工場の施設関連設備全般の保守・保全・管理までを一括で請負う地域初となる新サービスの開発

奈良県の建設業が、ものづくり補助金で統合基幹システムを導入し、工場設備の保守・管理を一括で請け負うサービスを作った採択事例です。

有限会社泉電機工業

この事例のポイント

  • 施設関連設備の保守整備は各メーカーに分散しており、一社に一括で依頼したいというニーズが増えている。
  • システム会社と協力し、販売管理・原価管理・資材管理・業務管理等を統合する統合基幹システムを開発・導入しました。
  • 顧客に関する全ての情報を一元管理しデータベース化したことで、分析作業が効率化され、分析結果の精度が大幅に向上しました。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社泉電機工業
所在地奈良県 香芝市
業種設備工事業
設立1983年

事業の背景

当社は昭和58年に創業し、当初は電動機の保守・整備を専門としていましたが、約40年にわたって事業領域を広げ、現在は電気設備、冷凍・空調設備、汎用産業機械設備などの設計施工から保守整備まで一括で対応しています。設備工事業界では施設関連設備を一社に一括で任せたいというニーズが存在し、近年は保守整備に加えて保全・管理まで委託したいというニーズも増加傾向にあります。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑施設関連設備の保守整備は各メーカーに分散しており、一社に一括で依頼したいというニーズが増えている。
  • 新製品・新技術保守整備に加えて予防保全・管理まで含めたトータルメンテナンスサービスを提供したいが、前提となる顧客データの管理・分析に課題があった。
  • 生産能力販売管理と業務管理のシステム間でデータ連携ができず、一部の情報は紙ベースでしか存在しなかったため、分析が手作業になっていた。

やったこと

システム会社と協力し、販売管理・原価管理・資材管理・業務管理等を統合する統合基幹システムを開発・導入しました。顧客に関する全ての情報(保有設備、保守履歴、整備時の詳細等)を一元管理し、データベース化しました。

これにより分析作業が効率化され、分析結果の精度が大幅に向上しました。

新しい製品・サービス:設備全般の予防保全・管理を含むトータルメンテナンスサービス

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

顧客に関する全ての情報を一元管理しデータベース化したことで、分析作業が効率化され、分析結果の精度が大幅に向上しました。その結果、全顧客に対し同水準での予防保全メンテナンス提案が可能となり、目標としていたトータルメンテナンスサービスの事業・提供体制の構築が実現しました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性昭和58年創業から約40年かけて事業領域を拡大し、保守整備からトータルメンテナンスへ進む一貫した流れが読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性設備全般の一括対応が可能な自社の強みを踏まえ、顧客の一括委託・丸投げニーズに応える差別化として位置づけている。
  • 4
    課題の認識と解決顧客データが紙と販売・業務システム間で分断され手作業分析になっていた課題を認識し、統合基幹システムで解決している。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は事例に書かれておらず、実現可能性を判断する数値が見当たらない。
経営戦略との整合性4.0
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和58年創業から約40年かけて事業領域を拡大し、保守整備からトータルメンテナンスへ進む一貫した流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    設備全般の一括対応が可能な自社の強みを踏まえ、顧客の一括委託・丸投げニーズに応える差別化として位置づけている。

  • 課題の認識と解決4

    顧客データが紙と販売・業務システム間で分断され手作業分析になっていた課題を認識し、統合基幹システムで解決している。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は事例に書かれておらず、実現可能性を判断する数値が見当たらない。

  • 事業を進める体制4

    システム会社と協力して統合基幹システムを開発・導入した実績があり、事業遂行の体制と取組経験が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    全顧客に同水準の予防保全提案が可能になったと述べ、一括委託ニーズに応える理由は示されているが、ターゲットの定量的裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    データ統合と分析精度向上を経て、トータルメンテナンス体制の構築が実現したと段階的に記述している。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    他にない先進的な事業展開と自ら位置づけ、設備工事業界で類を見ないサービスとしている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    顧客の設備管理負担の軽減や安定稼働という効果は触れているが、経済波及や雇用創出への言及は薄い。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    過去の保守履歴や故障情報を蓄積・分析して予防保全を行う仕組みで、データ活用によるサービスイノベーションが具体的である。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    奈良県を中心とした地域での事業展開は読めるが、地域の経済成長や雇用創出を牽引する記述は弱い。

同じ業種・悩みの採択事例

出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。