ものづくり補助金平成29年度製造業香川県

CNCルーター機導入による舞台装飾の品質と生産性向上、及び安全性の確保

有限会社舞台美学

この事例のポイント

  • テレビ番組用セットなどで、より精密で高品質な仕上がりを求められることが増えたが、手作業では対応に限界があった。
  • CNCルーター機を導入するため、機械の選定と発注を行った。
  • テスト加工品では、新人作業員による手作業の製作時間から7分の短縮ができた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社舞台美学
所在地香川県 香川県高松市
業種その他の製造業
技術分野精密加工,立体造形
従業員数5人
設立2001年

事業の背景

当社はテレビ番組用セットや舞台の美術製作などを手掛けており、製品の加工は手作業で行っていた。取引先のテレビ局が4K・8K放送の番組制作を進めており、従来よりも細やかで精密な仕上がりを求められるようになった。また、素材加工の問い合わせも増えていたが、加工を外注に頼っていたため対応が難しい状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度テレビ番組用セットなどで、より精密で高品質な仕上がりを求められることが増えたが、手作業では対応に限界があった。
  • 生産能力限られた納期と人員の中で、製作時間を短縮する必要があった。
  • その他手作業による製作の安全性を向上させる必要があった。
  • コスト・採算アクリルやアルミ複合版、スタイロフォームなど多様な素材の加工依頼が増えたが、外注のため納期と価格の面で対応が難しかった。

やったこと

CNCルーター機を導入するため、機械の選定と発注を行った。機械によって扱える素材が異なるため、塩ビや人工大理石、柔らかい金属の加工ができる機種を選んだ。導入後は、機械の操作方法や安全確認、加工、データソフトの扱いについての研修会に参加した。機械の設置後に動作チェックを行い、社内で安全講習を実施した。テスト加工品を製作し、従来の手作業での仕上がりと製作時間を比較して性能を検証した。

事業の効果

テスト加工品では、新人作業員による手作業の製作時間から7分の短縮ができた。加工数や製品サイズが増えるほど、さらに大きな時間短縮につながると見込んでいる。機械導入の評判が口コミで広がり、これまで取引のなかった分野から新たな加工品の問い合わせや受注が入るようになった。多様な素材を加工できるようになったことで、商品化できる幅も広がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性4K・8K放送の取引先からの精密化要望に応え、複数加工機で素材に対応し、デザインから納品まで一貫製作できる強みが示されている。
  • 4
    課題の認識と解決外注による納期・価格の難しさを課題として認識し、製作時間短縮と高品質化を狙って導入する流れが示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け全国からの依頼や口コミで新規受注が生まれ、加工可能な素材の幅が広がったことで選ばれる理由が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標テスト加工で7分短縮の結果はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性は読み取りにくい。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    2001年設立以来の舞台・テレビ美術製作を基盤に、外注依存の課題から加工の内製化を狙う流れが読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    4K・8K放送の取引先からの精密化要望に応え、複数加工機で素材に対応し、デザインから納品まで一貫製作できる強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    外注による納期・価格の難しさを課題として認識し、製作時間短縮と高品質化を狙って導入する流れが示されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標2

    テスト加工で7分短縮の結果はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性は読み取りにくい。

  • 事業を進める体制3

    従業員5名の体制で、操作研修や社内安全講習を行い導入を進めた経緯は読み取れるが、人材配置や事務体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    全国からの依頼や口コミで新規受注が生まれ、加工可能な素材の幅が広がったことで選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋4

    機械選定、研修、導入・設置、性能検証の4工程を順に進めたと具体的に示され、遂行方法が整理されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    舞台美術から商品化や新分野への展開が語られているが、普及度や高付加価値化の水準を示す数字や根拠は書かれていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    4K・8K放送の需要や新分野開拓に触れているが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    テスト加工で7分短縮し、生産性向上とコスト削減を目的に掲げているが、投入額に対する効果の金額や数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CNCルーターやレーザー彫刻機の活用は書かれているが、サプライチェーンや地域全体のイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    舞台美術中心から新分野へ広げる動きはうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はない。

  • 地域経済への波及2

    香川県高松市に立地することは書かれているが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は見当たらない。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。