最新式測量システムとクラウドによる革新的環境負荷軽減測量の実現

島根県の学術研究・専門技術サービス業の会社が、ものづくり補助金で레ーザースキャナー搭載ドローンとクラウド処理システムを導入した事例です。

株式会社大建コンサルタント

この事例のポイント

  • 空撮用ドローンは天候が良く見通しの良い場所に限られ、地上型3Dレーザースキャナーは立木などで레ーザーが遮断されるため、伐採作業が必要になります。
  • テラドローン社のレーザースキャナー搭載ドローンと、データをクラウド上で処理するシステムを導入しました。
  • レーザースキャナー搭載ドローンとクラウド処理の導入により、3次元地形データの作成までの時間とコストが大幅に削減されることが実証されました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大建コンサルタント
所在地島根県 益田市
業種技術サービス業(他に分類されないもの)
従業員数60人
資本金1,000万円
設立1972年

事業の背景

株式会社大建コンサルタントは1972年に大建測量株式会社として設立され、1990年に社名を変更しました。主に国土交通省や島根県などの道路計画の策定、測量・地質調査、用地収用時の補償業務など公共関連事業のコンサル業務を手がけています。

石西地域で3次元データの一貫処理体制を先駆けて構築し、各種IoT機材の運用や3次元設計にも取り組んできました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力空撮用ドローンは天候が良く見通しの良い場所に限られ、地上型3Dレーザースキャナーは立木などで레ーザーが遮断されるため、伐採作業が必要になります。
  • 人手・技能急傾斜地や崩壊地では人が立ち入って測量しなければならず、安全面の負担が大きい状況でした。
  • 新製品・新技術遺跡保護と環境負荷低減のため伐採せずに山林地形を測量する要望に保有機材では対応できず、受注機会を逃しました。

やったこと

テラドローン社のレーザースキャナー搭載ドローンと、データをクラウド上で処理するシステムを導入しました。レーザー光は植生の隙間を通り抜けてエコーを拾えるため、空撮ドローンでは測量できない谷筋でも計測できます。

取得したデータはテラドローン社のクラウド上で即時処理され、3次元地形データが作成されます。急峻な山地では人手による現地作業が不要になり、災害発生地域への立ち入りなしでも作業できるようになりました。

新しい製品・サービス:レーザースキャナー搭載ドローンとクラウド処理によるサービス

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

レーザースキャナー搭載ドローンとクラウド処理の導入により、3次元地形データの作成までの時間とコストが大幅に削減されることが実証されました。人手による現地作業がなくなり、安全性が格段に高まりました。

災害発生地域への立ち入りなしでの作業も実現しました。山林の測量受注機会を広げる効果も期待されています。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.3 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性空撮ドローンは森林率の高い県西部で限界があったが、レーザー搭載機で植生下を計測でき、プロポーザルで優位性を生かす狙いが明確。
  • 4
    課題の認識と解決遺跡調査で伐採前の測量要望に応えられなかった課題を認識し、導入後は山陰道工事の受注や災害対応への展開を計画している。
  • 4
    新しさ・高付加価値空撮ドローンが測量できない谷筋でもレーザー光で地形を計測でき、スマート林業分野でも先端技術の活用として新分野を開拓しようとしている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標作成までの時間とコストが大幅に削減されると実証とあるが、賃上げや付加価値額の具体的な目標値や数字は示されていない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    過去に3次元データ一貫処理体制を構築しIoT機材や3次元設計を手掛けてきた経緯があり、今回の導入はその延長に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    空撮ドローンは森林率の高い県西部で限界があったが、レーザー搭載機で植生下を計測でき、プロポーザルで優位性を生かす狙いが明確。

  • 課題の認識と解決4

    遺跡調査で伐採前の測量要望に応えられなかった課題を認識し、導入後は山陰道工事の受注や災害対応への展開を計画している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    作成までの時間とコストが大幅に削減されると実証とあるが、賃上げや付加価値額の具体的な目標値や数字は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    若手社員を技術者養成コースに参加させ、石西地域で3次元データの一貫処理体制を構築してきた実績がある。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    県西部の森林率の高さや急傾斜地での立ち入り危険というニーズに対し、植生下の計測を可能にする点が選ばれる理由として示されている。

  • 事業化までの道筋3

    山陰道の受注、国定公園や遺跡地内での測量、スマート林業への展開といった段階的な遂行方向が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    空撮ドローンが測量できない谷筋でもレーザー光で地形を計測でき、スマート林業分野でも先端技術の活用として新分野を開拓しようとしている。

公的補助の必要性3.7
  • 波及効果・雇用4

    災害応急対応や広範囲の山地測量、スマート林業への貢献を掲げ、災害発生地域への立ち入りなしでの作業も実現している。

  • 費用対効果3

    作成までの時間とコストが大幅に削減されると実証されたとあるが、投入額に対する付加価値の数値的な費用対効果は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    レーザー搭載ドローンとクラウド上の即時処理による3次元地形データ作成を組み合わせ、スマート林業などの地域の新たな取組に貢献し得る。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    スマート林業など先端技術の活用が注目分野として触れられているが、日本経済の構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及4

    県西部の森林率の高い地域特性を活かし、地元の機動力で受注を目指すとともに、石見でのスマート林業の貢献を狙っている。

今後の展望

山陰道工事の受注に全力を挙げるとともに、スマート林業への貢献と新分野の開拓にも意欲を示しています。

事業者の声

レーザースキャナー搭載ドローンによる効率化、作業者の安全確保などの強みを生かして、災害応急対応や広範囲の山地測量などの業務に対し、国や県へ改善を提案し、実績を積み上げていきたい

公式の事例集より(原文のまま)

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。