ものづくり補助金平成30年度製造業石川県

洗浄・殺菌・ろ過システム導入による常温保存対応の地ビールの生産工程の構築

株式会社金澤ブルワリー

成果賞味期限を延長した

この事例のポイント

  • 現在主流の地ビールは要冷蔵のワンウェイ瓶タイプで、ユーザーニーズに沿っていなかった。
  • 発酵後のビールに遠心分離機を取り入れ、瓶詰め後に殺菌機を使用する工程を導入して品質の安定を図った。
  • 賞味期限を延長した。常温保存が可能になり、賞味期限を延長した商品の販売に至った。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社金澤ブルワリー
所在地石川県 金沢市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境
従業員数5人
資本金900万円
設立2015年

事業の背景

地ビール業界ではワンウェイ瓶を使う要冷蔵タイプが主流だったが、ユーザーニーズに沿っていなかった。取引先は飲食店や酒販店が中心だった。当社は市場の拡大と競争力の強化を目指し、本事業に取り組んだ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現在主流の地ビールは要冷蔵のワンウェイ瓶タイプで、ユーザーニーズに沿っていなかった。
  • 新製品・新技術常温保存を可能にする洗浄・殺菌・精密ろ過システムによる生産工程を構築し、他社との差別化を図る必要があった。
  • 販路・情報発信要冷蔵で賞味期限が短いことが販路拡大のネックになっていた。
  • その他飲食店向けに限定地域でのリサイクル瓶の導入を計画していたが、環境配慮型の循環を構築する必要があった。

やったこと

発酵後のビールに遠心分離機を取り入れ、瓶詰め後に殺菌機を使用する工程を導入して品質の安定を図った。併せて洗浄・殺菌・精密ろ過システムを導入し、常温保存に対応できる生産工程を構築した。リサイクル瓶の導入により環境配慮型のサイクルを構築し、回収可能な金沢市内とその近郊地域限定でリサイクル瓶使用の商品を販売する計画とした。

その他洗浄・殺菌・ろ過システム
加工機遠心分離機
加工機殺菌機

新しい製品・サービス:常温保存可能で賞味期限を延長したクラフトビール

事業の効果

  • 賞味期限を延長した

常温保存が可能になり、賞味期限を延長した商品の販売に至った。保存性が向上したことで、百貨店、スーパー、JRなどへ新規取引先が徐々に増加した。コロナ禍で飲食店向けの出荷は減少したが、ギフトや自宅飲み需要が増え、販路拡大につながった。現在は売上が順調に回復している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    地ビール製造で既存の酵母培養・OEMを強みとし、常温保存対応の生産工程構築が事業の延長線上にあることはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    ユーザーニーズに沿わない要冷蔵タイプが主流という市場動向と、飲食店・酒販店中心だった取引先が百貨店やスーパー、JRへ広がった事実が示され、差別化の狙いも読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    要冷蔵・短い賞味期限というネックを課題として認識し、常温保存化で販路が百貨店やスーパーへ増加したと具体的な成果まで記されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、2022年に第二工場が稼働する予定との記載から、売上拡大の見通しがわずかにうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    従業員数5人との記載はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力について具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    常温保存で賞味期限を延長した商品が、ギフトや自宅飲み需要の増加と百貨店・スーパーなど新規取引先の獲得につながった点が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    リサイクル瓶導入は計画されているが、飲食店の休業で未販売であり、今後の時期や方法など遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    要冷蔵が主流の地ビール業界で、常温保存可能な商品を開発し他社との差別化を図った点が記され、高付加価値の新市場性がうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    地域活性化、食品ロス問題解決、雇用創出への貢献が掲げられているが、波及効果の規模や国が補助する根拠までは数字で示されていない。

  • 費用対効果3

    リサイクル瓶導入によるコスト削減と販売価格の抑制が示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    地元企業や大学との連携、環境配慮型のリサイクル瓶サイクル構築が記されており、地域への貢献はわずかにうかがえるが、デジタル技術の活用は読み取れない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    地元産副原料の使用や金沢市内での限定リサイクル瓶販売など地域特性を活かし、地域連携による地域活性化に取り組んでいることが具体的に記されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2022年に規模を拡大し第二工場が稼働を開始する予定である。飲食店向けのリサイクル瓶での販売は、飲食店の落ち着いた頃に導入したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。