ものづくり補助金平成29年度製造業長野県

業界で類を見ない製造工程自動化および開発力強化施策の事業化

株式会社オーイケ

この事例のポイント

  • コンクリート蓋の製造工程で脱型時に製品が破損する問題があった。
  • 平成29年度補正ものづくり補助金を活用し、コンクリート蓋搬送ロボットシステムと溝蓋整列装置などを導入して、業界でも類を見ない製造工程の自動化に取り組んだ。
  • 製造工程の自動化により生産能力が向上し、製品欠損ロス率が減少した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オーイケ
所在地長野県 東筑摩郡山形村
業種窯業・土石製品製造業
技術分野立体造形
従業員数130人
資本金4,000万円
設立1970年

事業の背景

同社はコンクリート二次製品の製造・販売を主力とし、道路や河川、電気・通信設備などに使われる資材を手がける。長野県内業界をはじめ全国で競合の激しい分野である。1970年に県内最後発のメーカーとして創業し、コンクリートブロックの下請け製造から始めた。1990年にOK式ハンドホールを開発して県内市場を独占し、同社成長の礎となった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度コンクリート蓋の製造工程で脱型時に製品が破損する問題があった。
  • 品質・精度検査漏れにより不良クレームが発生していた。
  • 人手・技能コンクリート二次製品の製造工程は人手に頼る部分が多く、不良発生や効率性に問題を抱えていた。

やったこと

平成29年度補正ものづくり補助金を活用し、コンクリート蓋搬送ロボットシステムと溝蓋整列装置などを導入して、業界でも類を見ない製造工程の自動化に取り組んだ。その後、作業のスピードアップによる生産能力の向上、製造品質の安定による製品欠損ロス率の減少、作業人員の削減とそれにともなうコストダウンを実現した。検査工程の自動化にも挑戦している。経営資源を開発部門に集中させ、軽量・高耐久化など品質強化に向けた開発体制を構築した。部署横断の開発会議を開催し、営業部門がつかんだ顧客ニーズを製造部門と共有する仕組みもつくった。

ロボットコンクリート蓋搬送ロボットシステム
その他溝蓋整列装置

新しい製品・サービス:顧客ニーズに合った高付加価値商品として、オーダーメイドの製品開発・販売を進めている。

事業の効果

製造工程の自動化により生産能力が向上し、製品欠損ロス率が減少した。作業人員の削減とコストダウンも実現した。経営資源を開発部門に集中させたことで、軽量・高耐久化など品質強化に向けた開発体制が整った。顧客ニーズに合った高付加価値商品の開発・販売も進んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来の独自製品開発の路線を継承し、製造自動化と開発部門への経営資源集中を一貫した方針として示している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    他社がやっていないことをやる理念や190件超の特許・意匠権に触れるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    コンクリート蓋の脱型破損や検査漏れによる不良クレームという課題を示し、搬送ロボットで解決する計画と成果を記している。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業人員の削減やコストダウンに触れるが、付加価値額や賃上げの目標値は数値で示されていない。

  • 事業を進める体制2

    開発部門への人材の育成や登用に触れるのみで、補助事業を遂行する体制の具体は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客ニーズを営業から製造へ共有する仕組みや、オーダーメイド製品の提供に触れるが、ターゲットの明確化は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    部署横断の開発会議など仕組みは示されるが、中長期の検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    独自製品で県内市場を独占した経緯や軽量高耐久化の品質強化に触れるが、普及度や高価格化の数値は示されない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    電線共同溝など社会インフラに使われる製品と触れるが、国が補助する波及効果や雇用創出の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    コストダウンや製品欠損ロス率の減少に触れるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    製造工程の自動化は読み取れるが、先端デジタル技術の活用やサプライチェーンへの貢献は限定的にしか書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長野県内の業界で独自製品を展開する点は読めるが、地域の雇用や経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

  • 目標:190件を超える特許・意匠権を取得

事業者の声

他社がやっていないことをやる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

大阪府製造業平成25年度

ねじ寸法自動計測システムの試作開発

平成25年度ものづくり補助金を活用し、人手に依存せず検査精度と生産性を向上させる「ねじ寸法自動計測システム」を試作開発した。

効果:計測面の焦点深度 2mm→5mm

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。