ものづくり補助金平成29年度製造業大阪府

新市場進出と売上増強を目指した生産性向上実現へのNCルーター導入事業

株式会社源邑光北野刃物製作所

この事例のポイント

  • 主力商品であるへら類の柄部分の製造工程は熟練職人の技術に依存しており、技術承継に多大な時間がかかっている。
  • 最新の木工用NCルーターマシン「NCN1210」を導入し、主力商品であるへらの柄部分の製造工程を効率化した。
  • NCルーターの導入により柄部分の製造工程が効率化され、誰でもできる体制に近づいた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社源邑光北野刃物製作所
所在地大阪府 東大阪市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工,精密加工
従業員数12人
資本金1,000万円
設立1906年

事業の背景

明治39年創業で、現社長は4代目。主力は昭和40年から製造する内・外装用の金へらで、建設業向けの道具を中心に作っている。平成24年に中国に工場を設け、日本向けに製造を開始した。近年はDIYの人気から一般向けの内装用へらの販売も増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能主力商品であるへら類の柄部分の製造工程は熟練職人の技術に依存しており、技術承継に多大な時間がかかっている。
  • 生産能力柄の製造工程の生産性が悪く、コストが高くなっている。
  • 販路・情報発信生産余力がなく、販路開拓に手が回らない状態である。

やったこと

最新の木工用NCルーターマシン「NCN1210」を導入し、主力商品であるへらの柄部分の製造工程を効率化した。熟練職人にしかできなかった工程を機械で行えるようにし、誰でも作業できる体制を目指した。図面のCAD化により、長年蓄積してきたノウハウをデータとして残せるようにした。生産余力が増えたことで受注増への対応と、食品・家具などの新市場への進出を図った。

  • 加工機木工用NCルーターマシン「NCN1210」

新しい製品・サービス:建設現場で職人が使う組み立て家具やテーブルなどを開発予定。

事業の効果

NCルーターの導入により柄部分の製造工程が効率化され、誰でもできる体制に近づいた。図面のCAD化で技術ノウハウのデータ化が進み、生産可能な製品バリエーションも広がった。生産余力の拡大は受注増につながり、食品・家具分野への販路開拓が期待される。導入後は例年の数倍のペースで新製品を開発している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性明治39年創業で昭和40年からへら製造を主力とし、NCルーター導入で食品・家具市場へ進出する一貫した流れが記述されている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性10数個の実用新案取得や小ロット・1本からの特注対応など自社の強みが示され、新市場開拓と結び付けられている。
  • 4
    課題の認識と解決熟練依存や技術承継に多大な時間がかかるという課題を挙げ、CAD化とNCルーターで誰でもできる化を図る計画が書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標例年の数倍のペースで新製品を開発とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    明治39年創業で昭和40年からへら製造を主力とし、NCルーター導入で食品・家具市場へ進出する一貫した流れが記述されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    10数個の実用新案取得や小ロット・1本からの特注対応など自社の強みが示され、新市場開拓と結び付けられている。

  • 課題の認識と解決4

    熟練依存や技術承継に多大な時間がかかるという課題を挙げ、CAD化とNCルーターで誰でもできる化を図る計画が書かれている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    例年の数倍のペースで新製品を開発とあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    機器対応のための社員教育が課題に挙がり、従業員12名の体制が示されているが、遂行体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    一貫生産、小ロット対応、ホームセンター等の販売先など顧客と選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    家具市場進出や海外展開の構想はあるが、遂行スケジュールや課題解決方法の具体的記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    独自性のあるへらの改良や高付加価値の職人向け製品が示されるが、市場の認知度に関する記述は薄い。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の東大阪ものづくりに拠点を置くことは書かれているが、波及効果や雇用創出の国の補助理由は明示されていない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    NCルーターとCAD化によるデジタル活用がうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    東大阪のものづくりの町に拠点を置く点は示されるが、地域経済の牽引に関する具体的記述は薄い。

今後の展望

家具関係の市場進出を目指すほか、へらなどの製品では将来は中国や欧州など海外での展開も模索している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。