ものづくり補助金平成28年度製造業宮城県

多品種少量角線バネの生産性向上

佐々木発條株式会社

成果1個当たりの加工速度 1倍→2倍

この事例のポイント

  • 角線バネは1個当たりの加工時間が長く、自動機では品種切り替えの段取り時間がかかっていた。
  • NCコイリングマシンを導入し、手加工で培ったノウハウを活かして角線バネ用のバネ巻きツールとNCプログラムを開発した。
  • 1個当たりの加工速度 1倍→2倍。NCコイリングマシンの導入により角線バネの加工速度が大きく上がり、傾斜角の目標も達成できる加工法が確立された。

事業者のプロフィール

事業者名佐々木発條株式会社
所在地宮城県 大田区
業種金属製品製造業
技術分野立体造形
設立1940年

事業の背景

佐々木発條株式会社は1940年(昭和15年)創業のバネ及びスプリングの製造会社で、線径に対するコイル径の厳しいコイルバネの製造を得意としている。重機のオイルフィルター、荷役機器、油圧機器、自動車、鉄道車両、電気機械など多くの分野で用いられている。角線バネは多品種少量生産の色合いが濃い製品である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力角線バネは1個当たりの加工時間が長く、自動機では品種切り替えの段取り時間がかかっていた。
  • 生産能力従来は旋盤を使った手作業が中心で、製作時間の短縮が短納期につながらなかった。

やったこと

NCコイリングマシンを導入し、手加工で培ったノウハウを活かして角線バネ用のバネ巻きツールとNCプログラムを開発した。試作を通じてツールの微調整とプログラムの最適化を図った。その結果、1個当たりの加工速度が2~3倍に上がり、定盤上に立てた時の傾斜角も目標の2度以内に収まる加工法を確立した。また段取り時の作業工程を改善し、トータルの作業時間を大幅に短縮した。

加工機NCコイリングマシン

新しい製品・サービス:高付加価値な角線バネ

事業の効果

  • 1個当たりの加工速度 1倍→2倍

NCコイリングマシンの導入により角線バネの加工速度が大きく上がり、傾斜角の目標も達成できる加工法が確立された。段取り時間も改善され、短納期体制が整った。高付加価値な角線バネによる他社との差別化が期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来のバネ製造とコイルバネの得意分野が書かれ、手加工ノウハウを自動化に活かす流れは読めるが、経営戦略上の位置づけまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多品種少量の角線バネで差別化する方向性と手加工ノウハウの強みは読めるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    段取り時間や1個当たり加工時間という課題を示し、加工速度2~3倍、傾斜角2度以内など具体的な改善が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工速度が2~3倍に上がり、傾斜角2度以内の目標を満たす加工法を確立したと具体的数値で書かれている。賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    工場長や工場所在地は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高品質・短納期で早速引き合いがあり、少量コンパクトな角線バネの新規需要が高まっているとの顧客反応が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作を通じたツール微調整とプログラム最適化の遂行方法は書かれるが、中長期の計画やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    角線バネは丸線と異なり人手では加工時間が長い分野で、多品種少量の高付加価値品として差別化していると書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    オイルフィルター、鉄道車両など多くの分野で用いられると書かれるが、国が補助する波及効果や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果2

    加工速度や段取り時間の改善は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    NCコイリングマシンの導入と手加工ノウハウの融合で品質と生産性を高めたと書かれ、デジタル技術活用は読めるが地域やサプライチェーンへの貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    東京都大田区と加美町の工場という地域拠点は書かれるが、地域の特性を活かした雇用や成長への言及は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

少量でコンパクトな角線バネの新規需要も高まっており、今後の展開が期待されている。

事業者の声

角線バネは多品種少量生産の色合いが濃い製品です。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。