医師の知識アップデート効率向上のためのプラットフォーム構築

京都府の情報通信業の会社が、ものづくり補助金で医師専用の知識共有プラットフォームを構築した採択事例です。

株式会社Medixpost

この事例のポイント

  • 医療情報の急増により医師が知識をアップデートすることが難しくなっていた。
  • ユーザーインターフェースを改善し、多様なデバイスで快適に記事の投稿・検索・閲覧ができるようにしました。
  • 医師が多忙でも手軽に専門的な知見を得られるようになり、医療の質向上と医師業務の効率化につながっています。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社Medixpost
所在地京都府 京都市
業種情報サービス業
資本金3,000万円
設立2022年

事業の背景

株式会社Medixpostは、脳神経内科の領域で知見を共有できる医師専用のプラットフォームを提供しています。医療情報の急増で医師が知識をアップデートすることが難しくなっており、医療の質向上と業務効率化を目指して取り組みました。

事前調査として脳神経内科医95人にヒアリングしたところ、医学的知識のアップデートが不十分だと認識している人は90人、専門分野についてアウトプットが可能と回答した人は35人でした。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能医療情報の急増により医師が知識をアップデートすることが難しくなっていた。
  • 生産能力医師は多忙で最新知見を入手したいと感じていても、得るべき知見が年々増えて膨大になり、不十分な状態が続いていた。

やったこと

ユーザーインターフェースを改善し、多様なデバイスで快適に記事の投稿・検索・閲覧ができるようにしました。トップページ下部に新着コメントや人気記事の一覧機能を追加し、エンゲージメントの向上を図りました。

専用ホームページを開設し、アクセスデータの分析を可能にしてプロダクト開発に活かしました。配信の最適化と負荷分散機能を持つCloudfrontを活用し、高速かつ安定したサービスデリバリーを行いました。

Serverless構成を採用し、アクセス増減に対する可用性の担保、サーバー費用の抑制、開発環境でのテスタビリティの担保を実現しました。

新しい製品・サービス:医師専用の知識共有プラットフォーム「Medixpost」

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

医師が多忙でも手軽に専門的な知見を得られるようになり、医療の質向上と医師業務の効率化につながっています。製薬企業等のマーケティング支援でマネタイズしており、登録医師は無料で利用できます。

製薬企業からは高い評価を得ており、当社へ乗り換える(リプレイス)企業も増えています。2024年と2025年に発信したコンテンツを集め、投稿医による共同執筆で書籍化しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 5
    顧客とニーズの裏付け医師95人へのヒアリングで知識更新が不十分と90人が回答し、登録6,000人超、脳神経内科医の5割以上利用と、ターゲットとニーズが数字で裏付けられている。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性医師95人へのヒアリングで知識更新が不十分と感じる人が90人、医師の5割以上の3,000人以上が利用と、市場と自社の強みを数字で示している。
  • 4
    課題の認識と解決知識更新の不足という課題を明示し、6,000人以上の登録、製薬企業からの広告収益、リプレイス企業増加など、成長につながる計画が示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    成長分野への進出医療情報のデジタル共有という分野への進出は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    設立直後の事業で過去の取組との一貫性は薄いが、経営者の臨床経験と大学院進学から医師向けプラットフォームに取り組む流れが述べられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    医師95人へのヒアリングで知識更新が不十分と感じる人が90人、医師の5割以上の3,000人以上が利用と、市場と自社の強みを数字で示している。

  • 課題の認識と解決4

    知識更新の不足という課題を明示し、6,000人以上の登録、製薬企業からの広告収益、リプレイス企業増加など、成長につながる計画が示されている。

事業の実現可能性3.5
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    高校の同級生の協力を得てプロトタイプを立ち上げ、開発にCloudfrontやServerless構成を採用するなど、開発体制が一応示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    医師95人へのヒアリングで知識更新が不十分と90人が回答し、登録6,000人超、脳神経内科医の5割以上利用と、ターゲットとニーズが数字で裏付けられている。

  • 事業化までの道筋3

    PMF達成の見解や、ブックマーク強化、モバイルアプリ開発など今後の機能拡張の方向性が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    医師向けの専門知見を実名で共有し、臨床に直結する使い分けの情報を届ける点で、既存の普及度の低い高付加価値な分野への取組と読み取れる。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用3

    医師の知識アップデートによる医療の質向上と業務効率化、書籍化など情報の波及が述べられ、社会的な意義が示されている。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    医師専用のセキュアな環境やクラウド構成、ユーザー間の評価機能など、デジタル技術を使った新しいプラットフォームの仕組みが示されている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    医療情報のデジタル共有という分野への進出は読み取れるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    京都の拠点と近畿圏での運用開始は地域性に触れるが、地域の雇用や経済成長への波及は書かれていない。

今後の展望

脳神経内科領域でPMF(プロダクトマーケットフィット)を達成したと考えていますが、ブックマーク機能の強化や臨床ツールのコンテンツ拡張、良質な投稿記事の充実、モバイルアプリでの記事閲覧の仕組みづくりなど、まだ足りない機能が多くあります。「ちょっと困ったらMedixpost」と手元でアクセスできる環境を目指しています。

  • 目標:現在、他の診療科を含め6,000人以上の医師から登録をいただいている。
  • 目標:脳神経内科医師の5割以上(3,000人以上)がMedixpostを利用している。

事業者の声

医師の知識の効率的なインプットを望む声が多く、アウトプットが可能な先生も一定数いらっしゃったため、質の高い投稿を十分量確保しながら需要に対応できる取組になると考えました。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。