ものづくり補助金平成28年度製造業長崎県

AI機能付機械導入での精度向上及びIoTによる原価把握での受注拡大

岩吉産機工業株式会社

成果加工精度が1/100mmから1/1000mm単位になった。

この事例のポイント

  • 顧客から機械加工で1/1000mm単位というより精密な精度を求められていたが、従来は1/100mmまでの精度しか出せなかった。
  • 製缶と精密機械加工を一貫して行う体制の中で、複合マシニングセンターや五面加工機などの高精度な設備を導入した。
  • 加工精度が1/100mmから1/1000mm単位になった。新世代立形マルチタスキングマシンの導入により、1/1000mm単位の加工精度が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名岩吉産機工業株式会社
所在地長崎県 大村市
業種はん用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数56人
資本金2,000万円
設立1949年

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度顧客から機械加工で1/1000mm単位というより精密な精度を求められていたが、従来は1/100mmまでの精度しか出せなかった。
  • コスト・採算部品の精度が悪いと組み立て時に調整が必要になり、手間とコストがかかっていた。
  • コスト・採算工場内の機械の稼働状況や原価を把握・分析する仕組みがなかった。

やったこと

製缶と精密機械加工を一貫して行う体制の中で、複合マシニングセンターや五面加工機などの高精度な設備を導入した。今回導入したのは新世代立形マルチタスキングマシンで、工場の温度変化に対応する熱変位制御機能、高速加工でも形状精度を保つ技術、加工に使う工具を精密に計測する技術を備えている。工場内の機械と事務所のパソコンをネットワークでつなぎ、モニターソフトを導入して稼働状況、稼働分析、主軸負荷履歴、アラーム履歴を収集できるようにした。

事業の効果

  • 加工精度が1/100mmから1/1000mm単位になった。

新世代立形マルチタスキングマシンの導入により、1/1000mm単位の加工精度が可能になった。工場の機械と事務所のパソコンをネットワーク化し、稼働状況や工程を見える化したことで、原価把握・分析ができる環境が整った。プログラムがシンプルになり、熟練者でなくても同じ加工ができるようになった。精度向上により、これまでなかった新規の受注が増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決精度が1/100mmのみだった課題に対し、1/1000mm単位の加工精度を実現し、新規受注が増えたと具体的に書かれている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け顧客からの精密化要望に応え、機械加工の精度向上で新規受注が増えたと、ニーズの裏付けと選ばれる理由が読み取れる。
  • 4
    イノベーションへの貢献機械と事務所PCのネットワーク化やモニターソフトによる稼働データ収集で、デジタル技術による工程の見える化が具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性顧客から1/1000mm単位の精度を求められていたことはうかがえるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の製缶・精密加工の経験を基盤に機械加工へ広げた流れは読めるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    顧客から1/1000mm単位の精度を求められていたことはうかがえるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    精度が1/100mmのみだった課題に対し、1/1000mm単位の加工精度を実現し、新規受注が増えたと具体的に書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、精度向上と新規受注増の成果があるのみ。

  • 事業を進める体制3

    従業員のスキルアップや検査体制の構築を目指すとあるが、人材や事務処理体制の具体的な確保状況は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客からの精密化要望に応え、機械加工の精度向上で新規受注が増えたと、ニーズの裏付けと選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    製缶から最終商品製造へ工程を広げる方向と、検査体制構築などの課題は示されているが、スケジュールや方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    1/1000mm単位の高精度加工を実現したとあるが、同分野での普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や波及効果への言及はわずかで、国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    手間とコストの削減や新規受注増は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    機械と事務所PCのネットワーク化やモニターソフトによる稼働データ収集で、デジタル技術による工程の見える化が具体的に書かれている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    高精度加工による精密機械分野での能力向上はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及2

    大村市の地域企業であることは示されるが、地域の特性を活かした経済成長への寄与は具体的に書かれていない。

今後の展望

製缶加工や機械加工の先の工程まで取り込み、最終商品を製造できる体制を整えたい。そのために従業員のスキルアップや検査体制の構築を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。