補助金の不採択の理由は教えてもらえる?制度ごとの開示と次回の直し方
この記事の要点
主な補助金では不採択の理由は開示されず、異議申し立ても受け付けません。制度ごとの開示と再申請の扱い、まず確かめる書類の不備と要件、審査の項目ごとに計画を見直す手順、加点を足す方法を公募要領で整理しました。
この記事の目次
主な補助金では、不採択の理由は教えてもらえません。新事業進出・ものづくり補助金、省力化補助金、持続化補助金は、理由の開示や異議の申し立てを受け付けないと公募要領に書いています。
そのため、次の申請では御社自身で計画を見直します。書類の不備や要件の見落としを先に確かめ、そのうえで審査の項目ごとに、根拠が弱かった所を直します。
補助金に不採択になった理由を知る方法があるか、次の申請で何を直せばよいかを知りたい方に向けた記事です。
新事業進出・ものづくり補助金、省力化補助金、持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金の公募要領から、不採択の扱いと再申請の決まりを整理します。
不採択の理由を制度ごとに教えてもらえるか
不採択の理由の扱いを、制度ごとに表にします。
| 制度 | 理由の開示 | 再申請 |
|---|---|---|
| 新事業進出・ものづくり補助金 | 開示しない。異議申し立ても受け付けない | 計画を見直して再申請できる |
| 省力化補助金(一般型) | 開示しない。異議申し立ても受け付けない | 次の回に申請できる |
| 持続化補助金 | 審査結果の問い合わせに応じない | 次の回に申請できる |
| デジタル化・AI導入補助金 | 事務局が通知する事項のほかは開示しない | 次の締切までに再申請できる |
出典:新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.38『2-2.(3)審査結果の通知・公表』台帳で見る
新事業進出・ものづくり補助金は「採択・不採択の結果は事務局から通知され、採択案件は商号又は名称(法人番号を含む)・補助事業計画名等が公表される。採択結果の理由開示と異議申立は受け付けない」としています。持続化補助金の採択の傾向は持続化補助金の採択率・審査基準で取り上げています。
まず確かめる書類の不備と要件の見落とし
不採択の理由で最初に疑うのは、計画の中身より前の、書類と要件です。新事業進出・ものづくり補助金は「申請内容は外部有識者からなる審査委員会が審査・評価する。補助対象者・事業に当たらないなど要領に沿わない場合や、書類に不備・不足がある場合は審査対象とならず不採択」としています1。
- 決算書や確定申告書などの添付書類が、決められた形でそろっていたか。
- 過去に受けた補助金の実績を、申請の画面に書き漏らしていないか。
- 賃上げなどの基本の要件を、計画の数字で満たしていたか。
- 見積の経費に、対象外の経費が多く入っていなかったか。
書類の取り方と有効期限は補助金申請で用意する公的書類一覧で取り上げています。
審査の項目ごとに計画を見直す手順
書類と要件に問題がなければ、審査の項目ごとに計画を読み直します。持続化補助金の審査では、計画審査:①自社の経営状況分析の妥当性 ②経営方針・目標と今後のプランの適切性 ③補助事業計画の有効性 ④積算の透明・適切性が見られます2。
- 公募要領の審査項目を書き出し、計画書のどこで答えているかを線で結ぶ。
- 答えが1文しかない項目や、数字の根拠がない項目に印を付ける。
- 印を付けた所に、自社の実績や見積、取引先の声などの根拠を足す。
- 第三者に読んでもらい、補助事業で何がどう変わるかが伝わるか確かめる。
売上の見込みの根拠の出し方は補助金の事業計画で売上予測はどう作る?で取り上げています。
再申請のときに気をつける決まり
不採択になっても、次の公募回に申請できます。新事業進出・ものづくり補助金は「不採択となった事業者は、事業計画を見直したうえで再度申請できる」としています3。
次の回の公募要領は、前の回と要件や審査項目が変わることがあります。前の計画書を使い回す前に、新しい公募要領を最初から読み直します。改訂版の見分け方は公募要領の読み方で取り上げています。
加点を足して再申請で点を上げる方法
計画の中身のほかに、加点の項目を足すと審査の点を上げられます。加点は、認定や宣言をとっておけば計画の書き方に関係なく点が入るものが多くあります。
中小企業庁の事業継続力強化計画は、申請から認定まで45日が目安とされています。次の締切から逆算して、間に合う加点を選びます。加点の取り方の日程は補助金の準備はいつから始める?で取り上げています。
専門家から見た再申請のポイント
再申請で採択される計画は、前の計画を少し直したものより、根拠を足して書き直したものが多くあります。持続化補助金の採択事例364件を見ると、課題で多いのは「販路・情報発信」で、その割合は75.3%です。課題と取り組みと成果の数字がつながった計画が採択されています。
同じ補助金で再申請してよい会社
書類の不備や要件の見落としが原因とわかった会社や、根拠を足せる材料がある会社です。次の回までに直す所がはっきりしています。
別の補助金を検討したほうがよい会社
計画の内容が、その補助金の目的とずれていた会社です。設備の省力化が中心なら省力化補助金、販路の開拓なら持続化補助金のように、目的の合う制度を選び直します。相談先の選び方は補助金の相談はどこにできる?で取り上げています。
間違えやすい点
不採択の後で間違えやすいのは、問い合わせと、計画の使い回しです。
事務局に理由を問い合わせても、答えは返ってきません。問い合わせに時間を使うより、次の公募要領を読んで計画を直すほうが早く進みます。
他の会社の計画や、過去の計画とよく似た計画は、不採択になります。ひな形をそのまま使わず、御社の数字と言葉で書きます。
AIで計画書を作るときの注意は生成AIで作った補助事業計画書はなぜ不採択?で取り上げています。
よくある質問
審査の点数は教えてもらえますか?
主な補助金では、点数も公表されず、問い合わせにも答えてもらえません。結果は採択か不採択かだけが通知されます。
不採択の後、すぐに次の回に申請できますか?
次の回の公募が始まれば申請できます。デジタル化・AI導入補助金のように締切が何回もある制度では、次の締切までに再申請できます。
不採択になったことは次の審査で不利になりますか?
ほかの質問も見る補助金のよくある質問出典(3件)
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.38『2-2.(3)審査結果の通知・公表』
- 持続化補助金 通常枠 第20回 公募要領 第8版 p.33『12. 採択審査』
- 新事業進出・ものづくり補助金 第1回 公募要領 p.10『1-2. 補助対象事業枠(注意事項)』
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