ものづくり補助金平成29年度製造業長崎県

創業250年老舗企業のカステラ生産設備強化による海外展開の実施計画

有限会社牛蒡餅本舗熊屋

成果カステラ生産能力 200本/日→1,000本/日

この事例のポイント

  • 平戸店の売上が人口や観光客の減少により微減傾向にあり、新たな市場の開拓が必要だった。
  • カステラスライサーと急速冷凍庫を導入した。
  • カステラ生産能力 200本/日→1,000本/日。カステラの大量生産が可能になり、急速冷凍庫により品質保持とストックができるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社牛蒡餅本舗熊屋
所在地長崎県 平戸市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数14人
資本金800万円
設立1762年

事業の背景

1762年創業の老舗和菓子製造販売店で、主力商品は牛葛餅、交島頭、カステラ。平戸の本店のほか福岡支店でも販売している。全体売上の7割を占める平戸店の売上は人口や観光客の減少により微減傾向にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信平戸店の売上が人口や観光客の減少により微減傾向にあり、新たな市場の開拓が必要だった。
  • 新製品・新技術台湾への展示会で高評価を得たが、賞味期限・ロット・単価の面で輸出が難しく、問題をクリアする必要があった。

やったこと

カステラスライサーと急速冷凍庫を導入した。導入前はカステラを手切りしており、1日150〜200本弱の生産能力しかなかったが、導入後は1日1000本程度製造できるようになった。急速冷凍庫は短時間で冷凍できるため菌の繁殖の心配がなく品質保持が可能になり、カステラ4000本をストックできるようになった。カット工程と冷凍工程を見直したことで、製造工程(撹拌や焼成)は従来のままに伝統の味わいを海外に届けられるようになった。

事業の効果

  • カステラ生産能力 200本/日→1,000本/日
  • 急速冷凍庫によりカステラ4000本をストックできるようになった

カステラの大量生産が可能になり、急速冷凍庫により品質保持とストックができるようになった。これにより台湾への輸出が実現した。伝統の製法は維持したまま海外へ届けられるようになった。台湾では日本の1個1350円のカステラが1800円ほどでギフト用に販売され、売上増につながった。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性台湾の展示会で高評価を得た点と、台湾でギフト用に1800円で売れている事実から、外部需要と技術力という強みを踏まえた計画になっている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け台湾でギフト用に愛用され1800円で販売できる点、伝統の味を海外に届けるという価値が示され、選ばれる理由が明確である。
  • 4
    新しさ・高付加価値急速冷凍によるカステラのストック保持や、伝統の味を維持したまま海外展開する点は、和菓子の中で高付加価値な差別化を示している。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋今後の展望として海外収益を地元に還元する方向は示されるが、遂行スケジュールや課題解決の方法の記述は薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    1762年創業の老舗で、高い技術力を強みとして時代に沿った新商品も開発していると記載があり、既存の取組との一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    台湾の展示会で高評価を得た点と、台湾でギフト用に1800円で売れている事実から、外部需要と技術力という強みを踏まえた計画になっている。

  • 課題の認識と解決3

    平戸店売上が全体の7割を占めるが人口・観光客減で微減と課題を認識し、1日150〜200本から1000本への生産能力向上で解決を図っている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    カステラ生産能力を1日150〜200本から1000本程度へ引き上げる目標が示されており、設備導入と整合する。

  • 事業を進める体制ー

    公開情報では判断できません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    台湾でギフト用に愛用され1800円で販売できる点、伝統の味を海外に届けるという価値が示され、選ばれる理由が明確である。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として海外収益を地元に還元する方向は示されるが、遂行スケジュールや課題解決の方法の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    急速冷凍によるカステラのストック保持や、伝統の味を維持したまま海外展開する点は、和菓子の中で高付加価値な差別化を示している。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    平戸の人口・観光客減少という地域課題への言及はあるが、雇用や波及効果の記述は少なく、国が補助する積極的理由は弱い。

  • 費用対効果4

    生産能力が1日150〜200本から1000本へ約5倍になり、4000本のストックも可能になるなど、設備投資に対する効果が大きい。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    輸出による海外市場開拓は示されるが、成長分野への進出による構造転換という観点の記述は薄い。

  • 地域経済への波及4

    平戸の老舗が地域の特性である伝統を活かして海外へ販路を広げ、その収益を地元へ還元して地域活性化を目指す点が明確である。

今後の展望

海外での収益を育ててもらった地元・平戸に還元し、活性化に貢献したい。平戸の人にも観光客にも愛される店づくりで、平戸に足を運ぶきっかけとなる存在になりたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。