ものづくり補助金平成28年度製造業秋田県

最新カッティングマシン導入による看板製作工程の革新と内製化によるサービス向上

株式会社システムアート

この事例のポイント

  • パネルカット工程が職人の手作業中心で即時対応が難しく、突然の破損対応などで求められる短納期に応えられなかった。
  • 最新のカッティングマシンを導入するため、パネルソーやNCルーターなどの大型設備を設置する工場を新設した。
  • 最新のカッティングマシン導入で、これまで逃していた案件の獲得が進み、新規顧客へのセールスツールも得られたと考えている。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社システムアート
所在地秋田県 秋田市
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理,立体造形,機械制御
従業員数23人
資本金1,000万円
設立1991年

事業の背景

秋田市に本社を置く看板・プリント製品等の製造販売業者で、もとはシルクスクリーン印刷で創業し、看板製作からのぼり、横幕、半纏、マグカップ等のグッズ類へのプリントまで取扱品目を広げてきた。デザイン力を活かした看板・プリント製品が県内外の看板業者や広告代理店、イベント会社から評価され注文を受けている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力パネルカット工程が職人の手作業中心で即時対応が難しく、突然の破損対応などで求められる短納期に応えられなかった。
  • 人手・技能厚みのある素材やアクリル板などの硬めの素材、形が複雑な大型看板などは高機能なカッティングマシンを持つ同業他社に外注しており、製作時間が長くなりコストも増えていた。
  • 納期・工程外注に伴う時間ロスで納期が合わず、不成立となった案件が多かった。

やったこと

最新のカッティングマシンを導入するため、パネルソーやNCルーターなどの大型設備を設置する工場を新設した。あわせて専門の担当者を1名新規採用し、他の社員にも研修を実施して操作可能な人材を複数育成した。パネルカット工程で職人の手作業を機械に置き換え、パネルソーとNCルーターによるカッティングを行えるようにした。

加工機カッティングマシン(パネルソー)
加工機NCルーター

事業の効果

最新のカッティングマシン導入で、これまで逃していた案件の獲得が進み、新規顧客へのセールスツールも得られたと考えている。パソコン処理の習熟度が向上し、熟練職人の技の大部分を機械で対応できるようになった。熟練者のノウハウはデザイン段階での後進へのアドバイスに活かされている。社員の効率性への意識にも少しずつ良い変化が出ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業のパネルカットや外注依存が課題と書かれ、看板・プリント事業の拡大という経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    厚みのあるアクリル板や大型看板を同業他社に外注していたため受注機会を逃したと書かれ、自社の弱みと外部ニーズの関係が具体的に読める。

  • 課題の認識と解決3

    外注時間ロスで不成立となった案件が多いという課題が書かれているが、高付加価値化や成長につながる計画の数値は示されていない。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制4

    専門の担当者を1名新規採用し、他の社員にも研修を実施して操作可能な人材を複数育成したと書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期対応や硬い素材への対応がニーズとして書かれ、新規顧客へのセールスツールとなるとあるが、ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望としてクリエイティブな人材育成や情報収集に触れるのみで、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    看板製造のカッティング工程の高機能化に触れるが、高付加価値化や普及度の低さを示す記述は乏しい。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の看板業者や広告代理店からの注文に触れる程度で、波及効果や雇用創出などの国の補助の必要性は書かれていない。

  • 費用対効果2

    熟練者のノウハウを機械で対応し、従業員の効率性への意識に変化が出たとあるが、付加価値額や生産性の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    カッティングマシンやNCルーターの導入は書かれるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は明確でない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    秋田市の本社で看板・プリント製品を製造し、県内外の業者から注文を受けていると書かれ、地域での事業性がうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

コロナ禍で印刷および看板業界は大きな影響を受けたが、飛沫感染防止パーテーションの注文が全国から入り、アクリル資材を大量に扱ったためカッティングマシンがフル稼働した。今後も顧客の要望は高度化すると見込み、機械・材料メーカーからの情報収集を大事にし、世の中で求められるものを考えられるクリエイティブな人材の育成を心がけていく。

事業者の声

面白く、楽しく仕事をするのが最高と考えています。人のご縁を大事にした、厳しくとも優しい経営を心がけています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。