ものづくり補助金平成24年度富山県

特許取得済み技術による点字金型の実用化と、点字打刻加工機の開発および点字金型の販路開拓。

株式会社フロンティア

この事例のポイント

  • 点字打刻機は医薬品パッケージへの打刻を想定していたが、国内では点字表記の規格が定まっておらず実現に多くの問題があった。
  • 2層構造の金型を採用し、フッ素ゴムのクッションが材料にかかる余分な圧力を吸収することで、ストロークを調整せずに鮮明な打刻を可能にした。
  • 電動式点字打刻加工機が平成26年4月に完成し、官公庁などへのPR活動を経て、障害者福祉施設での作業実績を得たことで導入が進んだ。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社フロンティア
所在地富山県 富山市
業種一般機械器具製造業
技術分野金型
従業員数8人
資本金1,500万円
設立1986年

事業の背景

当社は薄物裁断機やプレス機、アルミサッシ長尺加工機、各種省力化機械・治具などを製造・販売しており、主力の薄物裁断機・プレス機は独自の「カム・トグル方式」を採用し、空圧・油圧不使用、低騒音、省電力、精度の安定を実現している。平成20年ごろに新事業として点字打刻機の開発に着手し、ステンレスにフッ素ゴムを張り合わせた2層構造の金型で大幅なコスト削減と鮮明な打刻を実現し、この金型技術で特許を取得している。障害者優先調達推進法の施行により障害者福祉施設からの物品・サービス購入が推進されているが、低賃金や仕事不足などの問題が残っていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術点字打刻機は医薬品パッケージへの打刻を想定していたが、国内では点字表記の規格が定まっておらず実現に多くの問題があった。
  • 生産能力従来の点字打刻機は紙の厚さに応じてストロークを後調整する必要があり、高度な制御システムが要求されて大型で高価になっていた。
  • 人手・技能調整には専門的な技術が必要で、手動で大量の打刻作業をこなすには作業者の体力的負担も大きかった。

やったこと

2層構造の金型を採用し、フッ素ゴムのクッションが材料にかかる余分な圧力を吸収することで、ストロークを調整せずに鮮明な打刻を可能にした。これにより制御システムを単純化・小型化し、従来は外付けだった大型の制御盤をプリント基板化して本体内部に収納した。操作も単純化して技術者でなくても操作できるようにした。作業者の負担軽減のため電動化し、手や足で軽く押すだけで打刻できるペダルを採用した。富山及び高岡市内の障害者福祉施設で試作品のテストを重ね、入所者や施設従業員の声をもとに利便性や安全性を改良した。

新しい製品・サービス:電動式点字打刻加工機(2層構造の金型を用いた、使用が簡単で確実かつ安価な点字打刻加工機)

事業の効果

電動式点字打刻加工機が平成26年4月に完成し、官公庁などへのPR活動を経て、障害者福祉施設での作業実績を得たことで導入が進んだ。現在は富山、高岡、兵庫県朝来市の3施設や富山県庁、富山大学、富山県視覚障害者福祉センターに導入されている。平成27年5月には富山県および富山市のトライアル発注商品に認定された。自社開発製品の実績により社員の士気が向上し、点字打刻機の認知拡大で従来製品の顧客からの企業イメージも向上し、受注増などの相乗効果があった。

今後の展望

将来的には全国の障害者福祉施設への展開を考えており、まずは富山県内での実績を得るため県内の官公庁などへの働きかけを進める。施設での仕事量を増やし作業工賃のアップを図り、障害のある人々が経済的自立に近づけるよう力添えしていきたい。

  • 目標:厚み0.2〜0.3mmのステンレス製に、クッション材としてフッ素ゴムを張り合わせた2層構造の金型。

事業者の声

楽しい機械をありがとう

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。