ものづくり補助金平成29年度卸売業、小売業鹿児島県

残留農薬分析器の導入による茶の輸出体制確立と検査工程の効率化

株式会社堀口園

成果検査時間 14日→2日

この事例のポイント

  • 残留農薬検査を外注していたため、多くの時間と経費がかかっていた。
  • 残留農薬の多成分一斉分析が可能なトリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計を導入し、輸出に必要な安全性確認の残留農薬検査を内製化した。
  • 検査時間 14日→2日。残留農薬の内製化により、輸出体制が確立され、取引量の増加につながった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社堀口園
所在地鹿児島県 志布志市
業種飲食料品卸売業
技術分野測定計測,測定計測
従業員数25人
資本金1,000万円
設立1987年

事業の背景

茶の輸出では、成分表示や各国の規制への対応、安全性確認のための残留農薬検査など食品分析のニーズが高度・多様化している。当社は輸出用茶の残留農薬検査を外注しており、検査内製化が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算残留農薬検査を外注していたため、多くの時間と経費がかかっていた。
  • 生産能力外注での検査のため出荷量に制限がかかり、輸出取引量も制限されていた。
  • 納期・工程輸出に必要な残留農薬検査基準に合格しなければ輸出できないのに、検査に時間がかかっていた。

やったこと

残留農薬の多成分一斉分析が可能なトリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計を導入し、輸出に必要な安全性確認の残留農薬検査を内製化した。2019年1月に機器を設置し、4月に本格稼働した。これにより自社で残留農薬の分析が可能となり、検査工程の大幅な効率化を図った。

  • 検査測定トリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計

事業の効果

  • 検査時間 14日→2日

残留農薬の内製化により、輸出体制が確立され、取引量の増加につながった。検査時間は約2週間から2日に短縮された。今後は検査費用の削減も期待でき、海外取引量の拡大や契約茶葉農家との農薬管理の徹底にも取り組む。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決検査を外注していたため時間・経費がかかり取引量も制限されていた課題が示され、内製化で検査時間が約2週間から2日に短縮されたと書かれている。
  • 4
    事業化までの道筋2019年1月機器設置、4月本格稼働という具体的なスケジュールと、検査内製化という課題解決の方法が示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性契約茶葉農家との連携や1987年設立以来の茶づくりは書かれるが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性2

    契約茶葉農家との連携や1987年設立以来の茶づくりは書かれるが、経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    輸出需要の増加に対し内製化で対応する点は読み取れるが、市場動向や自社の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    検査を外注していたため時間・経費がかかり取引量も制限されていた課題が示され、内製化で検査時間が約2週間から2日に短縮されたと書かれている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    検査時間短縮の実績は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    品質管理室の検査精度向上や全社を挙げた人材育成の必要性にふれるが、体制の具体像は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    輸出用茶の残留農薬検査基準への対応というニーズは読み取れるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    2019年1月機器設置、4月本格稼働という具体的なスケジュールと、検査内製化という課題解決の方法が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    残留農薬の多成分一斉分析に用いる機器導入という点は読み取れるが、普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    輸出体制の確立や海外取引拡大への言及はあるが、波及効果や雇用創出の数字は書かれていない。

  • 費用対効果3

    検査費用の削減と時間短縮が期待されると書かれているが、投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    農業生産法人としての展開や契約農家との農薬管理の徹底にふれるが、デジタル技術の活用は書かれていない。

政策面2.5
  • 成長分野への進出2

    茶の輸出拡大という成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及は書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    産地ならではのお茶づくりと契約農家との連携は読み取れるが、地域経済や雇用への効果は書かれていない。

今後の展望

海外取引量の拡大、契約茶葉農家との内部検査化による農薬管理の徹底、農業生産法人の業務への展開を図る。大口得意先の受注倍増に伴い受注量の増大が予想されるため、検査精度の向上や人材育成も必要となる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。