ものづくり補助金平成28年度製造業鹿児島県

包装工程の自動化によりきざみ揚げの消費期限25%向上と省力化を目指す

株式会社いわきり

成果消費期限 4日→5日

この事例のポイント

  • 他社製品より消費期限が1日短い4日のため敬遠され、販路拡大に至っていない。
  • きざみ揚げのカット・計量・包装工程の自動化に取り組んだ。
  • 消費期限 4日→5日。薄揚げの自動カット・計量・包装システムの導入により、細菌数の減少で消費期限が1日延び、25%の向上を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社いわきり
所在地鹿児島県 日置市
業種食料品製造業
技術分野機械制御,測定計測
従業員数62人
資本金3,000万円
設立1975年

事業の背景

当社は創業以来、豆腐・油揚げおよび惣菜類の製造販売を主としてきた。きざみ揚げ用の油揚げは薄手のものが一般的で多くは県外で製造されている。当社の製品は中に豆腐部分が残る身厚さが特徴で、県内で製造しているのは当社のみである。他社製品と比べて消費期限が1日短いことが敬遠され、販路拡大が進んでいなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信他社製品より消費期限が1日短い4日のため敬遠され、販路拡大に至っていない。
  • 人手・技能きざみ揚げのカット・計量・包装工程が手作業で、人員を多く要していた。

やったこと

きざみ揚げのカット・計量・包装工程の自動化に取り組んだ。薄揚げの自動カット・計量・包装システムを導入し、カット→計量→包装の工程を手作業から自動化した。細菌数を当社基準で低減することにより、消費期限を他社並みの5日に伸ばすための生産体制を整えた。目標は消費期限の1日延長(現状比25%改善)と、年間約2人分の省力化である。安全性を考慮して1日延長にとどめ、生産工程プロセスの改善を図った。

加工機薄揚げの自動カット・計量・包装システム

事業の効果

  • 消費期限 4日→5日
  • 生産スピード 1倍→6倍
  • 出荷数量(前年同月比) 100%→150%

薄揚げの自動カット・計量・包装システムの導入により、細菌数の減少で消費期限が1日延び、25%の向上を達成した。人員削減と省力化も進み、年間約2人分の省力化効果が見込まれる。生産スピードは6倍、要員は半減、時間は3分の1となり、計量精度も向上した。この結果、前年同月比で出荷数量150%を達成し、7%の原価低減効果が出ている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    豆腐・油揚げ製造販売が創業以来の主力と書かれ、きざみ揚げの消費期限延長は販路拡大の課題として示されるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    他社製品は消費期限5日、当社は4日で敬遠されるとの外部環境と、県内で身厚タイプを製造するのは当社のみという強みが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    消費期限4日が販路拡大の障害と明示され、自動化で1日延長(25%改善)し、人員削減と出荷数量前年同月比150%という数字で成果が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    消費期限25%改善、生産スピード6倍、要員半減、時間3分の1、原価7%低減など数値目標と実績が示されている。ただし賃上げ目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    取材で有村本部長、永里部長が登場するが、補助事業の遂行体制や事務処理能力に関する記述は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    身厚タイプの薄揚げは県内で当社のみという差別化、消費期限が豆腐関連商品の差別化要因という整理と、受注増への対応という需要の裏付けがある。

  • 事業化までの道筋3

    今後はIoT対応設備を豆腐の主力設備に展開する検討が示されるが、スケジュールや遂行方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    きざみ揚げは薄手が一般的で多くは県外製造とされ、県内で身厚タイプを製造するのは当社のみという、同分野で独自性の高い製品であることが書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    投入額は書かれていないが、人員削減、出荷数量150%、原価7%低減など費用対効果を示す成果は読み取れる。

  • イノベーションへの貢献3

    今回導入設備2台がIoT対応で、その効果を今後豆腐の主力設備へ展開する方針が書かれており、デジタル活用の取組はうかがえる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県の日置・川薩エリアで県内唯一の身厚タイプを製造する地域事業として書かれているが、雇用創出や地域成長への効果は明記されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回導入した設備のうち2台がIoT対応であり、その効果を踏まえて豆腐の主力設備での導入を検討していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。