不動産管理システムに使える補助金|対象のソフトの数・価格帯と選び方
この記事の要点
不動産管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば補助の対象になります。登録73シリーズの価格帯と選ぶ基準を、公式の登録一覧をもとに整理しました。自己負担の目安と間違えやすい点も書いています。
この記事の目次
不動産管理システムは、デジタル化・AI導入補助金に登録されたソフトを選べば、補助の対象になります。
公式の登録一覧では、不動産管理のソフトは73シリーズ(登録番号193件)で、扱うIT導入支援事業者は58社です。登録ソフトの真ん中の価格は72万円で、50万〜150万円の価格帯が38%と最も多くなっています。
管理物件の入居者対応や家賃の集計を一本化したいが、補助金に登録されたソフトのどれが対象で、価格はいくらが多いのか分からない。登録数と価格帯、選び方を知りたい方に向けた記事です。
デジタル化・AI導入補助金は、業務で使うITツールの導入費用を補助する国の制度です。対象になるのは、IT導入支援事業者が登録したソフトに限られます。制度の決まりはデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。
登録は73シリーズで、すべて不動産向け
不動産管理のソフトは、公式の登録一覧に73シリーズあります。「シリーズ」は、同じ製品のプラン違い・人数違いを1つにまとめた数です。
登録番号は193件で、同じシリーズでも番号が分かれているものがあります。扱うIT導入支援事業者は58社で、業種の内訳は不動産が100%でした。数は、公式の「デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)」から数えています。
登録ソフトの一覧は業種固有プロセスの一覧(デジタル化・AI導入補助金の登録ソフト)で確かめられます。
真ん中の価格は72万円
登録された73シリーズの価格は、一番安いもので3.6万円、一番高いもので1,000万円です。下から4分の1は30万円、真ん中は72万円、上から4分の1は150万円でした。
| 価格帯 | シリーズ数 | 割合 |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 6 | 8% |
| 10万〜50万円 | 20 | 27% |
| 50万〜150万円 | 28 | 38% |
| 150万円以上 | 19 | 26% |
割合は73シリーズに対するものです。最も多いのは50万〜150万円の価格帯で、150万円以上も4分の1ほどあります。個別のソフトはデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すから確かめられます。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 ITツール検索(中小企業基盤整備機構・公式)
クラウド型が88%、AI機能は40%
登録ソフトの機能を見ると、クラウド型が9割近くを占めます。
| 機能 | 割合 |
|---|---|
| クラウド | 88% |
| AI機能 | 40% |
| インボイス対応 | 38% |
| 生成AI | 25% |
AI機能が付いたソフトは4割、生成AIは4分の1ほどです。インボイス対応を条件にした補助の決まりは、公募要領の台帳のインボイス枠の行で確かめられます。
選ぶときの基準は4つ
登録ソフトを選ぶときは、次の4つで候補を絞ると進めやすくなります。
- 登録番号ごとに確かめる。登録番号は193件で、73シリーズより多くなっています。同じ製品でも番号ごとに対象が分かれるため、番号単位で見ます。
- 価格帯の真ん中から考える。真ん中の価格は72万円で、50万〜150万円が38%です。予算を決める前に、この帯を基準にできます。
- インボイス対応かどうか。インボイス対応のソフトは38%です。取引先とのやりとりに必要かを先に決めると、候補が絞れます。
- 扱う事業者を選ぶ。登録ソフトを扱うIT導入支援事業者は58社です。導入の相談先はIT導入支援事業者の探し方で確かめられます。
選ぶ前に、御社が補助の対象になるかを次の3点で確かめます。
| 確かめること | 公募要領の決まり |
|---|---|
| ソフトが登録されているか | IT導入支援事業者が登録したソフトだけが対象です |
| 契約の時期 | 交付決定より前に購入したものは対象外です |
| 御社の規模 | 中小企業等の定義(例:製造業等 資本金3億円以下又は従業員300人以下、小売業 5千万円以下又は50人以下 等) |
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.5『2-1-1(1) 中小企業・小規模事業者等の定義』台帳で見る
御社が入れたい不動産管理システムが登録ソフトに当てはまるかは、AIで3分ほどで確かめられます。
真ん中の価格なら自己負担は36万円が目安
通常枠の補助上限は、1プロセスの場合が5万円~150万円未満(1プロセス以上)、4プロセス以上の場合が150万円~450万円以下(4プロセス以上)です。補助率は1/2以内です。
補助対象の経費が真ん中の価格の72万円で、補助率が上限の場合の目安は次のとおりです。
- 補助額:72万円の半分で36万円
