ものづくり補助金平成29年度製造業熊本県

乳酸サプリメントCPLの自社一貫生産工程の構築

株式会社ラクティブジャパン

この事例のポイント

  • 乳酸オリゴマーの加工工程の一部を外注していたため、外注費がかかっていた。
  • 粉砕機とふるいを導入し、固体化した乳酸オリゴマーを自社で粉砕する工程を構築した。
  • 粉砕工程を自社化したことで外注費の削減を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ラクティブジャパン
所在地熊本県 宇城市
業種食料品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数7人
資本金1,000万円
設立2001年

事業の背景

株式会社ラクティブジャパンは、食品の発酵によって作られる乳酸のみを原料とした乳酸オリゴマーを製造し、化粧品や健康食品の原料として提供している。乳酸オリゴマーは抗菌・抗ウイルス・消臭・防カビなどの機能性を持ち、カーボンニュートラルな物質として環境に配慮した製品として位置づけている。納品先により液状や粒状、微粉末など仕上げの状態が異なるため、加工の柔軟性が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算乳酸オリゴマーの加工工程の一部を外注していたため、外注費がかかっていた。
  • 生産能力ある程度まとまった量にならないと外注工程に進めず、少量でもコンスタントに生産できる体制が必要だった。
  • 生産能力固体化した乳酸オリゴマーを微粉末にするには専用の機械と設備が必要だったが、自社にはそれがなかった。

やったこと

粉砕機とふるいを導入し、固体化した乳酸オリゴマーを自社で粉砕する工程を構築した。これまで手作業で砕いていた粗い段階に加え、微粉末にするための専用機械と設備を社内に備えた。粉砕機とふるいの導入により、外注していた粉砕工程を社内で行えるようにした。生産量も外注のタイミングに合わせるのではなく、自社のペースで加工できるようにした。

加工機粉砕機
加工機ふるい

事業の効果

粉砕工程を自社化したことで外注費の削減を実現した。生産量を自社のペースで調整できるようになり、需要と供給のバランスが取りやすくなった。少量の注文にも早期に対応できるようになった。長期在庫の納品でも品質リスクを軽減でき、エンドユーザーへの品質保証を確立できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    乳酸オリゴマーの開発・提供に取り組み、外注工程を自社化する見直しを行ったとあり、過去からの事業との一貫性は読めるが戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    乳酸が人体に優しく安全で、抗菌・抗ウイルス・消臭などの機能性を持つ点が書かれ強みはうかがえるが、市場動向との比較や競争優位の根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注工程の一部で、まとまった量にならないと外注に進めなかった課題を認識し、粉砕機とふるいで自社粉砕し外注費を削減したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    増収増益や雇用促進を目指すとあるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員7名の小規模企業で、工程を社内に移したことは書かれるが、人材や事務処理の体制についての具体的記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    少量注文への早期対応や長期在庫納品の品質リスク軽減など選ばれる理由は読めるが、顧客ターゲットや需要の裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋3

    実際に稼働後に人手作業の機械化や生産体制の合理化を今後の課題として挙げており、課題解決の方向性はあるが、スケジュールや方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    乳酸オリゴマーは化粧品や除菌剤などに用いられる物質として紹介されるが、同分野での普及度や高付加価値化の水準については述べられていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    カーボンニュートラルな物質で環境に配慮したと述べられ、地域社会への貢献も掲げられるが、波及効果や雇用創出の数字は示されていない。

  • 費用対効果2

    外注費の削減や在庫リスク軽減が書かれるが、補助金額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は見当たらない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    環境に優しい乳酸由来素材として時代のニーズに合う点がうかがえるが、産業構造転換への具体的な貢献は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    熊本県宇城市を拠点に地域社会への貢献を掲げ、雇用促進に触れており地域との関わりは読めるが、地域資源の活用は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は、人手に頼っている作業をさらに機械化して作業者の疲労を軽減し、生産体制を合理化して生産効率を高めたいと考えている。それにより増産体制と雇用促進につなげ、増収増益を目指す。また、熊本から世界へ向けて乳酸オリゴマーの用途開発とグローバル展開も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。