ものづくり補助金平成27年度製造業愛媛県

高耐食性ステンレスフランジ事業への進出

東和工業株式会社

成果製品が完成すれば製造・販売量が300トン/年増加する見込み

この事例のポイント

  • 造船業界向けの炭素鋼フランジに加え、より付加価値の高いステンレスフランジを量産できる生産体制が必要だった。
  • 平行2軸CNC旋盤を導入し、高耐食性ステンレス鋼を用いたステンレスフランジの製品開発・供給に備えた。
  • 製品が完成すれば製造・販売量が300トン/年増加する見込み。ステンレスフランジの製造・販売量は年300トン増え、売上は25%程度増える見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名東和工業株式会社
所在地愛媛県 新居浜市
業種金属製品製造業
技術分野機械制御,精密加工
従業員数30人
資本金1,000万円
設立1969年

事業の背景

主力製品は配管継手のフランジで、造船業界向けの国内販売シェアは約2割である。国内流通の8割以上は中国製で、価格優先の採用が多い。国内フランジメーカーは30社以上あったが、現在は2〜3社が国内製造を行うのみである。造船業界の位置づけを強固にするため、2015年にディーゼルエンジン部門へ進出し、炭素鋼フランジの供給を伸ばしてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力造船業界向けの炭素鋼フランジに加え、より付加価値の高いステンレスフランジを量産できる生産体制が必要だった。
  • 新製品・新技術今後の需要拡大と他社との差別化が図られる高耐食性ステンレスフランジの開発・生産体制を構築する必要があった。

やったこと

平行2軸CNC旋盤を導入し、高耐食性ステンレス鋼を用いたステンレスフランジの製品開発・供給に備えた。併せて生産ラインを再配置して工程内の搬送コストを低減し、独自の打抜工程を活かしつつ炭素鋼フランジとステンレスフランジの高効率生産を両立させた。切削速度、切込み、送り、加工順序、切削油の最適な加工条件を各種チップごとに探索し、評価しながら最適な組合せを検証した。材料特性は鋼材メーカーと協議し、その結果を切削条件に反映させた。現在は1日8時間稼働させ、継続的にデータを収集し、外部へ分析も依頼している。

加工機平行2軸CNC旋盤

新しい製品・サービス:高耐食性ステンレスフランジ

事業の効果

  • 製品が完成すれば製造・販売量が300トン/年増加する見込み
  • 製造トン数に対する増加率は5%増加程度
  • 売上増加率は25%程度が見込まれる

ステンレスフランジの製造・販売量は年300トン増え、売上は25%程度増える見込みである。製造トン数に対する増加率は5%程度と見込まれる。製品品質と個別対応力が評価され、高付加価値の新製品で実績が飛躍的に増大する見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    造船向け鋼板フランジで供給実績を積み、ディーゼルエンジン部門やステンレス進出へ段階的に広げた経緯が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    造船向け国内シェア約2割、国内フランジ製造は2〜3社など市場状況と自社の位置づけが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    ステンレスフランジ需要拡大と差別化を課題とし、製造トン数増加率5%・売上増加率25%の見込みを示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    売上増加率25%程度、製造量300トン/年増加の見込みはあるが、賃上げ目標は書かれておらず実現根拠は薄い。

  • 事業を進める体制2

    開発・生産体制構築を決めたとあるが、人材や事務処理体制の具体的な記述はほぼ見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高耐食性ステンレスフランジの差別化、造船顧客からの供給要望など顧客ニーズと選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後1年程度データ収集を進め、その後製品開発を目指すとの段階的な予定が示されている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    高耐食性ステンレスフランジは高付加価値品として位置づけられ、一般的な鋼製フランジとの差別化が明記されている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    造船業界の供給や国内フランジ製造の減少に触れるが、国が補助する理由としての波及効果は明示されていない。

  • 費用対効果3

    製造量・売上の増加率は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新の切削加工機導入や生産ライン再配置はあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛媛県新居浜市の拠点に基づく事業だが、地域経済や雇用への波及効果は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後1年程度はデータ収集を進め、高耐食性ステンレスフランジの製品開発を目指す。国内需要は約1万トン/年で、そのうち造船業界向けは約2千トン/年が見込まれる。

  • 目標:造船業界向け鋼板フランジの国内販売シェアは約2割
  • 目標:ベルトコンベアローラーの寿命 2年→5年

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。