【2026年最新】 展示会出展と販促物などに使える補助金・助成金を解説

小規模事業者持続化補助金 補助金

展示会は、短期間で多数のバイヤー・商談相手にアプローチできる、中小企業にとって最も効率的な販路開拓の手段の一つです。一方で、ブース代・装飾費・輸送費を合わせると数十万〜数百万円になる出展費用が壁になり、「出展したくてもできない」という企業も少なくありません。

2026年度も展示会出展に活用できる補助金・助成金は複数存在します。本記事では、東京都の中小企業が特に使いやすい3制度を、違い・向き不向きも含めて解説します。

2026年度に使える展示会補助金3選

制度名 上限額 補助率 申請機会 対象
展示会出展助成事業 150万円 2/3 年10回 都内中小企業全般
市場開拓助成事業 300万円 1/2 年2回 評価・成長分野のみ
小規模事業者持続化補助金 250万円 2/3〜3/4 複数回 全国の小規模事業者

① 展示会出展助成事業

概要

東京都中小企業振興公社が実施する、都内中小企業向けの展示会補助金です。BtoBの展示会出展費用を最大150万円・補助率2/3で助成します。対象製品の要件がなく、都内に事業所がある中小企業・個人事業主なら幅広く申請できます。

最大の特徴は年間10回の申請機会です。 毎月申請タイミングが設けられているため、「出展したい展示会が決まったタイミングで申請する」という使い方ができます。年1〜2回しか申請機会のない他の助成金と比べて、計画を立てやすいのが強みです。

基本情報

項目 内容
助成限度額 150万円
助成率 2/3以内
申請回数 年10回(2026年4月〜2027年1月)
対象展示会 BtoB商談を主目的とする展示会
申請方法 Jグランツ(電子申請のみ)
担当 公社 助成課 TEL:03-3251-7895

対象となる主な経費

  • 出展小間料(ブース代)
  • 装飾・設営費、パネル・バナー制作費
  • 輸送費(展示品の搬入・搬出)
  • カタログ・パンフレット・チラシ制作費
  • 動画制作費(展示会向けプロモーション映像)
  • Webサイト・ランディングページの制作・改修費

申請前の必須条件

1. GビズIDプライムの取得(発行に2〜3週間かかるため早めに)
2. 無料経営分析の受診(都内商工会議所・商工会で実施。申込:https://www.keieiryoku.jp/consult/)

この制度が向いているケース

  • 評価製品・成長産業分野の製品がないが展示会に出たい
  • 補助率の高さ(2/3)を重視したい
  • 出展予定に合わせて柔軟に申請したい
  • Webサイトや動画もあわせて補助を受けたい

詳細解説: 申請スケジュール・対象経費の全リスト・申請の流れ・よくある質問まで網羅した詳細記事は「[東京都「展示会出展助成事業」完全ガイド【2026年版】]」をご覧ください。


② 市場開拓助成事業

概要

同じく東京都中小企業振興公社が実施する制度ですが、①と異なり対象製品に要件があります。「公社・都の評価を受けた製品」または「成長産業分野(医療・環境・AI・ロボット等)の製品」を持つ企業が対象です。

その代わり、助成限度額は最大300万円と①の2倍。海外展示会への出展にも対応しており、より大きな資金が必要な本格的な販路開拓に向いています。

基本情報

項目 内容
助成限度額 300万円
助成率 1/2以内
対象製品 評価製品・成長産業分野の製品のみ
申請回数 年1〜2回(2026年度第1回は5月29日終了)
担当 公社 助成課 TEL:03-3251-7895

詳細解説: 対象製品の判断基準・申請スケジュール・対象外経費・採択のポイントまで詳しく解説した記事は「[東京都「市場開拓助成事業」完全ガイド【2026年版】]」をご覧ください。


③ 小規模事業者持続化補助金

概要

小規模事業者持続化補助金は全国の事業者向け補助金です。展示会出展費用も補助対象に含まれており、東京都の制度と併せて検討したい選択肢です。

都の助成金と大きく異なるのは、展示会以外の販路開拓費用も幅広く補助対象になる点です。チラシ・HP制作・広告費・機械設備など、経営計画に基づく多様な取り組みをまとめて申請できます。

→持続化補助金の2026年度の申請要件・公募スケジュールなどはこちらの記事で詳しく解説

持続化補助金の主な対象経費

機械装置等費広報費(チラシ・Web広告など)、展示会出展費(出展料など)、開発費(試作品など)、委託費(ホームページ・システム開発)、外注費(Web制作・動画・キッチンカーなど)、雑役務費(アルバイトなど)といった経費が対象になります。旅費・資料購入費・借料・専門家謝金・設備処分費なども含まれ、幅広い用途に使えます。

