感の柔らかさを保ったまま保存でき、包装前の冷凍工程も省けるようになった。技術向上により長距離輸送に耐え、大都市圏や海外へ作りたての味・香を届けられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性事例では冷凍・包装設備の導入で長期保存と販路拡大を図るとあるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性2

    事例では冷凍・包装設備の導入で長期保存と販路拡大を図るとあるが、過去の取組との連続性や経営戦略上の位置付けは読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外販売向けの賞味期限6ケ月要求や、日本の菓子輸出額の増加傾向に触れており、市場動向は読み取れるが自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    緩慢冷凍や非密封包装による品質劣化という課題が明示され、急速冷凍機とピロー包装機で解決する流れは読み取れる。ただし定量的な計画は示されていない。

事業の実現可能性2.4
  • 付加価値・賃上げの目標2

    賃上げや付加価値額の目標値は書かれていないため、高付加価値化の目標の実現可能性は判断できない。

  • 事業を進める体制2

    代表取締役の名前のみで、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記載は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    「雪どけ大福」などのシリーズ商品や作りたての味・香という価値、通販での全国展開の方針は読み取れるが、顧客ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    海外販路は有機・無添加食品の通販会社との連携を目指すとあるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    わさびまんじゅうや雪どけ大福など和菓子の冷凍品を扱うが、市場における普及度や高価格化の程度は示されていない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    日本の菓子の輸出額増加と海外需要の高まりに触れ、大都市圏や海外への販路拡大という波及効果は読み取れるが、国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    急速冷凍やピロー自動包装機という設備の導入は書かれているが、デジタル技術の活用や地域・サプライチェーンへの貢献は示されていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の素材の良さを活かした和菓子という地域性は読み取れるが、雇用創出や地域経済の牽引についての記載は見当たらない。

今後の展望

「雪どけ大福」などのシリーズ商品を地元に加え通信販売を活用して全国に展開するとともに、有機・無添加食品販売で実績のある通信販売会社と連携して海外市場での販路開拓を目指す。

  • 目標:海外向け賞味期限 3ヶ月→6ヶ月

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。