最新設備導入による測量設計の生産性向上とテレワーク環境の整備

株式会社エイエム建設コンサルタント

成果測量作業の人数 2人→1人

この事例のポイント

  • 災害時の測量復旧設計では、現地での測量作業中に2次災害に遭う危険がありました。
  • 最新の3次元測量機器を導入し、測量作業の安全性と迅速化を図りました。
  • 測量作業の人数 2人→1人。2人一組で数日かかっていた測量が1人2時間でできるようになり、測量作業時間が大幅に短縮されました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エイエム建設コンサルタント
所在地島根県 松江市
業種技術サービス業(他に分類されないもの)
設立2009年

事業の背景

株式会社エイエム建設コンサルタントは、2009年に安達和久代表取締役が61歳で創業した、測量と土木設計をメインとする建設コンサルタント会社です。2025年9月に松江市乃白町へ自社社屋を建設して移転しました。

同社の取引はほとんどが国、県、市町村という公共機関です。土木建設業界では重機オペレーターの高齢化に伴う人手不足が深刻になっています。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他災害時の測量復旧設計では、現地での測量作業中に2次災害に遭う危険がありました。
  • 人手・技能従来の測量方法は2人一組で行うトータルステーションを使い、一カ所ずつ測量するため、熟練を要し人手も必要でした。
  • 生産能力橋梁の修繕設計に伴う測量では、レンタルした橋梁点検車を使って作業員が高所で作業しており、測量の迅速化が課題でした。

やったこと

最新の3次元測量機器を導入し、測量作業の安全性と迅速化を図りました。GNSS RTKローバーは人工衛星を利用して現在位置を瞬時に計測でき、補正機能があるためアンテナポールを垂直に立てられない災害現場でも計測が可能です。

地上レーザースキャナーは360度回転して写真も撮影でき、1秒間に200万点の計測が可能で、100メートル先のデータも取得できます。取得した点群データは点群データ加工処理ソフトウエアやデータ編集ツールで3次元の図面にし、3次元設計に活用しています。

あわせて自宅からリモートで図面作成できるよう、テレワーク環境も整備しました。

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • 測量作業の人数 2人→1人

2人一組で数日かかっていた測量が1人2時間でできるようになり、測量作業時間が大幅に短縮されました。現場での作業が大幅に短縮され、安全性も確実に向上しました。

橋梁では点検車を使わず、河川敷から地上レーザースキャナーで橋梁の側面や裏側を測量できるため、作業効率が大幅にアップしました。3次元の図面により地元説明会での住民の理解も深まりました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.5 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性2人一組で数日かかっていた測量が1人2時間に短縮、1秒間200万点の計測と具体的な強みが示されている。
  • 4
    課題の認識と解決災害現場の安全性・短納期化、人手不足の課題を認識し、3次元設計や遠隔操作対応まで生産性向上の方策を具体化している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け住民説明会で2次元から3次元図面にしたことで理解が進んだ点や、公共機関中心の取引先ニーズが具体的に書かれている。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の測量業務の課題(2人一組・橋梁点検車)を受け、機器導入で解決する流れが示され、事業との一貫性がある。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    2人一組で数日かかっていた測量が1人2時間に短縮、1秒間200万点の計測と具体的な強みが示されている。

  • 課題の認識と解決4

    災害現場の安全性・短納期化、人手不足の課題を認識し、3次元設計や遠隔操作対応まで生産性向上の方策を具体化している。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、作業時間短縮の実績はあるが目標値としての実現可能性は判断しにくい。

  • 事業を進める体制3

    2021年の導入実績や社内の体制整備(テレワーク環境、現場とオフィスの連携体制)が示され、遂行体制は確保されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    住民説明会で2次元から3次元図面にしたことで理解が進んだ点や、公共機関中心の取引先ニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    県内営業所の増設や山口・鳥取・広島への展開など、全国展開へ向けた段階的な進め方が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    3次元の点群データを活用した測量・設計は、従来の2次元測量と比べて高付加価値な分野と読み取れる。

公的補助の必要性4.0
  • 波及効果・雇用4

    災害復旧や橋梁修繕など公共インフラ、重機遠隔操作による災害現場活用への期待が示され、社会的な必要性がある。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献4

    3次元データで重機遠隔操作に対応する可能性や、地上レーザースキャナーの活用など先端的デジタル技術の活用が示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    建設業の人手不足に対し、デジタル測量や遠隔操作で対応する方向性が示され、産業構造の変化に関わる。

  • 地域経済への波及3

    島根を拠点に中国地方から全国へ展開し、地元の公共インフラ整備に貢献する地域事業として読み取れる。

今後の展望

島根県内で営業所を順次増やし、中国地方でも開設を進めながら、全国展開を目指しています。また、重機の遠隔操作への活用に期待を寄せています。

事業者の声

「定年後も同じ仕事を続けたい」

「工事に伴う住民の皆さんへの説明会では、以前は2次元の図面で説明していたが、立体的な3次元の図面でできるようになり、より理解していただけるようになった」

「重機の遠隔操作には現場の3次元データが不可欠となる。当社ではまだ遠隔操作での提供の実績はないが、可能な建設土木会社があればすぐにでも対応できる」

「島根県内では順次営業所を増やし、中国地方でも開設してきた。これを足掛かりに全国に展開していきたい」

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。