ものづくり補助金平成30年度製造業宮城県

釘のいらない建築材「ベニヤハウス」の高精度加工体制の確立及び事業化

真栄工芸株式会社

この事例のポイント

  • NCルーターが無かったため、曲面や曲線を含む3次元的な裁断が難しく、お客様の望むデザインに応えにくかった。
  • 新たにNCルーターを導入し、入力された図面データからパーツを裁断できる体制を整えた。
  • NCルーターの導入により、曲面や曲線を含む3次元的な裁断が可能になり、完成品の幅が広がった。

事業者のプロフィール

事業者名真栄工芸株式会社
所在地宮城県 宮城郡利府町
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野デザイン,精密加工,立体造形,機械制御
設立1967年

事業の背景

真栄工芸は1967年設立で、自社工場を持ち、店舗内装や住宅のリフォーム・リノベーションを手掛けている。受注から設計、施工、メンテナンスまでワンストップで対応している。ベニヤハウスは、震災で販売できなくなった石巻の合板を使って開発されたセルフビルドの家で、沿岸地域の交流施設などで使われ、ニーズが高まっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力NCルーターが無かったため、曲面や曲線を含む3次元的な裁断が難しく、お客様の望むデザインに応えにくかった。
  • 販路・情報発信ベニヤハウスの組立てパーツを卸売するルートがまだなく、国内の工務店との取引を広げる必要があった。

やったこと

新たにNCルーターを導入し、入力された図面データからパーツを裁断できる体制を整えた。曲面や曲線などの3次元的な裁断が可能になり、以前は難しかった顧客のデザインにも対応できるようになった。この加工体制を活かし、ベニヤハウスの特徴を生かした「特設イベントハウス」を規格製品として展開する準備を進めた。あわせて、ベニヤハウスの組立てパーツを国内の工務店中心に卸売するルートの構築に取り組んだ。

加工機NCルーター

新しい製品・サービス:特設イベントハウス(ベニヤハウスを活かした規格製品)

事業の効果

NCルーターの導入により、曲面や曲線を含む3次元的な裁断が可能になり、完成品の幅が広がった。以前は難しかった顧客の望むデザインにも応えられるようになり、表現の幅が広がった。特設イベントハウスの規格製品化とベニヤハウスの組立てパーツの卸売ルート構築により、国内の工務店との取引拡大も見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    1967年設立で店舗内装やリフォームを手掛けてきた実績があり、その延長で規格製品化に取り組むと読み取れるが、経営戦略上の位置づけの説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自社工場と木工・アクリル樹脂の工場併設、営業から施工までのワンストップ体制が強みとして挙げられている。市場動向との関係は示されていない。

  • 課題の認識と解決2

    受注から施工まで一括対応できる点は書かれているが、課題認識と高付加価値化に向けた事業計画の具体性はうかがえる程度にとどまる。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    設計・現場監督・工場を持つ体制と若手育成に力を入れる体制ができたと書かれているが、人員数などの具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ベニヤハウスは特殊な工具なしで組み立てられ、地域住民が自分で作れる点が特徴と書かれ、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    組立パーツの卸売ルートを国内工務店中心に構築する方針は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    NCルーターで曲面や曲線の3次元裁断が可能になり、完成品の幅が広がったとあるが、高水準の高付加価値化を示す数字や根拠は乏しい。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用3

    被災した合板を活用し沿岸地域の交流施設として使われていると書かれ、地域復興への貢献がうかがえるが、経済波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    セルフビルドのベニヤハウスは地域住民の交流を生むが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献までは書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    利府町の梨の木を組み込んだ什器や、沿岸地域で使われるベニヤハウスなど地域特性を活かす事例が書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

将来的には会社として企画力・提案力を伸ばし、新製品を世に出していきたいと考えている。

事業者の声

「当社は内装も家具もオーダーメイドです。このNCルーターの導入により、以前はお客様の望むデザインでは難しかったものも、実現出来るようになりました。この機械の可能性を引き出すようなデザインに出会えればと思います」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。