ものづくり補助金平成30年度製造業香川県

和菓子界の働き方改革、包装工程自動化を通じた人財活用推進事業

有限会社宝月堂

成果1時間あたりの生産量 200個→1,200個

この事例のポイント

  • 既存顧客や卸先から新製品の開発や納品数量の増加の要望が増えたが、生産量には限界があった。
  • 包装工程の自動化のため、自動製袋充填包装機と日付印字捺印装置を導入した。
  • 1時間あたりの生産量 200個→1,200個。自動化により1時間あたりの生産量が大幅に増え、導入前の半分の人員で約6倍の量を生産できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社宝月堂
所在地香川県 丸亀市
業種食料品製造業
従業員数33人
設立1952年

事業の背景

大正6年に創業した老舗和菓子店である。後継者の入社を機に、販路拡大や和菓子教室の実施により当社の認知が高まり、売上も安定してきた。その中で既存顧客や卸先から新製品の開発や納品数量の増加の要望が増えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存顧客や卸先から新製品の開発や納品数量の増加の要望が増えたが、生産量には限界があった。
  • 生産能力生産量を増やす際のボトルネックになっていたのが、手作業で行っていた包装工程だった。
  • 新製品・新技術日々の業務量が多く、新製品の開発が思うように進んでいなかった。
  • 品質・精度包装工程の手作業により異物混入のリスクがあった。
  • 品質・精度発送工程で宛名や個数の誤りなど人的ミスが起きやすかった。

やったこと

包装工程の自動化のため、自動製袋充填包装機と日付印字捺印装置を導入した。まずは本事業の用途にふさわしい設備を2月から4月にかけて選定し、発注した。設備導入に際しては、既存設備の配置換えなどレイアウトを変更し、設置場所を確保した。導入設備の納品・据付・試運転・検収を行い、約1か月の導入オペレーション教育の後に実運用を開始した。

加工機自動製袋充填包装機
その他日付印字捺印装置

新しい製品・サービス:和菓子の新製品

事業の効果

  • 1時間あたりの生産量 200個→1,200個
  • 生産に関わる人員 4人→2人
  • 製品に人が直接触れる回数 5回→2回

自動化により1時間あたりの生産量が大幅に増え、導入前の半分の人員で約6倍の量を生産できるようになった。人が製品に触れる回数も減り、異物混入リスクが低減して品質が向上した。発送工程の人的ミスも減少し、誤配によるクレームはゼロになった。空いた人員は他の工程に充てられ、若手の採用・育成や新製品の開発に注力できる体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業1917年の老舗和菓子店で、後継者入社を機に販路拡大や教室事業に取り組んできた流れが書かれ、包装自動化もその延長にあると読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    既存顧客や卸先から新製品開発や納品数量増加の要望があったことはうかがえるが、市場動向や競争優位の記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    生産量の限界と業務量過多が課題として示され、包装工程がボトルネックと特定された上で自動化を実施し、生産量増加につなげている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1時間あたり生産量が200個から1,200個へ約6倍、1人あたり約12倍と数値で目標と効果が示されている。

  • 事業を進める体制3

    導入オペレーション教育や若手採用、人員配置見直しの記述はあるが、補助事業を遂行する体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    和菓子の製品と顧客の要望はあるが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は具体的には書かれていない。

  • 事業化までの道筋3

    設備選定から導入、約1か月の教育後の実運用まで工程は示されているが、中長期の課題検証の記述は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    和菓子製造で一般的な分野とうかがえ、高付加価値化や高価格化を図る記述は限定的である。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域に根差す老舗として丸亀の文化や地域の魅力に触れているが、経済波及や雇用創出の国の関与理由は明示されていない。

  • 費用対効果4

    生産量約6倍、接触回数5回から2回、誤配クレームゼロなど効果が数値で示され、費用対効果の裏付けがある。

  • イノベーションへの貢献2

    包装の自動化は示されるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確には書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    丸亀の自然・文化を活かした和菓子作りや地域に根差す姿勢が書かれ、地域特性との結びつきはうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は、顧客からの要望に応えられるよう和菓子の新製品を開発していける体制を構築した。引き続き機械化を進め、生産性や品質の向上、ブランド力の強化に注力する。当社の技術力と商品開発力を活かして販路を拡大し、新規顧客の獲得に取り組んでいく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成30年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。