ものづくり補助金平成28年度情報通信業秋田県

日本初!新聞用輪転機に最新LED-UV装置を搭載し革新的な商業印刷高速輪転機として競争力アップ

株式会社北鹿新聞社

成果新聞輪転機での印刷は2万枚/時間と飛躍的に向上した

この事例のポイント

  • 新聞輪転機は稼働時間が1日数時間程度と短く、交代で数人が張り付く状態のためコストパフォーマンスに劣っていた。
  • 消費電力・発熱量が激減するUV-LEDライトに着目し、国内大手インキメーカーとUV照射技術大手に協力を求め、輪転機でのUV-LED照射の開発テストを持ちかけた。
  • 新聞輪転機での印刷は2万枚/時間と飛躍的に向上した。UV照射で瞬時に乾燥するため、輪転機で光沢のあるコート系の紙への連続高速両面印刷が可能になり、新聞業界で画期的な成果と…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社北鹿新聞社
所在地秋田県 大館市
業種映像・音声・文字情報制作業
技術分野デザイン,製造環境
従業員数60人
資本金6,000万円
設立1919年

事業の背景

少子高齢化と人口減少を背景に売上は漸減傾向にあった。新聞社共通の課題として新聞輪転機の有効活用と稼働率向上があった。営業人員を増員していたチラシ作成等の印刷事業では外注費が膨らんでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力新聞輪転機は稼働時間が1日数時間程度と短く、交代で数人が張り付く状態のためコストパフォーマンスに劣っていた。
  • コスト・採算チラシ作成等の印刷事業で社内で処理しきれない大型・多工程の案件が増え、外注費が膨らんでいた。
  • 新製品・新技術UV照射で乾燥するインクは既にあったが、紙が高速で進む輪転機への活用は不向きとされていた。

やったこと

消費電力・発熱量が激減するUV-LEDライトに着目し、国内大手インキメーカーとUV照射技術大手に協力を求め、輪転機でのUV-LED照射の開発テストを持ちかけた。開発は当初想定より難航したが、調光と電源の微調整ができる光源安定化装置を開発した。6ヵ月にわたるテストの末、輪転機への実用化に成功した。輪転機の最上部にUV-LED装置を設置し、光沢のあるコート系の紙への連続高速両面印刷を可能にした。

加工機UV-LED装置(光源安定化装置を含む)を搭載した商業印刷対応の輪転機

新しい製品・サービス:新聞用輪転機に最新UV-LED装置を搭載した革新的な商業印刷高速輪転機

事業の効果

  • 新聞輪転機での印刷は2万枚/時間と飛躍的に向上した
  • 既存の枚葉機の片面カラー印刷(両面印刷換算4千枚/時間)とあわせ、商業印刷はこれまでの6倍の生産能力になった

UV照射で瞬時に乾燥するため、輪転機で光沢のあるコート系の紙への連続高速両面印刷が可能になり、新聞業界で画期的な成果となった。新聞印刷以外に用途がなかった輪転機の用途拡大につながった。商業印刷の生産能力は6倍になり、外注費の大幅な削減にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    輪転機の稼働率向上と外注費削減を課題に据え、商業印刷への用途拡大を図る流れは読み取れるが、過去の取組との連続性までは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    受注減少の中で生産能力向上と短納期を強みに、将来は印刷通販進出も視野に入れている点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    新聞輪転機の稼働率低迷と外注費増大という課題を認識し、UV-LED化で生産能力を6倍にする具体策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    輪転機での印刷が2万枚/時間、既存枚葉機と合わせ商業印刷の生産能力が6倍になったと数値で成果が示されている。

  • 事業を進める体制3

    6ヵ月にわたるテストや協力企業との開発で実用化した経緯は書かれているが、人材や事務体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    光沢のあるコート系紙への両面印刷が可能になった点は示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    今後は排出部から下流のオートメーション化を検討すると書かれているが、スケジュールや解決方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    新聞輪転機でのUV-LED硬化による商業印刷は日本初とされ、新聞業界で画期的と位置づけられている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地方新聞社の地域情報発信や地域の印刷需要に触れる記述はあるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果3

    既存輪転機の稼働率向上と外注費の大幅削減という効果は読み取れるが、費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    UV-LEDという新技術を輪転機に応用した点は示されるが、サプライチェーンへの貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    秋田県北東部の地域新聞社として地域の情報発信を担う点は示されるが、地域経済成長への効果は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

デジタル化やコロナ禍でパンフレットやチラシ・ポスター等の受注は大幅に減少したが、受注は少しずつ回復している。生産能力の向上と短納期を売りに、将来的には印刷通販への進出も視野に体制整備を進めている。排出部から下流部のオートメーション化も検討している。

事業者の声

地域に愛される紙面作りのため、広い視野を持ち、記者も一人の住民として北鹿地方の明日を考えています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。