→ 対象経費の詳細はこちら 【2026年最新】小規模事業者持続化補助金の補助対象経費を詳しく解説

小規模事業者持続化補助金 申請枠

こんな事業者におすすめ
通常枠 販路開拓・広告・チラシ制作に使いたい方
インボイス特例 インボイス対応で費用が増えた事業者
賃金引上げ特例 従業員の給与アップを予定している方
災害支援枠 被災事業者の再建・復旧を目指す方
創業型 創業間もない・これから事業を始める方
共同・協業型 複数事業者で連携して取り組む場合
ビジネスコミュニティ型 商工会や団体での取り組み向け

最も多くの事業者が選ぶのは通常枠ですが、賃上げや創業の予定がある場合は特別枠の方が有利になるケースもあります。

→ どの枠が自社に合うか、まずはこちらで確認 持続化補助金の申請枠(通常枠・特別枠)を徹底比較

補助上限が上がる特例

通常枠の基本上限は50万円ですが、以下の特例を組み合わせることで上限が上がります。

特例 上限額 条件
通常枠のみ 50万円
インボイス特例 100万円 インボイス登録事業者
賃金引上げ特例 200万円 事業場内最低賃金を+50円以上
両方適用 250万円 上記両方を満たす

申請の注意点

  • 商工会・商工会議所による「様式4(事業支援計画書)」の発行が必須。様式4の発行受付締切は申請締切の約2週間前に設定されているため、実質的な準備期限はさらに早い。
  • 交付決定通知が届く前に発注・契約した経費は補助対象外。
  • 採択から交付決定まで数か月かかるため、資金繰りに余裕を持った計画が必要。

この制度が向いているケース

  • 東京都以外での展示会出展も含めて補助を受けたい
  • 展示会だけでなく、HP制作・広告・機械設備も一緒に補助申請したい
  • 従業員5人以下(商業・サービス業)または20人以下(製造業等)の小規模事業者
  • 国の補助金と都の助成金を並行して使いたい

3制度の比較まとめ表

項目 ①展示会出展助成 ②市場開拓助成 ③持続化補助金
運営 東京都・公社 東京都・公社 中小企業庁
上限額 150万円 300万円 最大250万円
補助率 2/3 1/2 2/3〜3/4
申請機会 年10回 年1〜2回 年複数回
対象製品 制限なし 制限あり 制限なし
海外展示会
その他経費 Web・動画 広告費等 幅広く対応
採択難易度 中程度 やや難 中程度
対象地域 東京都内 東京都内 全国

どの補助金助成金を選ぶべき?

  • 東京都内の中小企業・評価製品なし → ①展示会出展助成事業
    間口が最も広く、補助率も2/3と高い。年10回申請機会があるため使いやすい。
  • 東京都内の中小企業・評価製品あり or 成長産業分野 → ②市場開拓助成事業
    上限300万円で①より大きな補助が受けられる。出展費が225万円超の場合は②が有利。
  • 従業員5人以下の小規模事業者 → ③持続化補助金(①と組み合わせも可)
    展示会費用以外も幅広く補助対象。都の助成金と同一経費への重複申請は不可だが、異なる経費への別々の申請は可能な場合がある。
  • できる限り多く補助を受けたい → ①+③の組み合わせを検討
    都の展示会出展費に①を使い、Webサイト等の販促費に③を使う形で棲み分けができる場合がある。ただし同一経費への重複申請は不可のため、事前に各担当窓口へ確認を。

よくある質問(FAQ)

Q. 都の助成金と持続化補助金は同時に使えますか?
A. 同一経費への重複申請は不可ですが、対象経費が異なれば併用できる場合があります。例えば「出展小間料を①で申請、HP制作費を③で申請」といった棲み分けが考えられます。いずれも申請前に各担当窓口へ必ず確認してください。

Q. BtoC向けの展示会には使えますか?
A. ①②は「BtoB商談を主目的とする展示会」が対象のため、消費者向けの販売イベントは対象外です。③持続化補助金はBtoC向け展示会も対象になる場合があります。

Q. 交付決定前に出展費を支払ってしまったら?
A. いずれの制度も、交付決定通知が届く前に発注・契約・支払いした経費は全額対象外になります。「採択されるだろう」という見込みで先行発注するのは絶対に避けてください。

Q. GビズIDの取得にはどのくらいかかりますか?
A. ①②はJグランツ申請のためGビズIDプライムが必要で、書類に不備がなければ通常2〜3週間かかります。申請タイミングの直前では間に合わない可能性があるため、出展予定が決まったらすぐに取得手続きを始めてください。

Q. 同じ展示会に毎年申請できますか?
A. ①展示会出展助成事業では、前年度の助成金が入金された後(入金の翌日以降)であれば翌年度の同展示会への申請が可能です。同一年度内での同一展示会への重複申請は不可です。②市場開拓助成事業も同様に要件があります。詳細は担当課に確認してください。

