ものづくり補助金平成28年度製造業青森県

自動充填ライン導入による生産性の向上と製品の安全性確立

タムラファーム 株式会社

成果1日で約1,500本充填することができる

この事例のポイント

  • 売上拡大のペースが続くと、現状の設備と体制では安定供給ができなくなる。
  • 導入機種の選定では、洗瓶・充填・炭酸付加の一連の充填工程が自動処理で完結することを条件とした。
  • 1日で約1,500本充填することができる。充填ラインを自動化したことで、基本的に1人で対応できるようになり、作業人口は20%減となる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名タムラファーム 株式会社
所在地青森県 弘前市
業種食料品製造業
従業員数20人
資本金420万円
設立1989年

事業の背景

シードル・ジュースはフレッシュなりんごから製造するため、収穫年の12月から翌年4月までの5か月間が繁忙期となる。現在の売上拡大が順調に続くと、現状の設備・体制では安定供給ができなくなる。原材料からこだわった高品質な商品を提供し続けるため、人海戦術に頼らない安定供給体制の確立が課題であった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力売上拡大のペースが続くと、現状の設備と体制では安定供給ができなくなる。
  • 人手・技能高品質な商品を人海戦術で製造しており、製造のリスクが高く、高品質商品の安定供給体制の確立が急務である。

やったこと

導入機種の選定では、洗瓶・充填・炭酸付加の一連の充填工程が自動処理で完結することを条件とした。その結果、ラインフリー炭酸ガス充填設備を導入することとした。本設備により、ビン洗浄から充填、キャップ作業までを自動化した。さらに無菌室での充填を可能にし、製品の安全性と供給力の向上を図った。

加工機ラインフリー炭酸ガス充填設備(自動充填ライン)

新しい製品・サービス:炭酸を入れられるスパークリングジュースと、今年から本格的に製造を始めたコンフィチュール(りんご加工品)。

事業の効果

  • 1日で約1,500本充填することができる
  • 充填ラインの自動化により作業人口20%減
  • 既存のタンクの回転率が5%以上アップできる

充填ラインを自動化したことで、基本的に1人で対応できるようになり、作業人口は20%減となる見込みである。1日約1,500本の充填が可能になって回転率も向上し、既存タンクの回転率も5%以上上がる見込みで、生産性と利益率の向上が期待される。無菌室充填により雑菌侵入や異物混入のリスクが減り、安全で高品質な商品を安定的に供給できる。炭酸付加ができるようになったため、スパークリングジュースなど新商品の開発の幅も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成3年のりんごジュース加工開始から、シードル・ジュースの高品質化に継続して取り組む流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    売上拡大が順調で現設備では安定供給できないこと、規格外りんごの活用、GLOBAL G.A.P・HACCP取得が強みとして読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    繁忙期の生産能力不足を課題とし、作業人口20%減、1日約1,500本充填、タンク回転率5%以上向上という数字で解決策を示している。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業人口20%減、タンク回転率5%以上アップ、利益率向上という数値目標が示されているが、付加価値額の具体的な目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    基本的に1人で対応可能となったとの記述はあるが、補助事業を遂行する体制や人材、事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質・無菌室充填による安全性と安定供給を訴求する方針は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の販路拡大やコンフィチュール製造開始などの展望はあるが、遂行スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    無菌室充填やスパークリングジュース製造の可能性は述べられているが、分野の普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    青森県産りんごのブランド力向上への貢献に言及があるが、経済波及や雇用創出の具体的な数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    作業人口20%減や回転率向上による生産性・利益率改善が述べられるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    自動充填ラインや無菌室充填による高度化はうかがえるが、デジタル技術や地域サプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    青森県産りんごを原料とした加工品で地域ブランド向上に貢献すると述べられ、地域の特性を活かした事業であることがうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存の取引先との信頼関係を強固にし、販路拡大やネット販売で新規取引先を獲得しながら、生産性を高めて増収増益を目指す。平成29年12月に東京浅草の商業施設内に直営店を開設しており、小売り向けから業務用まで幅広いニーズに合わせたりんご加工品を開発したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。