ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業島根県

アジア向けブランド力強化のための工程革新と抹茶体験プログラム開発

有限会社中村茶舖

この事例のポイント

  • 抹茶の生産能力を高める必要があった。
  • 抹茶製造の後工程である計量・充填・封かん・箱詰め・賞味期限印字の作業に、小袋用全自動ガス充填包装機、パッケージコンプレッサ無給油式、ロータリーヒートシール機、ユニバーサルインクジ…
  • 今回の設備導入で、安心・安全の確保と十分な供給が可能になり、ニーズに応じた柔軟なパッケージ対応もできるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社中村茶舖
所在地島根県 松江市
業種飲食料品卸売業
従業員数23人
資本金720万円
設立1949年

事業の背景

有限会社中村茶舗は、島根県松江市で茶の製造・販売を行い、創業135年の老舗である。各種日本茶製品のほか、コーヒーやそばなどの食品、茶道具なども扱い、タイ・バンコクには2007年に日本茶カフェを開いて現在は9店舗を構える。海外進出に熱心に取り組んできた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力抹茶の生産能力を高める必要があった。
  • 品質・精度抹茶製品の異物混入を防ぐ対策が求められていた。
  • 販路・情報発信アジア向けの抹茶製品の販路を広げ、抹茶ブランドの力を強める必要があった。

やったこと

抹茶製造の後工程である計量・充填・封かん・箱詰め・賞味期限印字の作業に、小袋用全自動ガス充填包装機、パッケージコンプレッサ無給油式、ロータリーヒートシール機、ユニバーサルインクジェットプリンタを導入した。手作業の自動化などにより作業効率が大幅に上がり、生産能力が向上した。従来のふるいの代わりにFSハイシフターを導入し、最終工程には金属検出機を導入して、異物混入を防ぎ処理能力も高めた。タイの中間層・富裕層のニーズに合わせた抹茶体験プログラムも開発した。

新しい製品・サービス:抹茶体験プログラム(抹茶商品・茶道具・体験プログラムを組み合わせた海外向けサービス)

事業の効果

今回の設備導入で、安心・安全の確保と十分な供給が可能になり、ニーズに応じた柔軟なパッケージ対応もできるようになった。海外顧客向けに抹茶体験プログラムを新たに整備し、サービス提供を改善した。既存顧客の客単価向上が期待でき、茶会を商談に活用して高品質に見合う適正価格での取引につなげる。国際的な食品安全規格の認証を取得し、アメリカやヨーロッパ市場の開拓につなげる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決異物混入対策と生産能力向上、タイの中間層・富裕層向け抹茶体験プログラムという課題と取組が具体的に書かれ、客単価向上の見込みも示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け海外顧客向け抹茶体験プログラム、茶会の活用、異物混入対策の説明など、選ばれる理由と顧客への提供方法が具体的に書かれている。
  • 4
    新しさ・高付加価値抹茶を海外向けに高付加価値化し、廉価な外国産抹茶との違いを打ち出して高品質に見合う適正価格での取引を目指す点が書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、客単価向上が期待できるとあるのみで、目標の数値は読み取れない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業135年の茶舗で、抹茶製造の設備導入とアジア向け抹茶ブランド強化を目的としており、既存事業との関連は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外の廉価な外国産抹茶との違いを説明し高品質に見合う適正価格での取引につなげる方針が書かれ、強みの活用は読み取れるが、市場動向の数値は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    異物混入対策と生産能力向上、タイの中間層・富裕層向け抹茶体験プログラムという課題と取組が具体的に書かれ、客単価向上の見込みも示されている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は示されておらず、客単価向上が期待できるとあるのみで、目標の数値は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数23名と記載があるのみで、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的記述はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    海外顧客向け抹茶体験プログラム、茶会の活用、異物混入対策の説明など、選ばれる理由と顧客への提供方法が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    食品安全規格の認証取得を足掛かりに米国・欧州市場を開拓する方針はあるが、スケジュールや解決方法の記述は乏しい。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    抹茶を海外向けに高付加価値化し、廉価な外国産抹茶との違いを打ち出して高品質に見合う適正価格での取引を目指す点が書かれている。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    海外市場開拓や食品安全規格の認証取得は書かれるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    作業効率の大幅アップや処理能力向上は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    松江の茶文化を支える老舗として地域の伝統に根ざす事業だと書かれるが、地域の雇用や経済成長への貢献は具体的に示されていない。

業種と困りごとが近い成果事例

福岡県卸売業、小売業平成27年度

糸島産ミルク牡蠣の輸出事業の展開

加工場に、カキをコンベヤーに乗せた後にカキを別々に分けるばらし機と、内部が回転する洗浄機を導入した。

効果:1時間当たりの処理能力が約2~3倍に高まっている。

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。