Q. 海外の展示会に出展する場合、渡航費・宿泊費は出ますか?
A. ①展示会出展助成事業は渡航費・宿泊費が対象外です。②市場開拓助成事業は海外展示会の渡航費・宿泊費が一定条件のもと対象になる場合があります。③持続化補助金は旅費が補助対象経費に含まれます。

Q. 個人事業主でも申請できますか?
A. ①②は個人事業主も対象です。③持続化補助金も個人事業主が対象ですが、医師・歯科医師など一部の業種は対象外となる場合があります。各制度の募集要項を確認してください。

Q. ブース装飾の外注費(業者委託)は対象ですか?
A. ①②では装飾・設営費として対象になる場合があります。ただし自社の関連会社や代表者の親族が営む業者への発注は対象外です。③持続化補助金でも委託・外注費は対象ですが、同様の制限があります。

Q. 消費税は補助・助成の対象になりますか?
A. ①②の東京都助成金は、課税事業者(インボイス登録済み等)の場合、消費税は助成対象外です。免税事業者は対象になる場合があります。③持続化補助金も同様に課税事業者の消費税は対象外です。事前に担当窓口へ確認してください。

Q. 採択されたら必ず助成金・補助金をもらえますか?
A. 採択はあくまで「申請内容が審査を通過した」という段階です。その後、実績報告・完了検査を経て初めて金額が確定・支払われます。計画通りに事業を実施し、適切に報告書を提出することが必要です。

Q. ①展示会出展助成事業の「無料経営分析」は何をするのですか?
A. 最寄りの都内商工会議所・商工会の専門家が自社の経営状況を分析し、改善に向けたアドバイスを行う無料サービスです。申請の必須条件になっているため、出展予定が決まったら早めに予約することをおすすめします(申込:https://www.keieiryoku.jp/consult/)。

問い合わせ先まとめ

制度 担当 連絡先
①展示会出展助成事業 東京都中小企業振興公社 助成課 TEL:03-3251-7895
②市場開拓助成事業 東京都中小企業振興公社 助成課 TEL:03-3251-7895
③持続化補助金 最寄りの商工会・商工会議所 各地域窓口
①②共通の経営相談 無料経営分析(商工会議所) https://www.keieiryoku.jp/consult/

まとめ

2026年度も展示会出展に使える補助金・助成金は充実しています。制度選びのポイントは3つです。

  1. 東京都内の中小企業なら、まず①展示会出展助成事業を確認する(対象製品の制限なし・年10回申請可・補助率2/3)
  2. 評価製品や成長産業分野の製品があれば②市場開拓助成事業も検討(上限が300万円と大きい)
  3. 小規模事業者は③持続化補助金を①と組み合わせることで補助の幅を広げられる

いずれの制度も「交付決定前の発注・支払いは対象外」というルールは共通です。出展予定が決まり次第、早めに担当窓口へ相談し、GビズIDの取得・必要書類の準備を進めましょう。

① 公式サイト(展示会出展助成事業): https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/tenjikai/r8/index.html
② 公式サイト(市場開拓助成事業): https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/shijo.html
③ 公式サイト(持続化補助金): https://seisansei.smrj.go.jp/subsidy_info/sustainability_subsidy.html

参考資料・出典

本記事の作成にあたり、以下の公式資料を参照しています。

① 展示会出展助成事業

② 市場開拓助成事業

③ 小規模事業者持続化補助金

免責事項

本記事は、2026年5月時点で公開されている公式資料をもとに作成した情報提供を目的としたものです。補助金・助成金の制度内容・申請スケジュール・対象経費等は、予告なく変更される場合があります。

申請にあたっては、必ず各制度の最新の募集要項および公式サイトをご確認のうえ、担当窓口へお問い合わせください。本記事の情報に基づいて行動した結果生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねます。

PROFILE

神谷 恒一
神谷 恒一
中小企業診断士 / 資金調達・補助金コンサルタント / 外資系戦略コンサルティングファーム出身。独立後、事業再構築補助金・ものづくり補助金を中心に200社超の資金調達を支援し、採択率80%以上を継続して維持しています。補助金申請において最も難しいのは「書類を書くこと」ではなく、「審査員に刺さる事業計画を設計すること」です。戦略コンサルとしての経験を活かし、単なる申請代行ではなく、事業計画の立案から採択後の実行フェーズまでを一気通貫でサポートすることを強みとしています。これまでの支援先は製造業・小売業・サービス業など幅広く、初めての補助金申請から複数回採択の実績づくりまで対応しています。また、補助金メディアの執筆者として1,000本超の記事を執筆。最新の制度情報・審査傾向を常にアップデートしながら、読者と支援先の双方に正確な情報を届けることを使命としています。

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