立体造形・多様材料素材印刷・加工による差別化と非対面型リモート営業体制構築の取り組み

長崎県の製造業の会社が、ものづくり補助金で立体印刷や多材質印刷の設備を導入し、リモート校正の体制を整えた採択事例です。

株式会社昭和堂

この事例のポイント

  • 立体造形ができず、厚物への大面積印刷や高精度な単品カットができませんでした。
  • 課題①の解決のため、フラットベッドプリンタとレーザー彫刻機を導入しました。
  • 厚みのあるメディアへの直接印刷と高精度な単品カットが可能になり、立体造形が実現しました。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社昭和堂
所在地長崎県 諫早市
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,立体造形
従業員数120人
資本金3,000万円
設立1951年

事業の背景

1951年に諫早美術謄写営として創業し、印刷・出版物を中心に、情報発信ツールの企画制作を手がけてきました。現在はインターネット関連、映像制作、サインディスプレイ、イベント企画運営、パッケージ企画制作、アクリルスタンドなどのノベルティグッズ企画制作まで多岐にわたり事業を展開しています。

他社との差別化を図るため、独自のノウハウを取り入れた新しい商品づくりにも取り組む必要がありました。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術立体造形ができず、厚物への大面積印刷や高精度な単品カットができませんでした。
  • 新製品・新技術樹脂、金属、木、ガラスなど多様な材質への印刷・加工ができませんでした。
  • 販路・情報発信コロナ禍で対面営業ができない状況でした。

やったこと

課題①の解決のため、フラットベッドプリンタとレーザー彫刻機を導入しました。これにより厚みのあるメディアへの直接印刷が可能になり、高精度な単品カットもできるようになりました。

課題②への対応として、様々な材質に印刷できる多様材料素材印刷機を導入しました。これらの設備により、立体印刷加工と多材質素材印刷加工の技術が可能になりました。

課題③については、リモート校正システムを導入しました。

新しい製品・サービス:立体印刷加工と多材質素材印刷加工を活かした、高付加価値の新商品

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

厚みのあるメディアへの直接印刷と高精度な単品カットが可能になり、立体造形が実現しました。様々な材質への印刷も可能になり、他社が追随しにくい競争優位性を確立する体制が整いました。

リモート校正システムの導入により、デザイン提案から校了までの一連の工程をリモートで実施できるようになりました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均2.9 / 514観点のうち13観点で評価

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性他社が追随できない競争優位性を確立すると明記され、立体印刷と多材質印刷の両方を自社設備で実現し差別化を図る内容になっている。
  • 4
    課題の認識と解決厚物・大面積印刷不可、多材質対応不可、コロナ下で対面営業不可の3課題を具体的に挙げ、それぞれに設備やリモート校正システムで対応している。
  • 4
    新しさ・高付加価値厚物の立体印刷や多様材料への直接印刷は同業の中で高付加価値を狙う内容で、アクリルスタンド等のノベルティ事業との組み合わせで差別化を図っている。

もう一歩だった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、実現可能性を判断する数値が事例文中に見当たらない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    1951年創業で印刷・出版から多角的に事業展開してきた沿革があり、今回のフラッドベッドプリンタ等の導入はその延長として既存事業の高度化に位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    他社が追随できない競争優位性を確立すると明記され、立体印刷と多材質印刷の両方を自社設備で実現し差別化を図る内容になっている。

  • 課題の認識と解決4

    厚物・大面積印刷不可、多材質対応不可、コロナ下で対面営業不可の3課題を具体的に挙げ、それぞれに設備やリモート校正システムで対応している。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は記載されておらず、実現可能性を判断する数値が事例文中に見当たらない。

  • 事業を進める体制3

    従業員120名の印刷会社で、既存の印刷・加工事業を展開している点は読み取れるが、補助事業を遂行する体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    立体印刷や多材質印刷で高精度単品カットを可能にし、顧客が求める要望に応えられる体制を示しており、選ばれる理由が一定程度整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    設備導入とリモート校正システムの導入という段階的な取組が示されており、課題解決の方法は妥当に読み取れる。ただしスケジュールは明記されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    厚物の立体印刷や多様材料への直接印刷は同業の中で高付加価値を狙う内容で、アクリルスタンド等のノベルティ事業との組み合わせで差別化を図っている。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    地域の印刷会社として新たな事業展開を図る内容だが、波及効果や雇用創出などの国が補助する積極的理由は文章から明確には読み取れない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    リモート校正システムによりデザイン提案から校了までをリモートで実施できる体制を作り、デジタル活用による営業の仕組みを構築している。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    立体印刷や多材質加工の高付加価値化は読み取れるが、市場成長分野への進出や日本経済の構造転換への寄与は明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    長崎県諫早市の企業として地域の印刷業を担う事例だが、地域特性を活かした雇用創出や地域経済の牽引についての記述は薄い。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文からAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。