- 自己負担:72万円から補助額を引いた36万円
この計算は目安です。実際の補助額は、対象になる経費と公募要領の決まりで変わります。経費ごとの条件はデジタル化・AI導入補助金の公募要領の台帳で確かめられます。
出典:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 公募要領(第7回からの改訂版) p.16『2-3 補助対象経費、補助率及び補助額』台帳で見る
採択率は公募回で変わる
公式の採択データでは、最新回(26年4次)の採択率は44.4%です。回ごとの推移は、次のグラフのとおりです。
デジタル化・AI補助金の採択データ
デジタル化・AI導入補助金(通常枠。2025年まではIT導入補助金 通常枠)の26年4次の採択率は44.4%でした。採択事例では製造業が22%と最も多く、経費はソフトウェア購入費が81%の事例で使われています。
採択率の推移
採択の多い業種
よく使われた経費
採択事例 37件採択事例を見る ›
出典(1件)
採択されなかったときに理由を聞けるかは、補助金の不採択の理由は教えてもらえる?で取り上げています。
専門家から見たポイント
公式の採択データでは、最新回の応募は1,836件、採択は816件でした。登録ソフトの選び方は、対象かどうかを番号単位で確かめるところから始まります。
登録番号まで見て選びたい会社
候補のソフトが同じ製品でも、登録番号が違えば対象の範囲が変わることがあります。見積りを取る前に、登録番号を控えておくと確認が早く進みます。
予算を価格帯で決めたい会社
真ん中の価格は72万円です。50万〜150万円の帯に多くのソフトが集まっているため、予算をこの帯で組むと候補が見つけやすくなります。
業務システム全体の使い道を知りたい会社
不動産業の業務システム全般の使い道は不動産業が業務システム・ITに使える補助金は?採択された使い方と事例で取り上げています。
登録番号ごとの対象や補助額の計算は、専門家に無料で相談して確かめられます。まず候補のソフトを2〜3件に絞り、登録番号を控えてから相談すると話が早く進みます。
間違えやすい点
間違えやすいのは、登録の有無、契約の時期、対象になる経費の範囲です。
- 登録されたソフトだけが対象。登録されていない製品は、業務に合っていても対象外です。登録の有無はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで確かめます。
- 登録番号ごとに対象が決まる。同じシリーズでもプランや人数で番号が分かれるため、申請するプランの番号で確かめます。
- 契約や支払いは交付決定の後。対象外の経費に、交付決定前に購入したITツールがあります。
- クラウドの利用料は2年分まで。通常枠の対象経費は、ソフトウェア購入費、クラウド利用費(クラウド利用料最大2年分)、導入関連費です。
- リースや中古は対象外。対象外の経費に、リース・レンタル契約のITツール(お助け隊サービスを除く)、中古品があります。
- 締切は公募要領に日付がない。通常枠の締切は、公募要領に締切日の記載なし(受付スケジュールは本事業ホームページに順次公表)です。
申請の手順はデジタル化・AI導入補助金の申請手順で取り上げています。
よくある質問
不動産管理システムは補助金の対象になりますか?
登録ソフトに当てはまれば対象になります。登録の有無はデジタル化・AI導入補助金の登録ソフトを探すで確かめられます。
価格はいくらくらいのソフトが多いですか?
50万〜150万円の価格帯が28シリーズで最も多く、一番安いものは3.6万円、一番高いものは1,000万円です。
いつから申請できますか?
受付開始は2026年3月30日~と公募要領に書かれています。
IT導入支援事業者はどう探せばよいですか?
探し方はIT導入支援事業者の探し方で取り上げています。
公募の受付状況
デジタル化・AI導入補助金
- 公募回
- 6次締切分
- 締切
- この回の受付は終了しました
公募要領の台帳より(2026年10月30日確認)
まだ相談は早いと感じる方は、まず資料で全体をつかんでください。
デジタル化・AI導入補助金の関連記事
一覧へデジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者と組んで登録ITツールの導入費の一部を補助する制度です。5つの枠の違い、申請できる会社の線引き、ChatGPTなど生成AIの扱い、申請から入金までの流れを公募要領と採択事例で整理しました。
更新 2026/10/27
デジタル化・AI導入補助金は、登録されたIT導入支援事業者と組んで申請します。補助金を使う会社向けに支援事業者の役割・探し方・選び方を、ITベンダー向けに支援事業者とITツールの登録の流れ・時期・審査の注意点をまとめます。
更新 2026/10/18
デジタル化・AI導入補助金の申請手順を、交付申請の必要書類、ITツール代金の支払い方法、実績報告、効果報告、返還になるケースの順に整理。ITツールの導入を考える中小企業と個人事業主向けに、通常枠の公募要領と事務局の案内をもとにまとめました。
更新 2026/10/18
IT導入補助金は2026年度からデジタル化・AI導入補助金に名前が変わり、制度は続いています。2025年度との比較表で、変わった賃上げ要件・AIの扱いと、変わらない補助額・補助率を示し、前に採択された会社の注意点もまとめます。
更新 2026/10/18