ものづくり補助金平成25年度情報通信業北海道

製造業向け商取引支援サービス連動型販売促進システムの試作開発

株式会社 サイバーリンクス

この事例のポイント

  • 無料の企業間商取引支援サービスと連動した販売促進の仕組みが無く、市場に例がない新しいビジネスモデルを作る必要があった。
  • 取引事務の合理化を可能にする商取引支援サービスと、営業力強化を支援する販促支援サービスを連動させたシステムを試作開発した。
  • 従来型EDIと比べて導入費用を大幅に削減でき、運用コストがゼロになることが導入の決め手になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 サイバーリンクス
所在地北海道 和歌山市
業種情報サービス業
技術分野情報処理
従業員数481人
資本金7.87億円
設立1964年

事業の背景

株式会社ニュートラルの製品をベースにしたEDIパッケージ「BACREX」の開発・販売を主な業務としていた。流通業では約40社のパートナー企業を経由して提供し、発注者側約130社と受注者側約13,000社が利用していた。EDI導入企業間で様々な情報を発信できることに着目し、BtoBの販促支援媒体の開発を始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術無料の企業間商取引支援サービスと連動した販売促進の仕組みが無く、市場に例がない新しいビジネスモデルを作る必要があった。
  • その他補助事業として採択されるまで、新しい取組みにはステークホルダーの理解を得るのが難しいという課題があった。

やったこと

取引事務の合理化を可能にする商取引支援サービスと、営業力強化を支援する販促支援サービスを連動させたシステムを試作開発した。各種事務処理画面の下部に関連製品や技術のバナーを設定し、クリックするだけでマッチングした情報を入手できる仕組みとした。発注側企業には無料で提供し、受注側企業も自社製品や技術を売り込める。開発と並行して、ファーストユーザーとなる東証一部上場の医療機器メーカーに受注してもらい、2016年秋からサプライヤ数社と試験運用を始めた。

新しい製品・サービス:無料の企業間商取引支援サービスと連動した販促機能を持つ販売促進システム

事業の効果

従来型EDIと比べて導入費用を大幅に削減でき、運用コストがゼロになることが導入の決め手になった。サプライヤ側も発注会員になれば購買業務の費用が不要になる。補助事業として採択されたことで、ステークホルダーの理解が得やすくなり、外部に認められたことが社員の自信にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    旧EDI製品『BACREX』の開発・販売が本業だったと書かれ、既存事業との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    約40社のパートナー経由で発注側約130社・受注側約13,000社が利用とあり強みは読めるが、市場動向や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    商談機会の少なさという課題と、販促連動の新ビジネスモデルで解決する構図は読めるが、高付加価値化や成長の数値目標は示されていない。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    2017年に発注会員30社・受注会員1,500社、2020年に120社・6,000社という目標は示されるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数481名と記載はあるが、補助事業を担当する体制や事務処理能力について具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    受注側企業が無料で自社製品を売り込めること、導入費用が従来EDIの約10分の1以下で運用コストゼロという点が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    2016年秋からサプライヤ数社と試験運用、その後一般公開に向けた準備中とスケジュールの流れは読めるが、課題解決の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    無料の企業間商取引支援と販促連動を組み合わせ、国内で無料提供の例がなく日本で最初の事業と書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    中・小規模製造業者の成長の原動力になることが期待されるとあるが、雇用や波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    導入費用の削減率は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    EDI導入企業間の取引データを基盤に、発注側と受注側の双方に新たな商談機会を生むサプライチェーン型の仕組みが具体的に書かれている。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    中・小規模事業者の成長を支える取組とあるが、日本経済の構造転換への言及は見当たらない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

2017年に発注会員30社、受注会員1,500社、2020年までの中期計画では発注会員120社、受注会員6,000社を目指している。札幌、東京などの展示会出展や、ポータルサイト「OCCA」の公開も控えている。

  • 目標:従来型のEDIシステムと比較して導入費用を大幅に削減でき、通常の約10分の1以下となった。

事業者の声

本事業が客観的に評価されたとしてステークホルダーの理解を得られやすくなったのは大きな成果であると思っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。