ものづくり補助金平成28年度製造業山形県

高性能レーザー加工機導入による新たな独自技術開発事業

株式会社玉野鈑金工業

成果加工時間 100%→70%

この事例のポイント

  • 機械加工部品を外注に依存しており、納入までのリードタイムの問題から短納期依頼への対応が困難で、受注機会を失うケースがあった。
  • 新たに最新鋭の3軸リニアドライブレーザー加工機を導入した。
  • 加工時間 100%→70%。導入した非接触駆動の設備により、加速度を変えても精度を維持でき、駆動部の摩耗がないため長期間にわたり安定した高精度加工…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社玉野鈑金工業
所在地山形県 山形県東置賜郡高畠町
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数42人
資本金1,000万円
設立1982年

事業の背景

当社は顧客の図面に基づく加工から塗装までの一貫生産を行っている。従来は機械加工部品を外注に頼っていたが、納入までのリードタイムの問題から短納期の依頼に応じられず、受注機会のロスが生じていた。溶接・組立工程は人的スキルへの依存が大きく、仕上げや歪み修正の負担も大きかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程機械加工部品を外注に依存しており、納入までのリードタイムの問題から短納期依頼への対応が困難で、受注機会を失うケースがあった。
  • 人手・技能溶接・組立工程は経験や感覚などの人的スキルへの依存度が高かった。
  • 品質・精度品質維持のための仕上げや歪み修正の負担が大きく、工程全体の効率化が課題となっていた。

やったこと

新たに最新鋭の3軸リニアドライブレーザー加工機を導入した。加工スピードと精度を向上させ、後工程のリードタイム短縮を図った。リニア駆動により安定した高精度加工が可能となり、厚物やステンレスの加工も可能になるなど加工範囲を広げた。これまで外注依存度の高かった機械加工部品を導入設備によるレーザー加工に切り替え、内製化による短納期化と加工時間の短縮を図った。安定したレーザー加工精度により、熟練工員の経験や感覚への依存から脱却し、作業標準化と若手工員への技術伝承を進める体制を構築した。

加工機3軸リニアドライブレーザー加工機

事業の効果

  • 加工時間 100%→70%
  • 加工コスト 100%→60%

導入した非接触駆動の設備により、加速度を変えても精度を維持でき、駆動部の摩耗がないため長期間にわたり安定した高精度加工が実現した。従来機と比べて加工時間が約30%、加工コストが約40%削減され、リードタイム短縮による生産効率と受注対応力が向上した。抜き加工の精度向上と安定化により後工程の作業性や組立の精度も高まり、業務標準化と若手工員への技能伝承にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    外注依存の機械加工をレーザー加工に内製化する方針が書かれ、既存の一貫生産体制との連続性が読み取れる。経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    短納期対応の困難さによる受注機会ロスが課題として挙げられ、差別化と新市場参入を目指すとある。市場動向の分析や強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    受注機会ロスや溶接・組立の人的スキル依存といった課題が具体的に示され、高精度レーザー導入で内製化と受注拡大につなげる筋が書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間が従来機比で約30%短縮、加工コストが約40%軽減という具体的な数値目標と実績が示されている。賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員42名、一貫生産体制、若手工員への技術伝承を進めた記述はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    厚物やステンレス加工が可能になり、高精度な抜き加工で後工程の作業性が向上すると書かれ、提供価値は読み取れる。顧客ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として受注拡大や新分野進出の検討が書かれているが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    他社との差別化や新市場参入を目指すとあるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準を示す記述は限られている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の鈑金企業の事例だが、川上・川下への波及効果や雇用創出の数字は示されていない。社会的インフラ性も読み取れない。

  • 費用対効果3

    加工時間約30%短縮、加工コスト約40%軽減の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加の記述はない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新鋭の3軸リニアドライブレーザー加工機の導入は読み取れるが、デジタル技術の活用や新ビジネスモデルへの言及は限定的。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山形県高畠町の地域企業であることは読み取れるが、地域の特性を活かした雇用創出や成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存取引先からの受注拡大と新規取引先開拓に取り組み、受注の安定化と経営の安定化を進める。また、より高い強度が求められる新分野への進出も検討しており、最新設備によるフレキシブルな生産体制を確立していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。